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介護

2022年11月16日

サービス提供責任者とは?転職するメリット・デメリットや長続きするコツを紹介

訪問介護事業所ではさまざまな職種の人が働いていますが、その中にサービス提供責任者があります。一般的に介護業界では、「サ責」と呼ばれていて、訪問介護事業所の中で重要な役割を担っている役職です。サービス提供責任者の仕事とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、サービス提供責任者の役割や転職する際のメリット・デメリットを解説します。

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1. サービス提供責任者とは?


サービス提供責任者とは、訪問介護サービスの責任者を指します。訪問介護事業所において、一定数の配置が必要な役職で、事業所を運営する中で重要な役割を担う仕事です。サービス提供責任者の仕事内容は、事業所の運営に必要な事務処理や訪問介護の指導など多岐にわたります。

■ケアマネジャーとの違い

サービス提供責任者もケアマネジャーも介護業界で活躍している職種ですが、大きな違いとして、それぞれマネジメントする対象が異なります。

● サービス提供責任者:介護事業所のマネジメント
● ケアマネジャー:サービス事業者と利用者の調整に関するマネジメント

ケアマネジャーは、ケアプランの作成やサービス事業所との調整が主な仕事ですが、サービス提供責任者は、より現場寄りの立場で訪問介護サービスを利用する方をサポートする職種と言えるでしょう。また、サービス提供責任者の仕事に訪問介護計画書の作成がありますが、実際に利用される方の自宅を訪問して、どのような介護が必要なのか把握しなくてはなりません。その他、場合によっては介護スタッフとして働くこともあります。

■主に活躍する職場

サービス提供責任者は、主に訪問介護事業所で活躍しています。訪問介護を行う事業所には、必ずサービス提供責任者を配置しなければなりません。 訪問介護とは、訪問介護員が要支援・要介護の利用者の自宅に直接訪問し、身体介護や生活支援助、通院などの移動の乗降介助を行う介護サービスです。利用者が自宅で可能な限り自立した生活を送れるように支援することが、訪問介護事業の役割と言えるでしょう。

■サービス提供責任者になるための資格は必要?

介護事業所において、サービス提供責任者になるためには、以下の要件のいずれかを満たす必要があります。

● 介護福祉士の資格取得者
● 実務者研修を終了している
● ホームヘルパー1級*の資格取得者
● 介護職員基礎研修*を修了している
*現在は廃止されているため、新たに取得・受講することはできません。

介護福祉士(国家資格) ● 実務者研修の修了と実務経験3年以上で受験可能
● 介護福祉士として5年の実務経験を積めば、ケアマネジャー試験を受験可能
実務者研修 ● 誰でも受講可能
● 無資格者の場合で450時間の研修を受けることで資格を得られる
● 介護福祉士受験に必須


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2. サービス提供責任者の仕事内容


訪問介護事業所では、適切な訪問介護サービスが提供できるよう、さまざまな管理や調整が必要になってきます。具体的には、以下のような仕事内容です。

● 利用者や家族との連絡
● ケアマネジャーとの連携
● 訪問介護計画書の作成
● ホームヘルパーの業務管理や育成 など

■利用申し込み・相談の対応

訪問介護サービスを利用したい方からの相談を受け、サービスを利用するために必要な手続き等の調整を行います。

■利用者本人や家族との面談

訪問介護サービスを利用するにあたって、利用者本人や家族との面談を行います。面談を通して、利用する方の問題や家族の意見・要望を聞き取り、サービスを決定しましょう。

■訪問介護計画書の作成

ケアマネジャーが作成するケアプランをもとにして、訪問介護計画書を作成します。訪問介護計画書とは、支援内容や利用者の方の課題および目標、サービス利用日、家族の希望事項といった具体的なプランです。その後は利用者や家族へ計画を説明して、内容について同意を得ましょう。

■モニタリング

実際にサービスが提供されるようになってからも、定期的に利用者の自宅を訪問し、モニタリングしながら介護計画書のチェックや見直しなどを行います。

■同行訪問

訪問介護を受ける利用者宅へ初めてヘルパーが訪問する際に、同行訪問しサポートすることもあります。スケジュールによっては、サービス提供責任者が現場でヘルパー業務を行うことも可能です。

■ヘルパーの教育・指導

サービス提供責任者の仕事には、ヘルパーの教育や指導も挙げられます。訪問介護事業所のサービス向上のために、研修を行い、技術指導をすることも仕事の一つです。

■サービス担当者会議でのディスカッション

サービス担当者会議は、ケアマネジャーが作成したケアプランの内容について、担当者が集まり検討を行う会議です。サービス提供責任者は会議に参加し、よりよりサービスが提供できるよう意見や提案をします。

3. サービス提供責任者に転職するメリット


サービス提供責任者は、介護事業所において訪問介護計画の作成やヘルパーの教育など重要な役割を担う仕事です。ここでは、サービス提供責任者に転職するメリットを解説します。

■正社員採用の求人が多い

訪問介護事業所の職員は、パートやアルバイトといった非正規雇用も多い中で、サービス提供責任者は正社員での求人が多く、安定して働けるというメリットがあります。また、他の介護職よりも給料が高いという点もメリットです。利用者宅への同行訪問やヘルパーのフォローなどもありますが、一般的な介護スタッフに比べ、体力的な負担が少ない職種と言えるでしょう。

■夜勤がない

訪問介護事業所は、基本的に昼間だけのサービスを提供しています。そのため、夜勤はありません。

■スキルアップにつながる

サービス提供責任者は、サービス担当者会議などで、ケアマネジャーや医師、看護師などとの意見や情報交換を通じて専門知識を得ることができます。介護サービスにおける幅広い知識や専門知識はスキルアップにつながり、介護の仕事に役立てることができるでしょう。

4. サービス提供責任者に転職するとき注意したいこと


サービス提供責任者に転職するときや、任命されたときに注意したいことを解説します。

■男性NGの施設もある

訪問介護の利用者は女性が多いため、利用者の自宅を訪問し、生活援助に携わる訪問介護員には、女性比率が高い傾向にあります。サービス提供責任者の仕事には、ヘルパーのフォローが必要なときもあり、利用者の中には男性から介護されるのを拒否する方もいるため、注意しましょう。サービス提供責任者に転職したいと考えている方は、男性でも大丈夫かどうか応募する際に確認することが必要です。

■人と話すことが苦手な人はストレスにつながる可能性も

サービス提供責任者は、ヘルパーやケアマネジャー、利用者様とうまくコミュニケーションを取りながら、サービスを提供していかなければなりません。ケアマネジャーとの連携がうまくとれないと、利用者に的確なサービスが提供されないということにもなりかねません。そのため、マネジメントやコミュニケーション能力が必要不可欠です。人と話すことが苦手な人にはストレスとなるでしょう。

5. サービス提供責任者のやりがい


サービス提供責任者は、訪問介護サービスにおいてさまざまな業務を行います。書類作成や労務管理、現場業務など多岐にわたるサービス提供責任者のやりがいについて解説します。

■ヘルパーを教育し成長を実感できる

サービス提供責任者は 、ヘルパーと利用者間の調整を行うとともに、作成した訪問介護計画書に基づき、ヘルパーに指導を行います。新人ヘルパーを教育し、成長を間近に見られるのも、サービス提供責任者のやりがいの一つです。

■さまざまな人から感謝される

サービス提供責任者は、利用者とそのご家族、ヘルパー、ケアマネジャーなどさまざまな人とかかわる仕事です。利用者一人ひとりに合った介護計画書を作成し、利用者をケアすることで感謝されることも多いでしょう。多くの人から感謝されることが、サービス提供責任者という仕事のやりがいにつながります。また、人の間に立って調整を行うため、大変な面もありますが、その分たくさんの人とかかわりがもてる仕事です。

6. サービス提供責任者を長く続けるためのコツ


仕事を長く続けるためには、仕事のやりがいや目標をもち、自分に合った職場を見つけることが大切です。ここでは、サービス提供責任者を長く続けるためのコツを説明します。

■きちんと職場を見極める

介護事業所は、事業所により理念や運営方針が違います。まず入職する前に、施設の特徴や雰囲気、自分に合った事業所かどうかを見極めることが大切です。介護業界は慢性的な人手不足ということもあり、多くの求人が出されていますが、求人情報をよく確認して働き方や待遇、給料などを見比べたうえで、長く続けられる職場を探してみてください。

■相談できる間柄をつくる

サービス提供責任者の仕事は、利用者に適した介護サービスを提案するやりがいのある仕事ですが、責任も伴う仕事です。すべてを自分1人で解決しようとすると支障をきたしてしまうこともあります。事業所の規模により2名以上サービス提供責任者が配置されている場合は、お互いに情報交換をすることで問題の解決の糸口が掴めることもあるでしょう。離職率が高いと言われる介護の仕事で長く働き続けるコツの一つは、自分だけで頑張らずに職場のスタッフと協力して仕事を進めていくことです。相談できる人がいることは、仕事を長く続けられる要素と言えるでしょう。

7. まとめ

サービス提供責任者の仕事は、大きなやりがいのある仕事です。利用者やヘルパー、ケアマネジャーの橋渡し役となり、人と触れ合うことで人間的な成長も得られるでしょう。また、福祉や介護、医療の知識も深められます。これから訪問介護事業所に転職を考えている人は、サービス提供責任者を目指してみてはいかがでしょうか。

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