視覚障がい者の就職・転職アドバイス
障がい

2020年12月1日

視覚障がい者の就職・転職アドバイス

視覚障がい者の就職・転職活動でポイントとなってくるのは「見え方・進行具合」と「通勤・業務に関して」を正確に伝えることです。

障がいについて説明を求められても言葉で表すのが難しいことってありませんか?
今回は、書類や面接で実際に使える説明の仕方をレクチャーします!

企業担当者が知りたいこと
就職・転職活動で聞かれる質問の中で「視覚障がい」特有の質問としては主に以下の3点があります。
(1)見え方・進行具合について
(2)通勤に関して
(3)業務上の配慮・スキルに関して(事務・ヘルスキーパー)

(1)見え方・進行具合について

視覚障がいの大きなカテゴリーとして視力障がいと視野障がいがございますが、それぞれについて企業担当者に伝わるように説明することが大切です。
■視力障がい
基本的には片目ずつの視力をお伝えすることと、PC業務を行う際にどのくらい見えるかをお伝えすると伝わりやすいです。
PC業務を行う際にどのくらい見えるかの例
・スクリーンリーダー(読みあげソフト)を使用すればPC業務を行える
・PCの文字の大きさの設定や色の設定を変えれば読める、大型のモニターを使用すれば読める  
※何ポイント以上の文字なら目視可能か伝えられるとより分かりやすいです
・拡大鏡(拡大読書鏡)を使用すれば読める ・ご自身のメガネやコンタクトなどを使用すれば読める   など

■視野障がい
お伝えの仕方の例として以下のようなものがございます。
・中心部が見えない
・両目ともに片側が見えない
・中心部(10度程度)が見えるが周辺が見えない
・左上が一部欠損しており見えない(八方向で説明)
・全体的にぼんやり見える、明るいものが見えづらい、ゆがんで見える  など

また、視覚障がいの原因によっては進行するものもあるかと思います。
主治医により進行具合についてコメントをもらったり、症例を調べて標準的な進行具合について伝えられると 企業担当の判断材料となり、伝え方による不採用を防ぐことにつながります。
進行具合は個人差が非常に大きく、わからない場合が多いかとは思いますが可能なら言えるように準備しておくと良いでしょう。

(2)通勤に関して

視覚障がい者にとってオフィス内より危険が伴うのは通勤路かと思います。
通勤路の安全確認をしておくことが 面接通過率を上げるだけでなく、ミスマッチのない就業につながるでしょう。
道路幅、ガードレールや歩道の有無、交通量、通勤時間の込み具合、明るさ、点字ブロックの有無などガイドヘルパーや支援者と一緒に確認 しておくとより良いです。
それによって、事前に通勤時間の配慮を申し出ると説得力が増します。

(3)業務上の配慮に関して

■業務上の配慮について
・支援機器の使用や導入
弊社のようなエージェントを介している場合は、機器の導入のコンサルティングや使える助成金のご案内なども可能な 場合がありますので、相談することをお勧めします。
・業務内容と時間
視力や視野に障がいがある状態で目を酷使すると疲れや体調不良、症状悪化につながりやすいです。 適正な業務時間が予想できる際は連続したPC業務は一定時間に留め、休憩や別作業を挟んでいただくようご配慮いただくケースも多いです。
・情報の伝達
紙情報や文字の大きさが変えられないデータなどについては、別途、データでの送付や口頭での説明をしていただけるようご配慮いただきましょう。
・その他
オフィス内での移動を少なくするような席配置、通院配慮、通勤時間や方法の配慮  など

最後に選考時に筆記試験などがある場合も支援機器の使用や試験時間の延長について事前にご相談可能な場合があります。
エージェント経由であれば交渉もしやすいかと思うのでぜひお気軽にご相談ください。

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