保育に取り入れたい影を使った遊びのアイディア6選!【室内遊び・外遊び】
影遊びは小さな子どもにとって意味のある体験ですが、保育現場での取り入れ方に悩む保育士の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、保育に影遊びを取り入れる狙いや注意点、お部屋や外で楽しめる影を使った遊びのアイディア6選を紹介します。子どもたちの想像力や観察力を刺激し、楽しく学びながら成長できる遊びを見つけていきましょう。
1. 保育に影遊びを取り入れる狙い
保育に影遊びを取り入れる大きな狙いは、次の3つです。
- 影が作り出す幻想的な雰囲気を楽しむ
- 光と影の関係性を理解する
- いろいろな影の表現方法を学ぶ
子どもたちは影遊びを通じて、光を当てると影ができることを楽しみながら理解します。また工夫次第で、いろいろな影ができることも学べるでしょう。
無料会員登録はこちら2. お部屋で楽しめる影を使った遊び4選!
まずは、室内でできる影遊びを4つ紹介します。
- 映して楽しい簡単影遊び
- 何の影?影当てクイズ
- 牛乳パックで作るカラフルなお魚さん
- アニマルライトで夜の動物園
それぞれを、詳しくみていきましょう。
■映して楽しい簡単影遊び
壁などに影を映し出し、その様子を楽しむ遊びです。
【用意するもの】
- 懐中電灯
【遊び方】
- 部屋を暗くする
- 子どもたちに手で動物などのシルエットを作ってもらう
- 懐中電灯で照らす
【ポイント】
- 部屋を暗くする際は、安全性を確保するための適度な照明や見守りが必要です。
- 子どもたちがさまざまな手の形と動きの影を作ることで、創造力や表現力が引き出されます。
- 小物やおもちゃなど、身近なものに光を当てたり動かしたりするのもよいでしょう。
■何の影?影当てクイズ
白い布に影を映し出して、後ろにあるアイテムが何かを当てるクイズです。
【用意するもの】
- 懐中電灯やプロジェクターなど
- 白い布(シーツやカーテン)
- 長めの紐
- クリップ
- 形に特徴のあるアイテム
【遊び方】
- 紐やクリップを利用して白い布でスクリーンを作る
- 部屋を暗くする
- スクリーンの反対側から光を当てる
- 光源とスクリーンの間にアイテムをかざして投影する
- 何の影かを当ててもらう
【ポイント】
- 用意するアイテムは、子どもたちにとって身近なものを選びます。
- 子どもたちの観察力や想像力を伸ばすことができるでしょう。
- 考えたことを自分の言葉で相手に伝えられるような場を与えます。
- 成功体験を促すためにヒントを出すことも大切です。
■牛乳パックで作るカラフルなお魚さん
黒い影ばかりでなく、セロハンを利用するとカラフルな影遊びを楽しめます。
【用意するもの】
- 牛乳パック
- セロハン(透明:1枚、カラー:数枚)
- カッター(またはハサミ)
- のり
【作り方】
- 牛乳パックを切り開き、ペンで魚の輪郭を描く
- 魚の部分をカッターで切り抜く
- パック全体にのりをつけ、透明セロハンを貼り付ける
- 小さく切ったカラーセロハンを透明セロハンの上からのりで貼る
- 魚の輪郭から2~3cm外側を切り取り完成
【遊び方】
- 光を当ててカラフルなお魚の影を楽しみます。
【ポイント】
- カッターが難しい際はハサミを使います。
- 牛乳パックは画用紙よりも厚みがあって切りにくいため、状況によって保育者が手伝いましょう。
■アニマルライトで夜の動物園
動物を映し出せる懐中電灯カバーを作ります。動物たちの影を見ながら、夜の動物園を想像して遊びましょう。
【用意するもの】
- 紙コップ
- ラップ
- 輪ゴム
- 懐中電灯
- キリ
- ハサミ
- 油性ペン
【作り方】
- 紙コップの底の真ん中にキリで穴を開ける
- 穴を中心に、縦、横、斜めの8方向にハサミを入れる
- 紙コップの口にラップをシワなく張り輪ゴムでとめる
- ラップに動物の絵を描いて完成
【遊び方】
- 切り込みを入れた紙コップの底側から懐中電灯を差し込む
- 部屋を暗くする
- 懐中電灯にスイッチを入れる
【ポイント】
- キリを使う工程は保育士が行いましょう。
- 8方向にハサミを入れる際は、切り取り線をつけておくとスムーズに製作できます。
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3. お外でできる影を使った遊び2選!
次に、外でできる準備のいらない影遊びを2つ紹介します。
■影踏み
影踏みでは、遊びを通して役割やルールも学べます。
【遊び方】
- 鬼を1人決める
- スタートのかけ声で影を踏まれないように逃げる
- 鬼は逃げている人を追いかけて影を踏む
- 影を踏まれた人は、鬼を交代する
【ポイント】
- 大きな影の中に自分の影を隠せること、場所によって影が変化することなど、いろいろな気付きがあるでしょう。
- 自分の影に向かって逃げたほうがつかまりにくいなどの発見もあるかもしれません。
■影おくり
影おくりは、晴れた日にできる不思議な影の体験です。
【遊び方】
- 明るい場所で自分の影を探す
- 自分の影を10秒程度じっと見続ける
- すぐに空を見上げると残像が楽しめる
【ポイント】
- 雲があまりない青空の日に行うと残像がよく見えます。
- 空を見上げるときは、太陽を見つめないように気を付けましょう。
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4. 保育に影遊びを取り入れる際の注意とポイント
ここでは、保育に影遊びを取り入れる際の注意とポイントを紹介します。
■いろいろな光源を利用する
室内で影遊びをする際は、さまざまな光源を活用すると影のバリエーションを広げられるので、試してみるのもよいかもしれません。
たとえば、懐中電灯を使うと光の角度を変えて動きのある影絵遊びができ、プロジェクターを使えば大きな影を映し出せます。また、LEDライトなら影の輪郭がぼんやりとし、セロハンを使った製作が幻想的な作品に。
■質問を投げかけて子どもに気付かせる
影遊びは、楽しみながら自然の法則に気付ける遊びです。影に関する質問を投げかけ、子どもたちが自分なりの考えや答えを見つけられるように促しましょう。
【質問例1】「どうしたら影が浮かび上がるかな?」
→影を作るには、太陽や懐中電灯といった光源が必要ということに気付けるかもしれません。
【質問例2】「懐中電灯の位置を変えるとどうなるかな?」
→光源を近づけたり遠ざけたりすると、形や色の濃さが変化するといった発見があるかもしれません。
■太陽を直接見ないよう約束する
好奇心や探求心が旺盛な子どもは、外で影遊びをしているうちについ太陽を見上げてしまうものです。しかし、肉眼で直接太陽を見ると、目を痛める恐れがあります。
外で影遊びをする際は、安全に遊ぶためのルールとして、太陽の光を直接見ないよう事前に子どもたちと約束をしておきましょう。