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保育

2022年8月5日

保育士資格は独学でも合格できる?独学での勉強のコツなどを紹介!

独学で勉強して保育士資格の取得を目指す場合、最も不安なのは「合格できるのか?」ということではないでしょうか。結論から言うと、保育士資格は独学でも取得が可能な資格です。
今回の記事では、独学のメリット・デメリットや効率のよい勉強方法、効果的な試験対策についても解説します。

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1. 保育士の資格は独学で合格できる?


保育士資格は、保育士を養成する学校を卒業していなくても、国家試験に合格すれば誰でも取得できる資格。そのため、在学中に進路を変更したい人や、すでに社会人として働いている人でも保育士の資格は取得できます。
資格取得を目指す方の中には、独学で合格を目指す方もいらっしゃいます。

■独学で合格することも可能

保育士資格に独学で合格することも可能です。ただし、独学の場合は合格率が低いため、合格者は一定数に限られます。
独学で保育士資格の取得にチャレンジする場合、「保育士合格は困難であるけれど、不可能ではない」というのが大前提であることを覚えておきましょう。

■保育士の資格を独学で取得するメリット

保育士の資格取得を独学で目指すメリットは、大きく2つあります。

・費用を抑えることができる

保育士資格を独学で取得する最大のメリットは、費用を抑えられることです。
通信講座を利用した場合は約6万円の費用がかかります。それに比べ、独学の場合は市販の参考書の購入費用が1万円程度と、およそ6分の1程度の費用に抑えることが可能です。
もし、身近に保育士試験を受けた人がいるという場合は、参考書を譲り受けることで費用をより抑えられます。また、保育士資格を受験するための条件に、特別な講座やカリキュラムの履修などは必要ありません。
そのため、費用を抑えたいという人は独学を検討してみるのもよいでしょう。

・自分のペースで勉強することができる

独学で勉強する場合、予備校への通学や通信講座に比べて、時間の制限がありません。得意な分野の勉強は短時間で切り上げ、浮いた時間を不得意分野の勉強に充てるなど、独学だからこそ自由に時間を調整できます。
また、通学のようにカリキュラムが決められていないため、学習スケジュールの変更が簡単。自分の都合に合わせて時間変更ができる独学は、働きながら保育士資格の取得を目指す人にとって大きな魅力ではないでしょうか。

■デメリットがあることも理解しよう

保育士の資格取得を、独学で目指すデメリットも確認しておきましょう。

・実技試験の対策が難しい

保育士試験は筆記試験と実技試験で構成されます。実技試験は筆記試験に比べて高い合格率となっていますが、独学で試験対策を行うことは簡単ではありません。
というのも、実技試験は合否の基準があるものの、採点を行うのは試験官なのです。独学では、自身の楽器の弾き方や話し方などの技術を、採点官のように客観的に見て評価することは難しいでしょう。合格ラインに達しているかを判断するためには、保育に詳しい第三者の意見が必要です。
一方、通信講座などの場合は実技試験でどのような点を評価されているのかを具体的に教えてもらえるため、独学に比べて技術を習得しやすいと言えます。

・最新の情報を入手しづらい

保育士試験の筆記試験は9科目あり、それに加えて時事問題が出題されます。
近年では、虐待などの社会問題が出題される傾向にありますが、子どもに関するすべての社会問題を把握しておくことは困難です。予備校や通信講座であれば最新の情報を知らせてくれますが、独学の場合はそのような情報も自ら探す必要があるため、やや不利な立場であると言えるでしょう。

・モチベーションを維持しづらい

独学の難しさはモチベーションを維持することです。
1人で勉強していると集中力が続かず、周囲からの刺激もないので、途中で挫折してしまう人も少なくありません。モチベーションを維持する方法は人によって異なりますが、自分の時間や精神力をコントロールすることが保育士資格合格へのポイントであると言えます。

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2. 独学で保育士試験に合格するための対策


独学で保育士試験に合格するために取るべき対策を紹介します。

■勉強する時間や期間を決める

独学で保育士試験に一発合格した人の勉強時間は、100~150時間程度です。
あくまでも目安に過ぎませんが、1日あたりの学習時間が1時間なら4か月程度、1.5時間なら3か月程度、2時間なら2か月程度で合格の目安となる勉強時間を達成できます。
勉強する期間は2~4か月、長くても半年程度にしましょう。長期にわたって勉強してもモチベーションを維持するのが難しいため、ある程度期間を絞って集中的に勉強することをおすすめします。

■試験までのスケジュールを組む

1日あたりの勉強時間や期間が決まったら、試験までのスケジュールを組みましょう。スケジュールの参考例を紹介しますので、ご自分のスケジュールを決める際にお役立てください。

日程 内容
1~2週目 参考書を読み込みインプットする期間。 科目ごとの内容をしっかりと理解する。
3~7週目 参考書やWebで公開されている過去問を解き、アウトプットをする期間。 苦手分野の対策を重点的に行う。
8~9週目 模擬問題集を解いて実践に向けた対策を強化する期間。 不正解の理由を知り、正解を導き出す。
10週目以降〜 総復習の期間。 参考書と一問一答を使って試験前の最終的なチェックを行う。

なお、自分で組み立てたスケジュールは、常に見ることができるように可視化するとよいでしょう。
勉強の進捗が確認しやすく、モチベーションの維持にもつながります。

■独学用のテキストを選ぶ

保育士資格の参考書や問題集は種類が多く、イラスト付き一問一答形式、丁寧な解説が入った過去問集などさまざま。自分にとってわかりやすいテキストを選ぶことで、スムーズな学習につながります。
購入の際にはできるだけ書店に行き、実際に手にテキストを取って内容を確認しましょう。
また、勉強のツールは本だけとは限りません。電子書籍やスマートフォンアプリ、最近では音声形式のテキストもあります。限られた時間で効率よく勉強できる教材を探してみましょう。

■自分に合った勉強方法を見つける

教材選びも重要ですが、自分に合った勉強方法で学ぶことも大切。試験までの時間が残されていない場合でも、勉強方法によっては短期間で知識を身に付けることができます。
例として、以下のような勉強方法があります。

● テキストを読んで重要部分にマーカーをひき、ノートにまとめる
● 過去問を解くことに専念し、解説を読んで必要な知識を身に付ける
● アプリで一問一答の問題を解き、繰り返すことで習得する
● 移動などの隙間時間を無駄にしないようにスマートフォンアプリなどで勉強する

上記はあくまでも一例です。
自分に合う勉強方法を見つけましょう。

■YouTubeなどのネット上の無料ツールを利用する

独学で保育士試験にチャレンジする人に向けて、最近ではWeb上に過去問などが公開されています。その他にも、合格者がブログで勉強方法などを公開していたり、YouTubeで試験対策などを行なったりしていることも。
このような無料ツールを積極的に利用することで、合格者のリアルな体験や意見を知ることができ、具体的な試験対策を講じることができるでしょう。
また、モチベーションの維持やテキストにはない情報を入手できるため、積極的に活用することをおすすめします。

■ネット上に公開されている過去問を解く

保育士資格を独学で取得するうえで、過去問を解くことは必須です。
過去問は自分の実力を知ることに加え、問題の出題形式や傾向を知ることが可能。また、実際の試験を想定して解くことにより、時間配分なども体感できます。
試験当日の流れを具体的にイメージできるので、焦らず落ち着いて試験に臨むことができるでしょう。
ネット上に公開されている過去問サイトの一例を紹介します。

● 全国保育士養成協議会
● 三幸医療カレッジ
● 過去問.com
● IQ過去問クイズ

これらはいずれも無料で過去問を公開しています。
正解と照らし合わせながらコツコツと問題を解いて実力をつけましょう。

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3. 保育士試験に向けて独学で勉強するコツ


保育士試験合格に向けて、独学で勉強するためのコツを紹介します。

■毎日継続して勉強する

試験勉強は毎日継続して行うことが大切。継続することで勉強の習慣が身に付き、知識が着実に定着します。
また、通勤中の移動時間も音声テキストで勉強する方法などを取り入れて有効活用し、短時間でも積極的に勉強しましょう。
仕事後に最低でも30分、休日は2時間以上が目安です。

■インプットとアウトプットを繰り返す

インプットだけでは知識が本当に身に付いているかは、わかりません。そのため、ある程度インプットが深まった段階でアウトプットに移行します。
具体的には過去問や模擬試験などを解き、間違えたところをテキストなどで確認しましょう。間違えた理由を知り、正しい知識を足していく方法がおすすめです。

■隙間時間を有効活用する

効率よく勉強するためには、時間の使い分けが必要。ある程度まとまった時間が確保できる場合は、机に向かって過去問や模擬試験などを解くアウトプットの時間に使います。
通勤時間や仕事の休憩時間、家事の合間など短時間の場合は、テキストを読んだり暗記したりなどインプットの時間に使うとよいでしょう。

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4. 実技試験への対策はどうすればいい?


筆記試験は独学で勉強できても、実技試験の対策は自力では困難です。そこで、実技試験に合格するために以下の対策を取り入れましょう。

■動画を撮って自分で確認する

ある程度実技の知識を得たら、自分の実技を動画に撮影しましょう。これにより自分の動きを客観的に見ることができ、改善点などを考えることができます。
その後もう一度撮影し、改善点が修正できているか、他に問題点はないかなどを確認。この対策を何度も繰り返すことで、実技の向上が期待できます。
より効果的なのは、本番を想定して友人や家族など自分以外の誰かに実技を見てもらう方法です。身近に協力してくれる人がいる場合は、ぜひ試してみてください。

■造形は頻出のテーマを対策する

造形の技術力を短期間でアップさせることはなかなか難しいでしょう。まずは、頻出されるテーマで練習するのがおすすめです。
たとえば、「人物」「風景(保育室や園庭など)」などは近年でも造形のテーマになっています。
試験では、鉛筆かシャープペンシル、色鉛筆、消しゴムを使って描くように指示があるため、練習でもこれらの道具を使って描くことに慣れておきましょう。

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5. 保育士試験について


ここからは保育士試験について解説します。

■保育士試験の科目

保育士試験は筆記試験と実技試験の両方が必須です。

・筆記試験

筆記試験は以下の9科目です。

● 保育原理
● 教育原理
● 社会的養護
● 子ども家庭福祉
● 社会福祉
● 保育の心理学
● 子どもの保健
● 子どもの食と栄養
● 保育実習理論

この試験科目は、児童福祉法施行規則第6条の10によって定められています。

・実技試験

実技試験は以下の3つの分野で、この中から2つを選択します。
それぞれの試験の具体例も紹介するので参考にしてください。

● 音楽に関する技術:ピアノやアコーディオンを弾きながら課題曲を歌う
● 造形に関する技術:色鉛筆を使い、園庭で砂遊びをする保育士1名と子ども3人の様子を描く
● 言語に関する技術:3歳児クラスの15人の子どもを対象に絵本の読み聞かせをする

■保育士試験の合格率

厚生労働省の資料によると、2020年における保育士試験全体の合格率は約24%でした。例年、実技試験は合格率が高く、80%程度を維持しています。ただし、実技試験は独自で対策を行うことが難しいため、手を抜かずにしっかりと勉強・練習することが大切。

一方、筆記試験の合格率は20%前後となっているため、保育士試験に一発合格するためには筆記試験対策に力を入れる必要があると言えるでしょう。筆記試験は9科目すべてで60点以上を取る必要があります。
なお、保育士試験では60点以上を獲得した科目は3年間有効になるので、合格ラインを上回った科目は翌年に再受験する必要はありません。

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6. まとめ

保育士資格は独学でも合格できます。
ただし、合格することは容易ではなく、しっかりと対策を講じ、効率よく勉強した人のみが合格できると言っても過言ではありません。
しかし、昨今では独学用のテキスト以外にもWebなどを活用したさまざまな勉強方法があります。自分に合った勉強法で学習すれば、合格も決して夢ではありません。
限られた時間を最大限に活用し、保育士資格の合格を目指しましょう。

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