『ADHD(注意欠如・多動症)』とは? ~疾患解説・職場で配慮すべきポイント~
障がい

2021年8月27日

『ADHD(注意欠如・多動症)』とは? ~疾患解説・職場で配慮すべきポイント~

昨今「大人の発達障がい」が話題となっています。今回は発達障がいの中の1つ「ADHD(注意欠如・多動症)」について取り上げます。有名人や世界的に活躍する研究者など、別名「天才病」と呼ばれており、非常に身近な存在となっている障がいです。ADHDの特性や職場での配慮例、向いている業務などご紹介します。

目次

 

⑴ADHDとは

ADHD(注意欠如・多動症)は、発達障がいの1つです。原因は脳の異常機能とされています。
主な3つの症状として、①不注意 ②多動性 ③衝動性 が上げられます。
①不注意
約束の時間をすっかり忘れてしまったり、忘れ物が多い傾向にあります。業務中であれば、書類の提出期限が守れなかったりします。また、ケアレスミスが多く何か業務をこなしても修正が必要となることがあります。社会人は時間を守るのが当たり前とされていますので、周囲からは「仕事ができない」と思われる原因となります。
物事の組み立てが苦手なことも多くあります。仕事においては、どの順番でこなしていけばよいか考えることを難しく感じます。その結果、上手く計画が立てられず業務に漏れが生じてしまったりするのです。

②多動性
子どものころからじっとしていることが苦手なことが多いとされています。座った状態での作業を続けることが難しく、貧乏ゆすりなど体を揺らしていることがあります。落ち着かない印象を持たれる場合が多いです。

③衝動性
最後まで相手の話を聞く前に自分から話してしまったりして、コミュニケーションに不和を生んでしまうことがあります。さらに、思ったことをすぐに口に出すため、ハッキリと物を言えると取れる一方で、相手がマイナスに取るような表現をしてしまうこともあります。

すべての人が同じ症状を持っているわけではなく、個人個人でそれぞれの特性の強さが異なります。
大人になってから自分がADHDだと気づくパターンとしては、「仕事を周囲と同じようにうまくこなすことができない」「コミュニケーションがうまく取れない、勘違いされてしまう」といったケースが多く見られます。
一般枠にて勤務している途中でADHDと診断を受け、うつ病など精神的な疾患を併発する場合も少なくありません。

⑵向いている仕事内容とは?

ここからはADHDの方が得意としていることについてご紹介します。
①想像力が豊かで、アイデアが豊富
②多くのことに興味関心を持ち、挑戦する
③一つのことに没頭する高い集中力がある

上記のような得意な部分を活かして仕事をする場合には、
・「不注意」の特性が強い場合、慎重な作業が必要とならない業務が必要
⇒アイデア出しなどクリエイティブな分野で活躍が見込まれます
・「多動・衝動性」が強い場合、じっとしている作業が向かない
⇒軽作業系の業務や、外出が多い営業職などが向いています。
・専門職として活躍してもらう
⇒興味のあることに没頭すると、とことん追求します。研究やプログラマーなどでの活躍例も多くあります

⑶ 職場で配慮すると良いポイント

まずは、本人の特性を知ることが必要です。ADHDと診断が出てもどんな特性が強いのかは人それぞれだからです。
実際に業務を開始してからは、定期的に業務の進捗を共有することが大切です。物事の順序建てを苦手としていますので、1週間に1度など本人と一緒に確認すると良いでしょう。
それと併せ、タスクの整理をして漏れがないかを確認することで、本人も安心して業務に取り組むことができます。
周囲の社員とは、苦手なこと・特性について共有し、一緒に改善策を考えていく雰囲気が必要です。職場内での理解が得られずにうつ病など精神疾患を抱える方も多いため、定期的な面談等でコミュニケーションを取ることが大切です。

 

⑷ まとめ

今回はADHDについてご紹介しました。苦手なことがある一方で、得意を活かすことで活躍されている方も大勢いらっしゃいます。本人と周囲の社員が一緒になって、業務の進め方を考えていけると良いでしょう。
当社では『ADHD』をお持ちの障がい者の方からも、数多く転職のご相談を頂いております。
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