どんぐり遊び・ゲームのアイディア6選!どんぐりの豆知識や工作前の処理方法も紹介!
秋の訪れとともに、子どもたちが道ばたや公園でどんぐりを見かける機会は増えていきます。どんぐり遊びは保育の現場で、子どもたちの創造力や独創性を育むためのアクティビティとして人気があり、積極的に取り入れられています。
そこで本記事では、どんぐりを使った楽しい遊びやゲームのアイディアを6つ紹介します。どんぐり遊びを保育の現場に取り入れたいと考えている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
1. どんぐりって何?
どんぐりはブナ科の植物の実で、硬い実とそれを覆う殻で構成されている果実の総称です。秋になると、森や公園にはさまざまな種類のどんぐりを見つけられるでしょう。
日本のどんぐりはコナラ属・マテバシイ属・ブナ属・クリ属に分けられ、22種類もの固有種があるうえ、交雑種や変種を含めると、よりバリエーションが増えます。また、秋の味覚としても有名な「栗」もどんぐりの一種です。
2. 保育におけるどんぐり遊びの狙い
どんぐり遊びには、身近な自然に親しむという狙いがあります。自然や季節を身近に感じたり、どんぐりの大きさや形の違いに気付いたり、木の実とは何かについて理解を深められるでしょう。
また自然に触れて遊んでいくうちに、新たな遊びを発見するほか、見立てや工作で創造性を高めることが可能。どんぐり遊びは、秋ならではの季節感を楽しめる遊びの一つで、日本の美しい四季を味わえる大切な機会です。
遊びを通して、普段とは違う楽しさや面白さを感じてもらいましょう。
3. どんぐり遊びをする際の注意
どんぐり遊びをする際に、注意すべき2つのポイントについて紹介します。保育で取り組む前に確認しておきましょう。
■どんぐりの誤飲に注意する
どんぐり遊びで最も注意しなければいけないのは誤飲です。間違って子どもがどんぐりを口に入れないように、保育士や保護者はそばで見守るようにしましょう。
■前処理を済ませておく
拾ったどんぐりを放置していると、中からゾウムシなどの小さな白い虫が出てくることがあります。そのため、どんぐり遊びや製作をする前には、次に紹介する2つの方法のいずれかで前処理を済ませておきましょう。
・煮沸処理の手順
- 割れていたり穴が開いていたりするどんぐりを取り除く
- どんぐりを水洗いして、水に沈めたら浮いてくるどんぐりも取り除く
- 鍋にどんぐりとたっぷりの水を入れて火にかける(殻が割れないように、必ず水の段階でどんぐりを入れるのがポイント)
- 小さなどんぐりで3~5分、大きなどんぐりの場合は5〜10分ほど茹でる
- 水を切って、カビが生えないように風通しのよい場所で3日~1週間ほど陰干しする
・冷凍処理の手順
- 煮沸処理と同様に、1.2の手順でどんぐりの選別をする
- どんぐりをビニール袋に入れて、そのまま冷凍庫に入れる
- 約1週間経過したら取り出して、新聞紙などの上で常温解凍する
- カビが生えないように3日~1週間ほど陰干しして、しっかりと乾燥させる
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4. 室内でできるどんぐり遊び
ここでは、室内できるどんぐり遊びを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。今回紹介するのは以下の3つです。
- どんぐりマラカス
- どんぐりの紙粘土アート
- どんぐりのからくり装置
■どんぐりマラカス
【用意するもの】
- どんぐり
- 画用紙
- プラスチック製のコップ2個
- はさみ
- カッター
- 両面テープ(セロハンテープでも可)
- マスキングテープ(必要に応じて)
【作り方】
- どんぐりは前もって煮沸消毒しておく
- 画用紙をコップの飲み口の大きさに合わせて丸く切る
- 2に、どんぐりが入るくらいの大きさの穴を2~3個開ける
- コップにどんぐりを入れて、3の画用紙をコップの飲み口に貼る
- もうひとつのコップを4の上に貼り合わせてテープなどで飾り付けたらできあがり
【ポイント】
- 穴の大きさや形は自由で、どんぐり以外にボタンやビーズを使っても楽しめます。
- マスキングテープや好きなシールを貼って、飾り付けを楽しみましょう。
■どんぐりの紙粘土アート
【用意するもの】
- 紙粘土
- 小石
- どんぐりや木の実
- 木の枝
- ビーズ
- ゴム
- クリップなど紐を通せるもの
- 木工用ボンド
【作り方】
- 子どもの握りこぶしくらいの紙粘土を転がして丸くする
- 手のひらで押さえて平たくする
- どんぐりやビーズなど好きな素材を紙粘土の上に押しつけていく
- 大きいものやくっつきにくいものは、木工用ボンドを使って貼り付ける
- 素材を押しつけて顔を作り、頭の部分にクリップを差し込んで紐を通して壁にかける
【ポイント】
- 紙粘土にひびが入ってしまったら、指先に水をつけてなぞり、整えます。
- いろいろな素材を用意して、友だちや家族などの顔、笑ったり泣いたりした表情を作ってみましょう。
■どんぐりのからくり装置
【用意するもの】
- どんぐり(さまざまなサイズ)
- トイレットペーパーやラップの芯などの廃材
- ペットボトルやプリンの容器
- 鈴(なくても可)
- カッター
- はさみ
- マスキングテープ
【作り方】
- どんぐりが転がるくらいの角度で、廃材を少し斜めに壁に固定していく
- 道が続くように、カップの容器や他の廃材を壁に固定すればできあがり
【ポイント】
- ビー玉とどんぐりの転がり方の違いを観察しながら遊んでみましょう。
- どんぐりが落ちる場所に缶や瓶を置くと、落ちるときの音も楽しめます。
- 壁に固定する際は、修正しやすく跡が残りにくいマスキングテープがおすすめです。
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5. 外でできるどんぐり遊び
続いて、どんぐりを拾ってから道具なしですぐに外で楽しめるどんぐり遊びを紹介します。今回紹介するのは以下の3つです。
- どんぐりはどっちの手?
- どんぐりボーリング
- どんぐりの福笑い
■どんぐりはどっちの手?
【遊び方】
- 保育士が左右どちらかの手でどんぐりを握り隠す
- どちらの手にどんぐりが入っているか当ててもらう
【ポイント】
- 地面に線を引き、子どもが右側と左側に移動できるようにして、大勢での当てっこゲームをしても楽しめます。
■どんぐりボーリング
【遊び方】
- ボーリングのピンのようにどんぐりを並べる
- 少し離れたところから、どんぐりを指ではじいてピンを倒す
【ポイント】
- 距離を長くしたりどんぐりの並べ方を変えたりすれば、難易度が上がるので盛り上がります。
■どんぐりの福笑い
【遊び方】
- 土の上に輪郭となる丸を描く
- どんぐりや松ぼっくり、木の枝、葉っぱを顔のパーツに見立てて置いていく
【ポイント】
- 置き方次第で表情が大きく変わるので、画用紙や毛糸を用意してみるのも面白いでしょう。
6. まとめ
どんぐりは子どもたちにとって秋の象徴であり、さまざまな遊びやゲームに活用できる素材です。本記事では、大人と子どもが一緒に楽しく遊べる6つのアイディアを紹介しました。子どもたちが安全に遊べるように、どんぐりを使う前には下準備を済ませておきましょう。
どんぐり遊びを通じて、子どもたちは自然とのふれあいや創造性の産物に楽しさを感じます。秋の自然を満喫しながら、どんぐり遊びの魅力に触れてみてください。