児童指導員とは?仕事内容やなるための資格、年収、将来性を徹底解説
子どもをサポートする仕事の1つに「児童指導員」があります。
主に家庭の事情や発達の遅れがある子どもと関わる職業ですが、具体的な仕事内容を知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、児童指導員になる方法や仕事内容、活躍できる職場、年収、適正、将来性などを紹介します。
子どもと密接に関わる仕事に就きたい方は、ぜひ参考にしてください。
1. 児童指導員とは
児童指導員は、児童養護施設などに入所する子どもたちの育成、生活指導などを行う仕事です。
家庭環境や成長の様子を見極めて一人ひとりに合わせた支援計画を立て、主に日常生活の支援、社会ルールの習得、学習や遊びなどの支援・指導にあたります。
子どもに密接に関わる仕事という点で、児童指導員は保育士と似ている職業とも言えますが、主に次のような違いがあります。
保育士 | ● 0〜6歳の未就学児の成長に携わる ● 主に保育園に勤務 ● 保育士になるには国家資格の保育士資格が必要 |
児童指導員 | ● 0〜18歳の児童養護施設などに入所する子どもたちの育成、生活指導を行う ● 主に児童福祉施設に勤務 ● 児童指導員になるには児童指導員任用資格が必要 |
2. 児童指導員の仕事内容は?
児童指導員は、児童が健全に成長するための支援や指導を行います。主な仕事内容は以下の通りです。
● 施設に入所する子どもの日常生活の支援と指導
● 個別指導計画の立案
● 障がいのある子どもの療育
● 児童相談所など関係機関との連携
● 進路相談
● 保護者との面談
● 事務作業
● 送迎(通所施設の場合)
3. 児童指導員として働ける職場
児童指導員はさまざまな施設で働けます。
次は、それぞれの施設の特徴と児童指導員の役割について、見ていきましょう。
● 児童養護施設
児童養護施設は保護者のいない児童や虐待を受けた児童などに安定した生活環境を整え、養育を行う施設です。児童指導員は、児童の身の回りのサポートをしながら生活指導や学習指導を通して、心身の健やかな成長と自立をサポートします。保護者の代わりとなって世話をするため、勤務体制は宿直を含めた24時間交代制です。
また、対応方針を検討するため、必要に応じて保護者や児童相談所との面談も行います。
● 児童発達支援施設
児童発達支援施設とは、障がいがある子どもや発達に遅れのある6歳までの未就学児が通う施設です。児童指導員は生活に必要な基本的な動作や集団生活の適応能力が身につくようにサポートします。
● 障がい児入所施設
障がい児入所施設は18歳までの障がいがある児童が入所する施設です。児童指導員は、食事・排泄・入浴など日常的な動作の介助、知識や技能の向上、コミュニケーションを図れるようになるための支援を行います。
● 放課後等デイサービス
放課後等デイサービスは障がいをもつ小学生〜高校生を対象とし、放課後や夏休みなどの長期休暇を利用して通所をする施設です。児童発達員の仕事は、施設に通う子どもたちの療育や生活指導、苦手なことを克服するためのサポートを行います。自宅までの送迎や、宿題などの学習サポートをすることもあります。
● 乳児院
乳児院とは、何らかの事情によって保護者との生活が困難な乳児を預かる施設です。入所するのは0〜2歳の乳児で、2歳を過ぎるといずれかのケースで退院します。
● 親元へ戻る
● 里親と暮らす
● 児童養護施設へ入所
児童指導員の仕事内容は保育士と連携してミルクや離乳食、オムツ替えや寝かしつけなど日常生活の介助、生活指導に関する指導計画の作成、保護者のケアなどです。
4. 児童指導員になるには?
児童指導員になるには資格が必要です。児童指導員を目指す人は、次の方法で資格を取得しましょう。
■児童指導員になるには資格が必要
児童指導員として働くには、児童指導員任用資格が必要です。
児童指導員任用資格を取得後、自治体などの施設で勤務する場合は公務員試験に合格することで、児童指導員として働くことができます。
また、民間の施設で勤務する場合は、施設の採用試験に合格する必要があります。
■児童指導員任用資格の取得方法
児童指導員任用資格の取得方法は複数ありますので、それぞれの取得方法をご説明します。
● 資格を取得する
社会福祉士、精神保健福祉士の資格を取得している場合、厚生労働大臣または都道府県知事の認定を受けることで、児童指導員任用資格を取得できる。
● 大学・大学院で所定の専門課程を修了している
4年制大学や通信制大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学を専修する学部・学科を卒業することで児童指導員任用資格を取得できる。
● 教員免許を保有している
幼稚園教諭、小中学校、高等学校の教員免許を所有している場合、厚生労働大臣または都道府県知事から認定を受けることで児童指導員任用資格を取得できる。
● 実務経験がある
高校や短大を卒業して児童福祉施設で2年以上の実務経験がある、または高校を卒業していなくても3年以上児童福祉事業に従事している場合、厚生労働大臣または都道府県知事から認定されることで児童指導員任用資格を取得できる。
5. 児童指導員の求人情報
ハローワークの求人統計データによると、児童指導員の求人賃金の全国平均は21.6万円、有効求人倍率は3.51倍です(令和2年度)。
また、児童指導員の就業形態は約65%が正社員、約35%がパートとなっています。どちらの働き方も募集されているため、自分に合った働き方を選びやすいでしょう。
児童指導員の求人を探している人には、保育専門の求人サイトがおすすめです。
「求人あるある保育」を利用すれば、エリアや希望条件から希望に合った求人情報を効率よく探せます。
https://st-navi.jp/
6. 児童指導員の年収
児童指導員の職業は、「福祉施設指導専門員」に分類されます。
令和3年賃金構造基本統計調査によれば、年収の全国平均は403.7万円です。
7. 児童指導員のやりがい
児童指導員は家庭の事情を抱えている児童や発達支援が必要な児童に対して、一人ひとりに指導計画を立ててサポートする仕事のため、子どもたちの成長を間近で見られます。
また、大人に心を開いてくれなかった子どもとの間に信頼関係を築けたときも、大きなやりがいや喜びを感じられる仕事です。
8. 児童指導員に向いている人の特徴
児童指導員は子どもたちの親代わりになって成長をサポートする仕事であることから、向き不向きがあります。まずは、児童指導員に向いている人の特徴を紹介いたします。
【児童指導員に向いている人の特徴】
● 責任感がある
● 包容力がある
● 子どもが好き
● 落ち着いて臨機応変に対応できる
● 他者と信頼関係を築ける
● 社会の役に立つ仕事がしたい
9. 児童指導員に向いていない人の特徴
次に児童指導員に向いていない人の特徴は以下の通りです。
【児童指導員に向いていない人の特徴】
● 体力がない
● 感情的になりやすい
● 指示されたことしかできない
● 給料を重視して仕事を選びたい
10. 児童指導員はなくなる?将来性は?
これから児童指導員を目指そうと考える方の中には、少子化やAIの影響によって児童指導員の仕事がなくなってしまうのではないか、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、児童指導員は家庭の事情や成長などを見極めたうえで、一人ひとりにきめ細かなサポートをしなければならない職業です。
加えて、トラブルが発生した場合は臨機応変な対応が求められます。
そのため、AIの仕事とするには難しく、児童指導員の仕事がなくなる可能性は低いと言えるでしょう。
また、近年は放課後等デイサービスの需要が高まっています。
放課後等デイサービスの職員は、児童指導員か保育士の資格を持つ人を半数以上配置するように定められているため、将来的にはさらに需要が高まると考えられています。
11. まとめ
児童指導員は子どもたちと密接に関わり、支援や指導を行うやりがいのある仕事です。
児童指導員になるには資格が必要ですが、実務経験を積むことでも取得できます。
子どもや家族の支援に関わる仕事に就きたい方は、児童指導員を目指してはいかがでしょうか。
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