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障がい

2021年6月10日

雇用・定着に向け企業が知っておくべき『てんかん』について

今回は企業が採用・雇用の定着に向けて知っておくべき『てんかん』についてお話ししたいと思います。
・『てんかん』とはどういう障がいなのか?
・安定的に就業をするにはどういう配慮が必要なのか?
・人事担当者が採用時に確認するべき内容は?
など、人事採用のご担当者様向けにまとめていきたいと思います。


てんかんとはどういう障がい?

てんかんは『脳内の神経細胞の過剰な電気的興奮に伴って、意識障害やけいれんなどを発作的に起こす慢性的な脳の病気』になります。
慢性的な疾患にはなりますが適切な治療を行うことで、約8割のてんかんをお持ちの方が症状をコントロールしているとされています。

治療方法は《薬物療法(抗てんかん薬)》が基本になります。
抗てんかん薬を服薬することで電気的興奮を抑え、てんかん発作が起きないよう対処していきます。

てんかん発作とは?

主な症状:けいれんのような発作・意識喪失など
※症状は人により異なってきます。
大体の発作の場合は、数秒・数分程度で収まりますが、長時間続いてしまう可能性もあります。
【発作症状,発作の起きやすい時間帯・状況、発作頻度】を元にてんかんの診断がされます。

発作の分類

1.全般発作
広い範囲かつ過剰な興奮が起こることで発生する発作になります。
発作時にはほとんどの方が意識がない状態になります。

全般発作の中にも発作の種類があります。

①強直間代発作(きょうちょくかんだいほっさ)
意識がなくなり、手足をつっぱり、ガクガクすることもある全身の痙攣発作になります。
一時的に呼吸が止まったり、顔色が悪くなることもありますが、痙攣が収まれば回復していきます。

②欠神発作(けっしんほっさ)
動作がなくなり呼びかけても応答がなくなる発作です。
数秒すると元の動作に戻り、周囲の人が気づかないこともある発作になります。

③ミオクロニー発作
一瞬だけですが、手足・体・顔などの筋肉が一瞬ぴくっとなります。
全身又は身体の一部がびくっと痙攣する発作で意識はあります。

2.部分発作
過剰な電気的興奮が脳の一部に限定されて起こる発作です。
意識が保たれている《単純部分発作》意識障害が伴う《複雑部分発作》があります。

①単純部分発作
発作時には意識が保たれています。
身体の一部が痙攣したり、幻視・幻聴などの精神症状が出る場合があります。

②複雑部分発作
発作時には意識がなくなり、意識障害が起こります。
大人のてんかんで最も頻度が高い発作で、ご高齢の方に多く見られてんかん発作の半数がこの発作になります。


この仕事が向いている!

てんかんの方は、健常者同様に幅広い業務をこなすことが出来ます。
服薬で症状をコントロールできている方も多く、薬物治療を継続しながら長期的かつ安定的な就業が可能です。

オフィスワーク全般(事務・営業など)・接客業務・システム開発など、ご本人のスキルに合わせた仕事が可能です。

【注意すべきポイント】
■運転を伴う業務
薬物治療で症状がコントロール出来ている方が大半ですが、運転には注意が必要です。
2014年6月1日から改正道路交通法(以下、道交法と略す)で、道交法の中にてんかんに関連する記載があります。
てんかんがある人の場合、運転免許の取得には医師の許可が必要となり、免許の更新時にも同様に毎回医師の診断書が必要となるため、運転業務に従事していただく場合は注意が必要です。

■高所作業を伴う業務
高所での作業に際して、意識を失う発作が起きた場合に転落の危険性があります。


まとめ

てんかんをお持ちの方を採用する際は、発作時に備え職場での障害理解が必要不可欠になります。
薬物治療で症状をコントロール出来ている反面、障害が目に見えずらく発作が起きた際の『マニュアル』なども準備が必要になります。

ですが幅広い職種・業務で活躍できる方も多く、安定的・長期的に継続した勤務が可能です。

当社では『てんかん』をお持ちの障害者の方からも、数多く転職のご相談を頂いております。
高いスキルを持った転職希望者も登録いただいておりますので、お気軽にご相談ください。

【お問い合わせフォーム】
https://st-navi.jp/agent/content/employer/

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