保育士の転職について – 保育士インタビューpart3
保育士インタビュー第三回目は保育士の転職について聞いております。弊社の福田は複数の保育園、異なる担当・立場の中で働いてまいりました。移る度に園独自の決まりやそれまでの保育園との違いなど色々感じる事もあったのかなと思います。
ここではそうした転職・転園に関して経験した事や感じたことをざっくばらんに答えて頂きました。他の園ってどうなのかな?と転職に対して不安に感じている方や復職をお考えの方など何かしらの参考になれば幸いです。
Q1:新たな園が決まりどうした事が楽しみまたは不安だったのでしょうか
正直楽しみ・不安どちらもありましたが、不安の方が大きかった気がします。今まで一緒に過ごしてきた子どもたちと離れる寂しさや、新しいところでまた一から出来るかなぁ...。職員さんとコミュニケーションとれるかなぁ、怖い人いないかなぁ、私大丈夫かな?(笑)など転職する1か月前から毎日ドキドキだったのを覚えています。確かに新しい環境は知らない分怖さはあります。しかし私は結構園を事前に調べていたのでそこまででした。働き出して数ヶ月もすれば馴染めると思っていました。
楽しみだった点
・また新しい保育観を知ることが出来る
・新しい子供たちと関わることができる
・給食おいしいかな?
・(余談になりますが・・)通勤していた園はスカイツリーの建設中だったので、毎日見れることが嬉しかったです!通勤ルートが違うので私の趣味の一つでもあるパン屋めぐり。新しいパン屋さん探ししよう!そんなプライベートの充実も楽しみの一つだったりします。プライベートの充実も仕事充実のために必要だったりしますよね。
一つの園でずっと勤務しているとどうしても暗黙の了解とか、ルーチンのような物に慣れてしまい当たり前のようになってしまいますが、新しい園では違うやり方や環境がありますので新たな発見を楽しみにしていました。
不安だった点
・子どもの名前覚えられるかな
・どんな子どもたちがいるのかな
・職員の人と仲良くできるかな
・怖い人いないかな
・保護者の人と仲良くできるかな
・自分の今までの保育観が通用するのかな
全員始めましての関係になりますので人間関係含めまた一から作り上げていく必要がありました。働く環境と方針がマッチするかが一番不安な点でした。
Q2:新たな園での勤務初日の出来事とギャップなど含めどう感じたかを教えてください
子どもと職員さんの人数の多さにびっくりしました。
私が以前勤めていた職場は子どもが60人ほどでしたが、新職場は180人!!+学童もあったので本当におおきな園でした。
まず思ったのが、子どもの名前覚えられるのかな...でしたね(笑)
でも何時の間にか覚えられてしまうのが保育士なのでしょうか。
初めは人数の多さは不安の一つですが、働くうちに環境に慣れると思うので気にしないでも大丈夫だと思いますよ。
–新旧の保育園の違い–
旧保育園 | 新保育園 | |
---|---|---|
制作 |
完成度の高いものを!! (子どもたちが実際に作った制作物に保育士が手を加えることが多かったです。他の子どもとの差がありすぎると保護者の方から「うちの子は...」と苦情がありました。 仮制作のものを主任保育士が全クラスチェックし、あまりに出来が悪いものはやり直し...保育士同士のバトルのようなものを感じました(笑)) |
子どもらしさを!! ほぼ職員は手を加えないです。 月齢に合った、子どもの成長過程が見られる制作物が欲しい!との保護者のニーズが高かったと思います。 |
職員一人ひとりの技術も様々です。
子どもと同じように、職員らしさも大切にいてくれていました。
外遊び
「なんでけがしてるんですか?」
...確かに保育園で出来た傷ですけど...でもかけっこしていて転んじゃったし...なんて言えないですよね。
毎日謝っていた気がしますね。
そして全クラスの職員から主任への報告は必須でした。
「けがなんて子どもにはつきものです!いいですよ♪」
そんな保護者の方が多かった気がします。もちろん園内での傷なので報告をし、謝罪の言葉も伝えていましたが、子どもなので...と理解ある保護者の方が多かったので、子どもがやりたいことを危険のないように全力で遊ばせることが出来ていました。
食事中
全部食べるまで終わらない。
出されたものは食べよう!との方針でした。
あとは給食室に報告に行くことが必須だったので、職員に「ほかのクラスはよく食べていたのに...おいしくないのかね?」なんていわれることも嫌でしたね。
強制はしない。
もちろん一口でも苦手なものをがんばろう!と促すよう努力はしますが、無理強いはしませんでした。
...大人だって苦手なものありますよね!
が職員同士の口癖でした(笑)
服装
子どもスカート、ワンピースOK!
洋服の上に着る"園服"と呼ばれるものがあり全員登園時着用です。
またカバンも指定です。
服装
職員ジャージNG
行事の時は職員全員同じ服装スカートNG!ひざ下ズボンのみ。
キーホルダーNG登校園門の入り口
職員が支度をし、門の入り口まで持っていく。室内
保護者が支度をします。集まり1歳~5歳まで外で毎日体操をします。
その後室内で一人ひとりの名前を呼びます。各クラスで座って職員の話を聞いたり、一人ひとりの名前を呼びます。
荷物
紙おむつ
全て持ちかえり
排泄の失敗は園で洗濯布おむつ
業者が洗濯
排泄の失敗は家庭で洗濯
このようにそれぞれ保育ニーズがはっきり分かれている園でした。
あれ?旧園働きにくかったですよね?...そんなことないです!悪いところばかりではありませんでしたよ♪
教育的な要素が多いこと、保育時間の中で集団生活の時間が長いことで、子どもたち自身話を聞く姿勢が整っていたと思います。
なので、子どもへの声掛けは比較的しやすかったです。
新園は毎日大声で「集まってね〜!聞いてね〜!」と声を張っていました。
「あれ?聞いてくれないなぁ」なんてしょっちゅうです!
と、今振り返ると最初に感じた事は時間が勝手に解決してくれていました。
Q3:以前までの園と比べることはありましたか(良い点)
【幅広い年齢層の職員との関わり】
外国人、アルバイトの高校生、10代〜60代の職員...とても幅広かったです。
様々な経験をお持ちの方が多く、いろいろな話を聞くことが出来ました。よく相談にも乗ってもらってましたし。(旧園は20代〜30代前半の方がほとんどだったので若い保育士さんばかりでした。同世代で話は合いましたよ)
子ども・職員の人数が増えたことでより大変さは増しましたね。でもここは私の中ではプラスに捉えています。
【食事がゆっくりとれること!休憩がとれること】
ここ実はすごく重要だったりもします!そう思っているのって私だけではないと思うんですが。。
私の友人も、「なんで保育士って休憩とれないんだろう〜お財布片手にOLみたいにお洒落にランチ行きたい!」なんて声もよく聞きました。。
前の園の食事は子どもと一緒でしたのでいつも大慌てでした...よく噛んで食べた記憶が...ないですね。。
特に1歳の食事は闘いでした(笑)でもかわいいので結局許せてしまうんですけどね。
反対に新園は子どもが寝ている間にご飯を食べていました。職員同士プライベートな話をしながら、休憩時間が楽しかったです。でも話にあがるのは子どもたちの「今日ね、〜ちゃんがね!〜できたの!」なんて話ばかり...(笑)
これって保育士のあるあるでは無いでしょうか。やっぱり園は変わっても子どもたちの無邪気な姿を見るとかわいいと思ってしまいますし、成長していく姿に感動したりもします。
Q4:以前までの園と比べることはありましたか(悪い点)
【毎朝の職員会議】
前職は、毎朝、全クラスの職員が集まり会議を行います。なので他クラスの保護者の方から様子を聞かれたときに、すぐ答えられたことですね。「ちょっとお待ちください。」がなく、スムーズに保護者の方とのコミュニケーションがとれたように思います。
【制作】
園によって子どもの完成度が違う!なんて感じたことはありませんか?
私はあります(笑)これ絶対保育士がほとんど作ったなぁ!なんて思う場面も...。
制作1つ1つは保育士のバトルのような場面も...クラスの評価にもつながるのでしょうね。暗黙の世界です。
私は子どもらしい作品を月齢毎に作成して残していきたかったので、あまりお手伝いはしなかったです。さすがに白い紙に、白いクレヨンは「あれ〜?なんでだろうね!色かけないね(・。・;?こっちの方が書きたいお絵かきできるかな♪」と誘導はしましたが(笑)
目が3つあっても、髪の毛がなくても...いいんです^^制作は子どもの為の"思い出記録です。"指導することは大切ですが、子ども一人ひとりの個性を残せるような指導方法もまたプロとして大切だと私は思います^^
【食事】
好きなもの、嫌いなもの...今日は食べたくないもの...大人でもありますよね!
「これあまり好きじゃないなぁ〜」「今日はヘルシーなサラダより、ラーメン!焼肉!が食べたい」なんて気分も・・・
子どもも同じではないでしょうか?
「これいらない!」「床にポイポイ...」そんな姿もよく目にしますよね。
その時全部を「そうだよね、嫌いなら食べなくてもいいよ!」ではなく「今日は1口ね」「明日は2口食べようね」など...量の調節をしていくことも大事なことです。
「これ減らしたいなぁ」と子どもから出たこの言葉が私は大好きです♪
減らしたい=完食したい!意欲の塊なんです。
例えば...苦手な食べ物を克服できた時にはシールを1日1つ貼り、完成すると絵になったり、ゴールにたどり着く絵だったり...少しずつ子どもの気分を上げてあげられるような工夫・声掛けが必要なんです。
もちろん完食することで子どものやる気、満足感を促すことができるでしょう!
職員が無理やり口に入れて...ぴかぴかになったお皿をみて子どもは充実した感情、今日の給食の時間楽しかったな!と思うでしょうか?それでは食事が嫌になるだけです。
子どもは食べることが大好き!その楽しい時間をより楽しくするのが、私たち保育士のお仕事なのではないでしょうか(・・・と思った事がありました・・・)
ですが、結局は誰のために行うのかという事を考えればそういう事を考える必要も無いと思います。子どもたちのためにどういった保育士さんになりたいかが一番大事です。その事を大事にしていれば大丈夫です。もしこれを見て下さっている方の中前までの園を気にされている方がいらっしゃるのであれば全てリセットしてしまうのも良いと思いますよ。
Q5:良い点・悪い点を最終的にはどのように理解したのでしょうか
保育園にはそれぞれやり方・方針・人がいる!なんて言い聞かせました。ただし、これは保育士に限らずどのお仕事でも共通なのではないでしょうか。
それぞれの保育園には、いいところも悪いところもたくさんあります。
保護者のニーズや地域性も関わってきますし、当たり前の事なのでしょうが、最初私はなんでだろう?と思っていました。
入社一年目で入った保育園がいわゆる"保育士が働く保育園"との認識像が強かったから余計なのだと考えています。
ですが、一年目で経験したことは(苦労したこともそうでないことも)今でもすごく生かされています。
当たり前に使っていたはさみ、のり、セロテープ...切り方・量から教えてもらったので、今では制作には自信があります。試行錯誤しながら学んでいきました。
あとは、ちょっと落ち込む事や悩むことがあっても、負けず嫌いな私の性格上、自分が選んだ仕事!に責任持ちたかったです。また子どもたちを担任として進級させてあげたかったので途中で投げ出すのは嫌でした。うまく協調性を保ちつつ、子どもや親御さんも含め園全体で盛り上がっていければ良いなと思いながら働いていました。
理想の保育士像はありますが、私は理想にはなれていません。こうしたら良かったのかな?今日も失敗しちゃったな...なんて毎日の事です。
ですが、子どもや保護者からの信頼ある先生!これが一番の理想像ですよね。
「〜先生だから子どもが楽しく保育園行けたのですよ!」「休みの日も〜先生に会いたいってきかなくて」こんなこと言われたら続けちゃいますよ!
保育の仕事って、子どもがかわいいから!出来る仕事です。
結局、保育士として働く事を理解する事ってその点に尽きると思います。子どもの笑顔、成長が見られるから頑張れる仕事なんです。
第四回に続きます。
保育園長先生のインタビュー記事はこちら!
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