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保育

2018年11月28日

平成26年保育士試験問題 part2

平成26年保育士試験問題(一般社団法人 全国保育士養成協議会(東京都豊島区)実施)の過去問題となります。腕試しにチャレンジしてみてください。なお、誤字・脱字などございましたら、お手数ですが弊社セントスタッフ(0120-106-391 担当:阿部)までご連絡頂き、主催者へのご連絡はご遠慮下さいますようお願い申し上げます。

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児童家庭福祉


問1 次の文は、子どもの権利に関する記述である。誤ったものを一つ選びなさい。

1 国際連盟は、1924 年に「児童の権利に関するジュネーブ宣言」を採択した。
2 国際連合は、1959 年に「児童の権利に関する宣言」を採択し、その 20 年後を国際児童年とし、さらにその 10 年後に「児童の権利に関する条約」を採択した。
3 2014 年3月現在、アメリカ合衆国は「児童の権利に関する条約」を批准していない国の一つである。
4 国際連合は、第二次世界大戦後に「世界人権宣言」を採択し、その後の「児童の権利に関する宣言」の採択などを経て、「国際人権規約」を採択した。
5 国際連合は、「児童の権利に関する宣言」を採択する8年前に「児童憲章」を採択した。

問2 次の文は、児童の権利擁護に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 平成9年の「児童福祉法」改正では、第 26 条の措置については、児童相談所が都道府県知事へ報告を行うにあたり、その報告書には措置についての当該児童及び保護者の意向等に関し、参考となる事項を記載することが規定された。
B 「児童虐待の防止等に関する法律」第1条の目的では、「児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資する」と謳われている。
C 「社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施について」(平成 24 年3月 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長及び厚生労働省社会・援護局長通知)によると、社会的養護関係施設の第三者評価基準について、原則は全国共通であるが、都道府県が独自に定めることもできるとされている。
D 平成 20 年の「児童福祉法」改正に伴い、被措置児童に対する施設職員による虐待等の禁止とともに、そのような事態が発生した場合の対応方法も定められた。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○○
2 ○○××
3 ○×○×
4 ×○×○
5 ×××○

問3 次の文は、児童福祉に関連する法律についての記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

・( A )法。この法律は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、児童を養育している者に( A )を支給することにより、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的とする。
・( B )。第1条において、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。」と児童福祉の理念が述べられている。
・( C )。この法律は、母子家庭等及び寡婦の福祉に関する原理を明らかにするとともに、母子家庭等及び寡婦に対し、その生活の安定と向上のために必要な措置を講じ、もって母子家庭等及び寡婦の福祉を図ることを目的とする。
・( D )等の支給に関する法律。この法律は、精神又は身体に障害を有する児童について( D )を支給し、精神又は身体に重度の障害を有する児童に障害児福祉手当を支給するとともに、精神又は身体に著しく重度の障害を有する者に特別障害者手当を支給することにより、これらの者の福祉の増進を図ることを目的とする。

【語群】
ア 児童扶養手当     イ 少子化社会対策基本法  ウ 児童手当
エ 母子及び寡婦福祉法  オ 母子保健法       カ 児童福祉法
キ 特別児童扶養手当

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア イ エ キ
2 ア カ エ ウ
3 ウ イ オ キ
4 ウ カ エ キ
5 キ カ オ ア

問4 次の【Ⅰ群】の施設名と【Ⅱ群】の説明を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A 福祉型障害児入所施設
B 福祉型児童発達支援センター
C 児童自立支援施設
D 情緒障害児短期治療施設
E 母子生活支援施設

【Ⅱ群】
ア 軽度の情緒障害を有する児童を、短期間、入所させ、又は保護者の下から通わせて、その情緒障害を治し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。
イ 障害児を入所させて、保護、日常生活の指導及び独立自活に必要な知識技能を付与することを目的とする施設である。
ウ 障害児を日々保護者の下から通わせて、日常生活における基本的動作の指導、独立自活に必要な知識技能の付与又は集団生活への適応のための訓練を提供することを目的とする施設である。
エ 配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。
オ 不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設である。

(組み合わせ)
  A B C D E
1 イ ウ オ ア エ
2 イ ウ オ エ ア
3 ウ イ オ ア エ
4 ウ イ オ エ ア
5 オ ウ イ ア エ

問5 次の文は、「児童福祉法」の一部である。( A )〜( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

第4条
 この法律で、児童とは、満 18 歳に満たない者をいい、児童を左のように分ける。
一  乳 児  ( A )に満たない者
二  幼 児  ( A )から、( B )に達するまでの者
三 ( C )  ( B )から、満 18 歳に達するまでの者

(組み合わせ)
   A       B       C
1 満3歳  小学校就学の始期   少年
2 満1歳     満7歳     学童
3 満1歳  小学校就学の始期   少年
4 満3歳  小学校就学の始期   学童
5 満1歳     満7歳     生徒

問6 次の文は、「児童福祉法」第 25 条の2の一部である。( A )〜( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

地方公共団体は、単独で又は共同して、( A )の適切な保護又は( B )若しくは( C )への適切な支援を図るため、関係機関、関係団体及び児童の福祉に関連する職務に従事する者その他の関係者(以下「関係機関等」という。)により構成される要保護児童対策地域協議会(以下「協議会」という。)を置くように努めなければならない。

(組み合わせ)
    A      B      C
1   児童    要保護児童   保護者
2 要保護児童    児童    特定妊婦
3   児童    要支援児童   保護者
4 要保護児童  要支援児童  特定妊婦
5 要支援児童  要保護児童   保護者

問7 次の文は、児童家庭福祉の専門職及び実施者に関する記述である。法令、通知等に照らして適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 家庭支援専門相談員はファミリーソーシャルワーカーともいい、乳児院、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、児童相談所に配置されることとなっている。
B 家庭相談員は、都道府県または市町村の福祉事務所に設置される家庭児童相談室に配置される職員である。
C 児童指導員は、児童養護施設、福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設、福祉型児童発達支援センター、医療型児童発達支援センター、情緒障害児短期治療施設に配置しなければならない。
D 児童福祉司は、児童相談所に配置が義務づけられており、児童の保護や福祉に関する相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行う。

(組み合わせ)
A/B/C/D
1 ○○××
2 ○×××
3 ×○○○
4 ×○×○
5 ××○○

問8 次の文は、わが国における子どもや子育て支援のための総合的な計画に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A わが国で戦後初めて法定化された子どもや子育て支援のための総合的な計画は、「次世代育成支援対策推進法」に基づいたものである。
B 子どもや子育て支援のための国の計画としては、「エンゼルプラン」、「新エンゼルプラン」、「子ども・子育て応援プラン」、「子ども・子育てビジョン」の順で策定された。
C 「次世代育成支援対策推進法」に基づく地域行動計画は、保育計画と同義であり、保育に特化した計画で、策定から5年以内に待機児童をゼロにすることが目的である。
D 「子ども・子育てビジョン」は、「児童福祉法」に基づき策定され、認定こども園や保育所、幼稚園や地域型保育サービスなどによる保育サービスの供給量の拡大のみならず、健全育成、母子保健、教育、住宅や公園の整備、防犯等の安全対策など子どもと子育て支援のための総合的な市町村の計画を指す。
E 「次世代育成支援対策推進法」に基づく地域行動計画は、市町村に策定義務はなく、努力義務となっている。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○○××
2 ○○×××
3 ○×××○
4 ××○○○
5 ××○○×

問9 次の文は、母子保健に関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。

1 「母子保健法」に基づく乳幼児を対象とした健康診査には、1歳6か月児健康診査や3歳児健康診査などがある。
2 生後4か月までの乳児のいる家庭を訪問する乳児家庭全戸訪問事業は、「母子保健法」に基づき実施されている。
3 「母子保健法」における、「妊産婦」とは妊娠中又は出産後1年以内の女子で、「新生児」とは出生後 28 日を経過しない乳児を指し、「低体重児」とは体重が 1,000g未満の乳児をいう。
4 保健所は健康相談や健康教育、健康診査の拠点となる、市町村が設置する施設であり、保健センターは訪問指導を行う、都道府県が設置する施設である。
5 養育支援訪問事業は、子育て困難家庭等に対し保健師が訪問指導を行う事業であり、保育士や子育て経験者、ヘルパー等は担当することができない。

問 10 次の文は、保育サービスに関する記述である。誤ったものを一つ選びなさい。

1 認定こども園とは、平成 18 年に制度化されたもので、その目的は、教育および保育を一体的に提供すること、地域における子育て支援を行うことである。
2 「保育所保育指針」は、当時の「児童福祉施設最低基準」第 35 条に基づき平成 20 年に告示された。
3 特定保育事業とは、パートタイム勤務や育児短時間勤務等、保護者の就労形態が多様化している中で、働き方に応じた保育として保育所において児童を一定程度(1か月当たり概ね 64 時間以上)継続的に保育する事業である。
4 病児・病後児保育事業は、「病児・病後児保育事業実施要綱」によると、病児対応型、病後児対応型、体調不良児対応型、非施設型(訪問型)の4類型となっている。
5 保育所の設備・運営は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)に基づいており、保育室等の施設や必要な職員、保育時間や保育料以外の利用料等について、条例の策定主体である自治体にとってすべて「従うべき基準」として定められている。

問 11 次の文は、児童虐待等に関する記述である。正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 平成 12 年に施行された「児童虐待の防止等に関する法律」の児童虐待の定義としては、身体的虐待、性的虐待、保護の怠慢・拒否、心理的虐待の4つが示されている。
B 全国の児童相談所に寄せられる児童虐待相談対応件数は、統計開始時の平成2年度は約 1,000 件であったが、平成 24 年度では 65,000 件を超える数値となっている。
C 教員や保育士、保健師など業務上子どもに深く関わる専門職は、「児童虐待を受けたと思われる児童」を発見しても、虐待の事実の確認ができていない段階では秘密漏示罪やその他の守秘義務に関する法律の規定があることから通告はできない。
D 要保護児童対策地域協議会は、平成 16 年の「児童福祉法」改正で法定化され、「要保護児童対策地域協議会設置・運営指針」では、代表者会議、実務者会議、個別ケース検討会議など三層構造を想定している。
E 平成 24 年に施行された「民法等の一部を改正する法律」により、これまでなかった親権喪失の制度が新設された。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○×○○
2 ○○×○×
3 ○×××○
4 ×○○××
5 ××○○○

問 12 次の文は、社会的養護に関係する施設等の説明である。誤ったものを一つ選びなさい。

1 児童養護施設は平成 24 年 10 月1日現在、全国に約 600 か所近く設置されている。
2 児童家庭支援センターは平成9年の「児童福祉法」改正により創設された児童福祉施設であり、地域の児童やその家庭への相談支援を行うことを目的としている。
3 児童自立支援施設には児童自立支援専門員と児童生活支援員のほか、個別対応職員や、家庭支援専門相談員、その他の職員が配置されており、平成 24 年 10 月1日現在、全国で約 60 か所設置されている。
4 里親への委託児童は4人を超えることはできないが、小規模住居型児童養育事業の定員は5人または6人である。
5 乳児院は、乳児を入院させて養育する施設であるため、1歳児になると児童養護施設へ措置することが規定されている。

問 13 次の文は、障害児を対象とした福祉に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 児童発達支援センターへの入所措置は、障害程度区分に基づき行われる。
B 「児童福祉法」による障害児の定義には、難病等の児童(治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」第 4 条第1項の政令で定めるものによる障害の程度が同項の厚生労働大臣が定める程度である児童)は含まれない。
C 放課後等デイサービスとは、「学校教育法」第1条に規定する学校(幼稚園及び大学を除く)に就学している障害児につき、授業の終了後又は休業日に、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与することである。
D 障害児通所支援は、児童発達支援、医療型児童発達支援の2事業から構成されている。
E 障害児等へ支援を行う児童福祉施設の施設体系は、「児童福祉法」の改正(平成 24 年4月施行)により、障害種別に分かれた施設体系から、通所による支援(障害児通所支援)と、入所による支援(障害児入所支援)の利用形態別に一元化された。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○××○
2 ○×○○×
3 ○××○×
4 ×○×○○
5 ××○×○

問 14 次の文は、少年非行等に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 少年刑務所とは、16 歳以上の犯罪少年が入所する施設で、「少年法」に基づき設置されている。
B 平成 12 年の「少年法」の改正では、刑事罰適用年齢が 16 歳から 12 歳に引き下げられ、12 歳以上の少年が殺人等重大な罪を犯したときは「原則逆送」措置を行うことになった。
C 「少年法」に基づき家庭裁判所の審判に付される少年は、罪を犯した少年(犯罪少年)、14 歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年(触法少年)、一定の事由があって、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年(虞犯少年)に区別されている。
D 少年鑑別所は、犯罪傾向の進んだおおむね 16 歳以上 23 歳未満の者を収容する施設で、1年以上の期間収容させ、生活訓練や職業能力開発などの支援を行う。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○×○○
3 ×○×○
4 ××○×
5 ×××○

問 15 次の文は、母子家庭等に対する支援に関わる記述である。正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 離婚後の養育費の確保が難しい場合が多いことから、こうした問題に関して養育費相談支援センター事業や母子家庭等就業・自立支援センター事業による相談支援が行われている。
B 遺族基礎年金や遺族厚生年金は、第二次世界大戦で配偶者と死別した母子家庭のための制度である。
C 児童扶養手当は、世帯収入が低く、深刻な状態にある母子家庭に支給されており、父子家庭には支給されていない。
D 母子家庭等就業・自立支援事業には、就業相談や、就業支援講習会、就業情報の提供など一貫した就業支援サービスが含まれる。
E 母子家庭等日常生活支援事業は、母子家庭、父子家庭及び寡婦が、修学等の自立を促進するために必要な事由や疾病などの事由により、一時的に生活援助、保育サービスが必要な場合又は生活環境等の激変により、日常生活を営むのに支障が生じている場合に、家庭生活支援員を派遣するなど、母子家庭等の生活の安定を図ることを目的とする。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○×○×
2 ○○××○
3 ○××○○
4 ×○○○×
5 ××○×○

問 16 次の文は、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」の1「保育所における保護者に対する支援の基本」についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「保育所保育指針」第6章では、親として未熟な保護者に対する保育士の指導的立場が明確に述べられている。
B 保育所における保護者支援はカウンセリングの知識や技術に基づくとされている。
C 保育所の保護者支援においては、保護者の気持ちの受けとめ、相互の信頼関係を基本に、保護者一人一人の自己決定を尊重することなど、対人援助の基本姿勢が求められる。
D 保護者支援においては、地域の子育て支援に関する資源を積極的に活用すべきである。
E 保育士の責務は保育にあるため、子どもの最善の利益を尊重し、入所児童の保護者への支援は努力義務となっている。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○××○
2 ○××○×
3 ×○○××
4 ××○○×
5 ×××○○

問 17 次の文は、わが国の保育に関する法制度についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「保育所保育指針」において、「保育所の保育は、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために(中略)行わなければならない」とされている。
B 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)において、児童厚生施設には保育士を置かなければならないとされ、保育士の役割として、児童の自主性、社会性及び創造性を高め、もって地域における健全育成活動の助長を図ることが定められている。
C 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)では、「乳児院における養育は、乳幼児の心身及び社会性の健全な発達を促進し、その人格の形成に資することとなるものでなければならない」とされている。
D 「学校教育法」第 22 条において規定されている幼稚園の目的には、保育という用語は使用されていない。
E 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)において、「保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性」とするとされている。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○×○×
2 ○×○×○
3 ○××○×
4 ○×××○
5 ×○○×○

問 18 次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)の一部である。( A )〜( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

第 44 条
児童養護施設における養護は、児童に対して安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、職業指導及び( A )環境の調整を行いつつ児童を( B )することにより、児童の心身の健やかな成長とその( C )を支援することを目的として行わなければならない。

(組み合わせ)
   A   B   C
1 家庭  養育  発達
2 家庭  療育  自立
3 家庭  養育  自立
4 教育  療育  自立
5 教育  養育  発達

問 19 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
母親Gさんは、離婚後H市に転居し、仕事を探すため4歳のJ君を保育所に預けることになった。保育士は入所の際の面接時に、Gさんは離婚前、夫から暴力を受け、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」に基づく保護命令が裁判所からでていると聞いた。保育士の勤める保育所はH市の要保護児童対策地域協議会の構成メンバーであり、同協議会を担当する行政職員から、転居前の要保護児童対策地域協議会でも虐待を理由に支援が検討されていた家庭であり、要保護家庭として引き続き対応を続けるとの報告があった。保育所に入所してまもなく、保育士はJ君の脇腹にうっすらとアザのような痕を発見した。その後も肩のあたりに打撲のような痕があり、J君に尋ねても笑ってはぐらかすだけであった。

【設問】
この【事例】における保育所の対応として、適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。
A Gさんが必要としたときに情報提供できるように、ファミリー・サポート・センター事業、一時預かり事業、病児・病後児保育事業の連絡先などの情報を収集した。
B J君の脇腹や肩に認められる傷が虐待によるものなのか判断がつかなかったが、H市の要保護児童対策地域協議会を担当する行政職員に報告を行った。
C 個人情報保護の観点から要保護児童対策地域協議会を担当する行政職員には報告しなかった。
D Gさんの元夫が「Gさんに頼まれた」と言いJ君を迎えにきたため、Gさんに確認はできなかったがJ君を連れて帰ってもらった。

(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B D
5 C D
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問 20 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
母親Xさんの第一子であるY君は、1か月前に1歳児クラスに入所してきた。1歳6か月健診の際に保健師からY君の言葉の遅れを指摘されショックを受けたXさんは、2歳近くになっても言葉が少なく気になると担当保育士に相談した。Y君が同じ年齢の他の子どもと比べて、遊びに集中せず興味が転々と変わり、他の子どものおもちゃが欲しいときは言葉で表現できないためか、いきなりおもちゃを奪い取りいつもトラブルになってしまうと、Xさんは涙ぐんで話した。

【設問】
この【事例】における保育士の対応として、適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

A Xさんが保健師の言葉にショックを受けたと話したことから、再度保健師に相談する必要はないと助言した。
B Xさんが日常の中でどのようなY君の姿に不安を感じているのか、ゆっくり話を聴いた。
C Xさんと共にこの1か月間のY君の変化を確認した。
D XさんのY君への関わり方の問題点を指摘し、Y君への療育内容について指導した。

(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B C
5 B D

社会福祉


問1 次の組み合わせは、児童の人権に関する法規等とその内容の一部を引用したものである。正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「児童の権利に関するジュネーブ宣言」 ―――「児童は、危難に際して最先に救済されるものでなければならない。」
B 「児童福祉法」―――「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」
C 「児童の権利に関する条約」―――「すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これに代わる環境が与えられる。」
D 「児童憲章」 ―――「児童は、出生の後直ちに登録される。児童は、出生の時から氏名を有する権利及び国籍を取得する権利を有するものとし、また、できる限りその父母を知りかつその父母によって養育される権利を有する。」

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○××
3 ○××○
4 ×○○○
5 ××○○

問2 次の文は、ノーマライゼーションに関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

1 児童福祉施設では、入学、卒業などの人生の節目をお祝いする行事を尊重している。
2 高齢者の入所施設の中には、1か月間のレクリエーション等のプログラムを廊下に掲示して、能動的に生活を楽しめる工夫をしているところがある。
3 知的障害児の福祉における発達保障の基本は、特に知的機能を高めることである。
4 福祉サービスを必要とする地域住民が、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられるように、地域福祉の推進が行われている。
5 入所施設を利用しなければならない人が、施設において家庭に近い生活ができるようにすることもノーマライゼーションの考え方に含まれる。H26 社会福祉 AP-5

問3 次の文は、社会福祉の歴史的変遷における児童家庭福祉に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 1959(昭和 34)年に国際連合総会にて採択された「児童の権利に関する宣言」において、「意見表明権」が明記された。
B 1948(昭和 23)年施行の「児童福祉法」において、国の責任による精神薄弱児(現在の知的障害児)の保護が初めて規定された。
C 「児童虐待の防止等に関する法律」において、「児童労働の制限」が日本の法律では初めて明記された。
D 昭和初期になって、社会事業家によるスラム街における託児が日本では初めて行われた。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○×○○
3 ○××○
4 ×○××
5 ×××○

問4 次の文は、児童家庭福祉の統計に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 児童虐待の相談件数は、「全国の児童相談所における児童虐待に関する相談件数の推移」(厚生労働省大臣官房統計情報部)によると、2000(平成 12)年の「児童虐待の防止等に関する法律」施行以降その伸びは止まり、近年は横ばいとなっている。
B 日本の保育、児童手当などの家族関係の社会支出の対GDP比は先進諸国の中では低く、フランスやスウェーデンなどに比べて3分の1程度の規模にとどまっている。
C 夫婦の出生児数は、1950 年代は3人を上回っていたが、2010 年には、2人を下回っている。
D 日本の合計特殊出生率は低く、人口置換水準を顕著に下回っており、人口減少の要因の一つとなっている。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○××
2 ○×○○
3 ×○○○
4 ×○×○
5 ××○×

問5 次の文は、利用援助等に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 通所介護のサービスを利用しているFさんは、妻を亡くした後ふさぎこんでしまい、そのサービスの利用を中止すると申し出た。その際、通所介護事業の担当者は、Fさんが家に引きこもってしまっては心身ともに悪い状態になると判断して、このままサービスを利用し続けるようにFさんに働きかけた。
B 自分の物忘れと判断力が衰えてきたことを自覚した独居のGさんは、その不安を民生委員に相談したところ、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業が役立つだろうと紹介された。
C 経済的に困窮している母子家庭を発見した児童委員は、その母親に代わって生活保護を申請することにした。
D 地域包括支援センターは、認知症の諸症状が現われてきた独居のHさんを発見し、要介護認定を申請するよう勧めたが断られた。支援センターでは、Hさんが認知症のため説得しても効果は薄いと判断して、支援を断念した。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○××
3 ○××○
4 ×○○×
5 ××○○

問6 次のうち、「障害者基本法」に規定されている事項として誤ったものを一つ選びなさい。

1 障害者の生活機能の回復のための施策
2 共生社会の実現
3 公共的施設のバリアフリー化
4 差別の禁止
5 自立支援給付

問7 次の文は、今日の社会保障制度の動向に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 福祉国家体制における財政難を乗り切る対策として、現在、国は日本的な家族主義を基盤とした福祉社会を構築することを目指している。
B 福祉サービスの実施権限はかなり市町村に委譲され、住民に身近な市町村を中心として計画的な福祉行政の推進が図られている。
C 福祉サービスに関する利用者援助においては、法の条文に記載があるように、「利用者の意向を十分に尊重」しなければならないとされている。
D 災害時の避難行動要支援者対策において、自主防災組織その他の避難支援等の実施に携わる関係者による支援が必要であるが、その場合の関係者による情報の共有が求められている。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○×○
3 ○××○
4 ×○○○
5 ××○○

問8 次の文は、社会保障の機能に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 社会連帯の考え方が重視される。
B 所得の再分配をもたらす。
C 健康で文化的な最低限度の生活を保障する。
D 市場経済の競争原理により失業等のリスク抑制を図る。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○×○
3 ○×○×
4 ×○○○
5 ×○×○

問9 次の文は、年金保険制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 年金給付の主要なものは、障害年金、遺族年金、老齢年金の3種である。
B 任意加入を原則としている。
C 基本的に厚生年金保険の被保険者は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
D 基本的に共済組合の組合員は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
E 基本的に国民年金は 20 歳以上 60 歳未満のすべての国民を被保険者とする制度である。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○×○○
2 ○×○○○
3 ○×○×○
4 ×○○○×
5 ×○×○×
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問 10 次の文は、「生活保護法」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 幼稚園の教育費は教育扶助の対象になる。
B 技能習得費は生業扶助の対象になる。
C 医療扶助は原則として現金給付で行われる。
D 住宅の補修などは住宅扶助の対象とはならない。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○×○
3 ○××○
4 ×○××
5 ××○○

問 11 次の文は、社会福祉従事者に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 知的障害者相談員は、地方自治体が委託する民間の協力者であり、日常生活上の相談や地域活動の推進に携わる。
B 社会福祉主事は、「社会福祉法」で定められた、地域福祉に携わる民間の協力者である。
C 婦人相談員は、「売春防止法」で定められた相談員である。
D 身体障害者相談員は、身体障害者更生相談所に必置される。障害のある本人が委嘱さ
れることはできない。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○×○
2 ○×○○
3 ○×○×
4 ×○○○
5 ×○×○

問 12 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
G児童家庭支援センターに、30 歳女性Hさんが娘のJちゃん(3歳女児)と一緒に来所した。K相談員が面接室に案内すると、「昨夜、娘の手をちょっとたたいてしまったんです」と泣きながら話した。このようなことは今回が初めてのようだった。K相談員が話を聞くうち、来所した真意は、育児に協力してくれる人や相談できる人が身近にいないことによる孤立感であることがわかった。この面談の後、K相談員はHさんとともに別室にいたJちゃんのもとへ行き、全身にあざがないことなどを確認した。

【設問】
次の文は、K相談員の対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 子育て中の母親同士が集う、地域の子育て拠点や地域の子育てサークルなどを紹介する。
B 母親自身の精神的な問題が原因であることを認識させ、精神科の受診をすすめる。
C たたくという行為は程度を問わず身体的虐待であり、ただちに児童相談所へ通告する必要があることを伝える。
D 子ども本人の安全の確保を最優先し、ただちに緊急一時保護の手続きを行う。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○××
2 ○×○×
3 ○×××
4 ×○○○
5 ××○○

問 13 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
脳性まひで重度の心身障害がある5歳女児Nちゃんは、M保育所に週3回通っている。その他、児童発達支援センターに週1回通所しており、訪問看護ステーションを週1回利用している。Nちゃんに関わる専門職が、チームアプローチによる支援を行っている。

【設問】
次の文は、チームアプローチにおける支援に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 専門職チームで保護者の同意を得ずに支援方針を決定する。
B 保護者を含めた関係者によるカンファレンスを定期的に行う。
C 支援内容について、必ず近隣住民に説明し、理解を得なければならない。
D 緊急時の対応方法について、カンファレンスにおいて共通認識を図る必要がある。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○○
2 ○○×○
3 ○×○×
4 ×○×○
5 ××○○

問 14 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
R保育所を利用している3歳児の男児Sちゃんのことばの発達が、他の児より遅れていることに担当保育士が気付いた。カンファレンスを行ったところ、他の保育士にも同様の気付きがあることがわかった。Sちゃんの保護者からは、この件について相談されたことはない。

【設問】
次の文は、保育士としての対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 保護者から相談されるまでは、対応しない。
B 送迎時に、Sちゃんの現状を保護者に伝え、家庭での状況を聴き、場合によっては専門機関を紹介する。
C 保護者には伝えず、専門機関に来所と診断を依頼する。
D 専門機関の意見を聞かず、自分達なりに考えて言語療法を試みる。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○×○×
2 ○××○
3 ○×××
4 ×○×○
5 ×○××

問 15 次の文は、ソーシャルワークのアプローチに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 行動変容アプローチは、学習理論に基づいており、条件反応の消去・強化による特定の問題行動の変容を働きかける。
B 課題中心アプローチは、短期間での問題解決を目的としており、標的とする問題を確定し、課題の抽出、目標設定を行い、短期の計画的援助を行う。
C ナラティブアプローチは、心理臨床の短期療法の影響を受け、短期に目的達成をめざす短期アプローチである。
D 解決志向アプローチは、社会的に抑圧されている利用者の潜在能力に気づき対処することや原因となっている環境を変革することで問題解決をはかる。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○××
2 ○×○×
3 ○×××
4 ×○×○
5 ××○○

問 16 次の文は、福祉サービスの第三者評価事業に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 児童福祉分野の福祉サービス第三者評価事業では、民生委員・児童委員の評価を組み入れることが特別に定められている。
B 福祉サービス第三者評価事業は、サービス提供者が事業運営の具体的な問題点を把握し、サービスの質の向上に結び付けるとともに、利用者が適切にサービス選択を行うための情報提供も目的としている。
C 保育所の第三者評価事業は、全国社会福祉協議会が設置した福祉サービスの質の向上推進委員会(以前の評価基準等委員会)が策定した保育所版福祉サービス第三者評価基準ガイドラインに基づき都道府県や第三者評価機関で工夫を加えながら実施している。
D 「社会福祉法」では、社会福祉事業経営者に対して、自ら提供するサービスの評価を行うよう促すと同時に、国に対しても、公正かつ適切なサービス評価を実施するように要請している。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○××
3 ○××○
4 ×○○○
5 ××○○

問 17 次の文は、ボランティア活動の推進に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A ボランティア活動等に取り組みやすいような基盤整備は、社会福祉協議会を中心として社会福祉施設、ボランティアに関する各種民間団体等との連携の下に推進されている。
B 国民のボランティア・市民活動への理解を深め、参加を促進するための拠点としてのボランティア・市民活動センターが、各地の福祉事務所に必ず設置されている。
C 働いている人がボランティア活動に参加しやすい環境を整備するために、厚生労働省は、民間企業独自の休暇としてボランティア休暇制度を新設することや、既にボランティア休暇のある企業においては、改めて制度の周知・活用を促すこと等を要請している。
D 1998(平成 10)年に成立した「特定非営利活動促進法(NPO法)」により、一定の要件を満たすボランティア団体に法人格を取得する途が開かれた。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○×○
2 ○×○○
3 ○×××
4 ×○○○
5 ×○×○

問 18 次の文は、サービス提供者による苦情解決に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「社会福祉法」では、国、都道府県、市町村及び社会福祉事業の経営者は、福祉サービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努めなければならないと定められている。
B サービス提供者は、事業所内で受け付けた苦情に関し、その苦情内容及び苦情解決結果を都道府県社会福祉協議会に設置されている運営適正化委員会に必ず報告しなければならない。
C 老人福祉施設における苦情解決の特徴は、サービス利用者が高齢者であることを踏まえて、申出者に福祉事務所及び地域包括支援センターを加えているところにある。
D 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)では、入所児童や保護者等からの苦情に迅速、適切に対応するために必要な措置を講じなければならないと定めている。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○××
2 ○×○×
3 ×○○×
4 ×○×○
5 ×××○

問 19 次の組み合わせは、在宅福祉・地域福祉の推進に関する用語とその解説である。誤ったものを一つ選びなさい。

1 主任児童委員    ―― 2001(平成 13)年の「児童福祉法」の一部改正に伴い法定化された主任児童委員は、児童の福祉に関する機関と区域担当の児童委員との連絡調整を行うとともに、区域担当の児童委員の活動に対する援助・協力を行うことを職務としている。
2 社会福祉協議会   ―― 「社会福祉法」において地域福祉の推進組織として位置づけられており、地域の実情に応じた住民の福祉の増進を図ることを目的とする民間組織である。
3 社会福祉法人    ―― 社会福祉事業を行うことを目的として、「社会福祉法」の規定に基づき、所轄庁の認可を受けて設立される法人である。
4 特定非営利活動法人 ―― 民間での社会に貢献する活動を促進するために、簡易な手続きで法人格を付与することを目的とした「特定非営利活動促進法(NPO法)」に基づいて設立された法人である。
5 共同募金      ―― 民間社会福祉事業を推進するための財源を、国民自らの手により造成しようとする全国的国民運動であり、募金方法別実績額でみると、街頭募金は約半数を占めている。

問 20 次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)第 87 条の一部である。( A )〜( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

児童自立支援施設の長は、児童の通学する学校及び( A )並びに必要に応じ( B )、( C )、( D )等関係機関と密接に連携して児童の指導及び家庭環境の調整に当たらなければならない。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 福祉事務所/心身障害児総合通園センター/民生委員/要保護児童対策地域協議会
2 児童相談所/児童発達支援センター/児童委員/警察署
3 家庭裁判所/精神保健福祉センター/児童自立支援専門員/更生保護施設
4 児童相談所/児童家庭支援センター/児童委員/公共職業安定所
5 家庭裁判所/地域包括支援センター/民生委員/少年院
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保育の心理学


問1 次の文は、子どもを取り巻く環境と人間関係についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner, U.)は、人間を取り巻く環境をアシミレーション(同化)とアコモデーション(調節)の概念からとらえた。
B 環境移行は、子どもに不安や混乱をもたらす危機ともなるが、新たな行動様式を獲得していくきっかけにもなる。
C ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)は人の発達が他者との社会的な相互作用によってなされると考え、発達の最近接領域という概念を唱えた。

(組み合わせ)
A/B/C

1 ○○○
2 ○×○
3 ×○○
4 ×○×
5 ×××

問2 次の文は、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の一部である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

子どもの( A )は、おおむね次に示す8つの区分としてとらえられる。ただし、この区分は、同年齢の子どもの均一的な発達の基準ではなく、一人一人の子どもの( A )としてとらえるべきものである。また、様々な条件により、子どもに( B )や保育所の生活になじみにくいなどの状態が見られても、保育士等は、子ども自身の力を十分に認め、一人一人の( A )や( C )に応じた適切な援助及び( D )を行うことが重要である。

【語群】
ア 発達過程  イ 精神発達   ウ 生活上の課題  エ 発達上の課題
オ 健康状態  カ 心身の状態  キ 保育生活    ク 環境構成

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア ウ オ キ
2 ア エ カ キ
3 ア エ カ ク
4 イ ウ オ キ
5 イ ウ カ ク

問3 次の文は、乳児の音声知覚についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 新生児は母語にない音でも識別できるが、しだいに育てられた言語環境の影響を受け、母語にない音の識別力は低下し、母語に含まれる音への識別力が高まっていく。
B 生後6か月頃から、子音と母音の構造をもつ規準喃語が現れる。
C 話しかけの声のリズムに合わせて身体を動かす相互同期性は、新生児期からすでにみられる。

(組み合わせ)
A/B/C

1 ○○○
2 ○○×
3 ○×○
4 ××○
5 ×××

問4 次の文は、保育場面でみられる乳幼児の行動についての記述である。A〜Dの行動の基盤となる認知発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

A おもちゃに手を伸ばした時に、布でおもちゃを覆って隠すと、キョロキョロと辺りを見まわす。
B 他児が机をたたくのを見て、「つくえさんが いたい、いたいっていってるよ!」と言う。
C 遊びのなかで、母親が普段よくしている仕草や話し方をする。
D 積み木を片づける時に、大きさの順に積み木を並べている。

【語群】
ア 保存の概念  イ 物の永続性  ウ 延滞(遅延)模倣  エ 共鳴動作
オ アニミズム  カ 自己中心性  キ 均衡化       ク 系列化

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア ウ エ キ
2 ア ウ カ ク
3 ア オ ウ ク
4 イ オ ウ ク
5 イ カ エ キ

問5 次の文は、心の理論に関する記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の適切な組み合わせを一つ選びなさい。

他者の意図、( A )、願望、感情、思考など、直接は観察することのできない他者の( B )の理解は心の理論とよばれる。心の理論の獲得を調べるには、( C )が一般的に用いられている。( D )の子どもは心の理論の獲得が困難であるという指摘もある。
保育場面において、一人一人の心の理論の獲得に沿った保育士の働きかけが求められる。

【語群】
 ア 身体的状態  イ 自閉症   ウ 疑念     エ 学習障害
 オ 信念     カ 心的状態  キ 誤信念課題  ク 保存課題

(組み合わせ)
  A B C D
1 ウ ア キ エ
2 ウ カ ク イ
3 オ ア キ イ
4 オ カ キ イ
5 オ カ ク エ

問6 次の文は、アタッチメント(愛着)についての記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

( A )によれば、乳幼児は( B )とアタッチメント(愛着)を形成するようになる。養育者に限らず、乳幼児に( C )に関わる人は( B )になり得る。( B )
との間に形成されたアタッチメント(愛着)は、他の人との関係性の基盤となる( D )を形成していく。

【語群】
ア 特定の人         イ エインズワース(Ainsworth, M.D.S.)
ウ 見知らぬ人        エ ボウルビィ(Bowlby, J.)
オ 応答的          カ 内的ワーキングモデル
キ 個別的          ク 外的ワーキングモデル

(組み合わせ)
  A B C D
1 イ ア オ カ
2 イ ウ オ ク
3 イ ウ キ ク
4 エ ア オ カ
5 エ ア キ ク

問7 次の文は、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の2「発達過程」の一部である。A〜Dを発達の順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 歩き始め、手を使い、言葉を話すようになることにより、身近な人や身の回りの物に自発的に働きかけていく。
B 象徴機能や観察力を発揮して、遊びの内容に発展性が見られるようになる。予想や意図、期待を持って行動できるようになる。
C 腕や手先を意図的に動かせるようになることにより、周囲の人や物に興味を示し、探索活動が活発になる。
D 行動範囲が広がり探索活動が盛んになる中、自我の育ちの表れとして、強く自己主張する姿が見られる。

(組み合わせ)
1 A→C→B→D
2 A→C→D→B
3 C→A→B→D
4 C→A→D→B
5 D→C→A→B

問8 次の文は、他者とのかかわりに関する記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。子どもは集団生活において、さまざまな場面で自分と他者を比べており、こうした行為を( A )とよぶ。

例えば、なかなか竹馬にうまく乗れないP君が竹馬の上手なQ君をモデルに練習を繰り返しているとき、このような( A )は( B )とよぶ。年齢により( A )のもつ意味は変化していくが、( C )を形成していく上で重要であることから、( D )につながらないように配慮することが保育士に求められる。

【語群】
ア 社会的比較  イ 下方比較   ウ 自己概念  エ 上方比較  オ 劣等感
カ 知的好奇心  キ 社会的表出  ク 優越感

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア イ ウ オ
2 ア イ カ ク
3 ア エ ウ オ
4 キ イ ウ ク
5 キ エ カ オ

問9 次の文は、ギャング・グループについての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 学童期の中・高学年に形成される凝集性や結束力の高い仲間集団である。
B 同性同士で主に女児が、自発的に結成するグループである。
C 仲間だけのルールや特定の表現を用いることで一体感をもつ。
D 遊び場や遊び方、生活時間等の変化から、最近では見られなくなってきている傾向がある。

(組み合わせ)
A/B/C/D

1 ○○○×
2 ○○×○
3 ○×○○
4 ×××○
5 ××××

問 10 次の文は、保育所で親子の分離を援助することに関する記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

入園当初、子どもが親との分離に不安をもつ一つの要因として、園生活のなかでどのように行動したらよいかわからないということが考えられる。その対応として、登園から降園までの活動の流れを( A )として理解することで、園生活に見通しをもち、子ども自身が安心して過ごすことが可能となる。そのためには、子どもの( B )に合わせて1日の活動の流れや時間的区切りなどを( C )に示しながら声かけをするなど、日々繰り返すことで( D )に理解できるようにしていくことも一つの方法である。

【語群】
ア 欲求   イ スクリプト  ウ 発達   エ メタ認知  オ 理論的
カ 経験的  キ 視覚的    ク 概念的

(組み合わせ)
  A B C D
1 イ ア オ カ
2 イ ア キ オ
3 イ ウ キ カ
4 エ ア オ ク
5 エ ウ カ キ

問 11 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A 無意識の深層心理の分析や心理・性的発達理論を展開し、エリクソン(Erikson,E.H.)に大きな影響を及ぼした。
B 環境の価値や意味は、人の心の働きによって生まれるのではなく、環境自体がさまざまな意味を提供しているという考えを提唱した。
C 生得的に内在する能力が時期に応じて自然に展開し、発達するという考えを提唱した。

【Ⅱ群】
ア ガードナー(Gardner, H.)
イ フロイト(Freud, S.)
ウ ゲゼル(Gesell, A.L.)
エ ギブソン(Gibson, J.J.)
オ バルテス(Baltes, P.B.)

(組み合わせ)
  A B C
1 ア イ オ
2 ア ウ エ
3 イ ウ エ
4 イ エ ウ
5 イ オ ア

問 12 次の文は、 保育所における保育士の日常的な保育姿勢に関する記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

・ 保育士は、日誌やビデオ等の記録をもとに、日々の保育を振り返り自己評価とともに同僚同士での( A )を行うことが大切である。
・ 保育士は、保育経験を通して子どもの発達と( B )、そして保育内容についての複合的な知識を、習得し蓄積していく。
・ ショーン(Schön, D.A.)によると、保育者は一定の技能を身につけている必要があることから技術的熟達者であると同時に、複雑な状況を判断しながら保育を行うことから( C )でもある。
・ 保育士の視点として、一人のなかでの変化を( D )にみることも大切である。

【語群】
ア 第三者評価  イ 生育歴  ウ 相互評価   エ 保育方法  オ 形成的
カ 専門的実践家 キ 絶対的  ク 反省的実践家

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア イ ク キ
2 ア エ カ オ
3 ウ イ カ キ
4 ウ エ カ キ
5 ウ エ ク オ
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問 13 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
・ 3歳児クラスのMちゃんは活発で、友だちが使っているおもちゃに興味をもつと、すぐに自分から近づき手に入れようとすることが多い。そのようなMちゃんに対してMちゃんの母親は、このような積極的な自己主張をさらに発揮するように育っていってほしいと考えている。
・ 3歳児クラスのRちゃんは活発で、友だちとの遊びではさまざまなアイディアを提案し、自分の考えを主張して友達をリードすることが多い。そのようなRちゃんに対してRちゃんの母親は、もっとおとなしく、もう少し我慢ができるようになってほしいと考えている。

【設問】
MちゃんとRちゃんの母親が考えていることを表す用語として、最も適切な語句を一つ選びなさい。
1 性役割
2 ホメオスタシス
3 社会的コンピテンス
4 時間的展望
5 発達期待

問 14 次の文は、保育場面でみられる幼児の行動についての記述である。A〜Dの行動の基盤となる社会的発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

A 泣いている他児に近づき、その子の頭をなでながら自分のタオルハンカチを差し出す。
B 10 か月児が、はじめての場所でどのように行動してよいかわからないので保育士の表情を見る。
C お店屋さんごっこで、それぞれがレジ係と客になり、やりとりをしている。
D グループ対抗の大縄跳び競争に勝とうと、グループでの練習に欠かさず参加している。

【語群】
ア 道徳判断  イ 向社会的行動   ウ 模倣     エ 社会的参照
オ 安全基地  カ 役割取得     キ 帰属意識   ク 対人葛藤

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア エ ウ キ
2 ア オ ウ ク
3 イ ウ カ ク
4 イ エ ウ ク
5 イ エ カ キ

問 15 次のA〜Cの保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
A 0歳から在所し、2歳 10 か月になる男児L。保育所では、男児Lに合わせて必要な保育をしてきたが、言葉が極端に少ないこと、1歳下の弟に比べ表情が乏しいことを母親が心配し始めている。
B 下肢麻痺があり歩行が困難な4歳4か月の女児M。この頃、補正靴や頭部保護帽、特製椅子に座るのを嫌がり、「みんなと同じがいい」と言って譲らず、保育所での対応に困っている。
C 年長クラスの男児N。思い通りにならないと暴言や乱暴を繰り返し、活動から外れて保育室から出ていってしまう。一方、家庭では特に困っていることはないと母親は言っている。

【設問】
A〜Cの各【事例】への対応として最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
ア 家庭での子どもの様子や療育機関での対応を確認した上で、継続的な協働をはかりつつ、保育所での具体的な対応を行う。
イ 子どもについての懸念を受け止め、相互に理解を深めつつ、家庭における具体的な対応について助言をする。また地域の自治体の健康診査で相談をするように促す。
ウ 園内での共通理解を深め、園内支援のあり方を再検討する。また保護者の子ども理解をはかりつつ、地域の巡回相談を活用したり、教育機関とも協働していく。

(組み合わせ)
  A B C
1 ア イ ウ
2 ア ウ イ
3 イ ア ウ
4 イ ウ ア
5 ウ ア イ

問 16 次の文は、幼児の主体性に関する記述である。( A )〜( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

・ 「遊びを自由に選ぶ保育では幼児の主体性が発揮され、( A )では発揮されない」とは、必ずしもいえない。
・ 多様な活動のなかから、やりたい活動を( B )できることによって、幼児の主体性は育まれる。
・ 一人一人の幼児が主体性を発揮するにつれて、クラスの仲間との間で葛藤が生じることも多くなるが、それは( C )を学ぶ機会となる。
・ 生活習慣を身につける過程においても、幼児が主体的に取り組むように、保育士等は( D )を踏まえた配慮をすることが大切である。

【語群】
 ア 設定保育  イ 個人差  ウ 自己選択  エ 自己規制  オ コーナー保育
 カ 自己調整  キ 自己高揚 ク 男女差

(組み合わせ)
  A B C D
1 ア ウ カ イ
2 ア ウ カ ク
3 ア エ キ イ
4 オ ウ カ イ
5 オ エ キ ク

問 17 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
5歳の男児。家族3人で自動車旅行中に交通事故に遭った。本児と父親は一命をとりとめたが、本児の隣に座っていた母親は亡くなった。事故の後しばらくは口数が少なくなったものの、一週間程度で元の様子に戻った。しかし、事故後2か月ほど経った頃から、何の前触れもなく突然激しく泣き出したり、何をしていてもうわの空であることが多くなった。夜には何度も目を覚まし、泣くようにもなった。

【設問】
この子どもで最も疑われる精神医学的問題を一つ選びなさい。

1 強迫性障害
2 パニック障害
3 外傷後ストレス障害
4 多動性障害
5 反応性愛着障害

問 18 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
自閉症と診断されている4歳の男児。保育所の給食はあまり好きではないが、今日の給食には大好きなバナナがついていたので、全員で「いただきます」をする前にひとりで先に食べてしまった。「バナナならいくらでも食べられる」と言い、隣の子のバナナも勝手に食べてしまった。以前から同じようなことが何度かあり、そのたびに口頭で注意をしていた。

【設問】
この子どもに対する保育士の配慮として適切なものを○、不適切なものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 「ルール」が目で見てわかるように、みんなで「いただきます」をしてから食べることを絵に描いて伝える。
B 本児専用の印をトレイにつけ、自分のものと他の子のものとの区別が見てわかるようにする。
C 給食にバナナを出さないようにする。
D 他の人のものは食べてはいけないことをさらに口頭で強く伝える。
E バナナをたくさん食べられたことを一生懸命褒める。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○○○○
2 ○○×××
3 ○×○○×
4 ××○×○
5 ×××○○

問 19 次の文は、子どもの心身症の特徴に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 精神的ストレスが身体症状化することはない。
B 低年齢ほどストレッサー耐性が高い。
C 身体疾患が精神の発達や身体の成長に影響を与える。
D 生活環境の影響を受けやすい。
E 情緒や行動上の問題は伴わない。

(組み合わせ)
A/B/C/D/E

1 ○○○○○
2 ○○××○
3 ×○×○×
4 ××○○×
5 ×××××

問 20 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
10 歳の男児。決して成績が悪いわけではないが、以前から忘れ物が多く、不注意な失敗や授業中の離席が目立っていた。担任と両親との面談では、父親は「自分の幼い頃に良く似ているので、心配はしていない」と言っており、母親は、「幼児期は常に手を繋いでいないとどこかへ行ってしまい、よく迷子になっていた」という。男児に対し、母親は育てにくさを感じており、厳しく躾をしてきたという。

【設問】
この子どもで最も疑われる精神医学的問題について、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 神経学的ソフトサインが認められることがある。
B 女児よりも男児に多い。
C 二次的障害に注意する。

(組み合わせ)
A/B/C

1 ○○○
2 ○×○
3 ×○○
4 ×○×
5 ×××
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