障がい

2021年7月16日

統合失調症とは?~採用時に知っておきたい特性・配慮~

100人に1人が発症するとされている「統合失調症」。非常に身近な疾患ですが、早期の療養を行うことでその後活躍されている方は多くいらっしゃいます。企業が統合失調症を持つ方の採用をする際に知っておきたい障がいの特徴と配慮について、お伝えさせていただきます。
 

目次

 

⑴統合失調症とは?

統合失調症は「感情・思考のまとめあげができなくなる」状態のことを言います。本来、脳内で行なっている感情や思考の統合が、何かしらの刺激(ストレス等)によって上手くいかなくなります。その結果として以下のような症状が起こります。
 
①陽性症状
■妄想…“誰かにずっと見られている” “みんなが私の悪口を言っている”等、実際にはないことを信じ込む。
■幻覚…誰も周囲にいないにもかかわらず、自分に対しての悪口や命令が聞こえてきたり(幻聴)、本来無いはずのものが見える(幻視)など。
■思考障がい…“頭が働かない” “考えが前に進まない”等、思考がまとまらないこと。
 
②陰性症状
■感情の平板化…感情表現(喜怒哀楽)が乏しく、周囲の人間の感情表現に共感することも困難になる。
■思考の貧困…抽象的な表現(比喩など)使ったり理解するのが難しくなる。
■意欲の欠如…何かを新しく始めようとしたり、既に行っている物事の継続が困難になること。
■引きこもり(自閉)
 
③認知機能障がい
■記憶力低下…物事の理解し覚えることに時間がかかるようになることです。
■注意や集中力の低下…目の前の物事に集中ができずぼんやりとしてしまったり、考えをまとめることができなくなることです。
■判断力の低下…優先順位を立てたり計画を立てることが困難になることです。
 
症状は次第に変化し、一般的には以下の4期に分かれているとされています。
 
①前兆期…まだ目立つ症状は出ていないものの、「寝付けない・苛々しやすい・過度に焦ってしまう」等、何となく普段と違う といった症状が出てきます。過度の残業や睡眠不足が重なることで、症状がここから悪化してくる場合が多いです。
②急性期…「幻覚・妄想」等、陽性症状が出てきます。社会生活にも大きく影響を及ぼすため、早期の休養が必要です。
③消耗期(または休息期)…幻覚などの陽性症状が落ち着き、眠気が強かったり体がだるかったりと、陰性症状が見られます。引き続き無理をせずに、規則正しい生活を送りながら休養することが大切です。
④回復期…無気力な状態からゆっくりと回復に向かいます。場合によっては認知機能の低下がみられることがあります。
 
全ての方がスムーズに回復まで進むわけではありません。回復に向かっている最中に服薬を自己判断でやめてしまったり、ストレスのかかる生活を送ってしまうと症状が悪化してしまい、回復までにかかる時間が長くなってしまいます。早期発見と休息、継続した服薬が大切です。

 

⑵ 就業上の配慮

■症状の理解
統合失調症には3つの型(破瓜型・緊張型・妄想型)があるなど、個人個人で症状の出るタイミングも程度も異なってきます。採用時には、
・どんな症状を感じているのか
・周囲からどんな行動をしていると言われるか
・症状が出た際にはどのように対応すればよいか本人や周囲の社員と確認・共有すると良いでしょう。特に陽性症状は自身で認識できない部分も多いため、周囲が気づき、配慮することが必要です。
 
■疲れやすさ(陰性症状)に配慮
陰性症状として疲れやすさが挙げられますが、例えば短時間勤務からスタートすることで、無理なく業務を行うことができます。過度な労働は症状の悪化に繋がりますので、本人と勤務時間・業務内容を相談しながら進めていくと良いでしょう。日によって体調の変化もありますので、体調が悪いときや症状がでているときには、普段から行っている・慣れている業務を行うとストレスが軽減されるでしょう。
 
■認知力低下に対する配慮
認知機能障がいにおいては、記憶力や理解力、判断力が落ちてしまう傾向にあります。
先程の短時間勤務と併せて、一つの仕事をコツコツと進めることが合っている場合が多いです。例えば、データ入力や郵送物の封入作業等、他人に左右されずに黙々と取り組むことができる業務が用意できると良いでしょう。

 

まとめ

統合失調症は誰にでも起こり得る脳の病気です。
早期に服薬と休養を取ることで寛解と診断され、企業で活躍されている方も多くいらっしゃいます。その人個人の症状理解を進め、無理のない業務の割り当てをすることで、徐々に活躍できる範囲が広がってきます。
当社では『統合失調症』をお持ちの障がい者の方からも、数多く転職のご相談を頂いております。
高いスキルを持った転職希望者も登録いただいておりますので、お気軽にご相談ください。
 
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