サービス提供責任者の給与はどれくらい?給与アップのポイントを解説
介護の現場で情報の共有や指示する担当者を、サービス提供責任者と呼びます。サービス提供責任者を希望している方の中には、「給与はどのくらいなのか」「どうすれば給与アップするのか」など気になるのではないでしょうか。そこで本記事では、サービス提供責任者の給与について紹介します。
1. サービス提供責任者とは
まずは、サービス提供責任者について紹介します。
■サービス提供責任者とは?
サービス提供責任者は、訪問介護員を派遣する訪問介護事業所の責任者のことで、ケアマネジャーとヘルパー間の調整役を担います。具体的にはケアマネジャーのプランに基づき計画書を作成したりヘルパーの育成をしたりすることが主な業務です。また、ヘルパーが不足しているときは実際に介護を行うこともあります。
■サービス提供責任者になるには
サービス提供責任者は、資格の名前ではありません。
サービス提供責任者になるには、2つの条件のどちらかを満たす必要があります。
1つ目は介護福祉士資格を取得していること、2つ目は実務者研修を修了していることです。
・ただし介護事業所(同行援護・行動援護)の場合は注意
同行援護は視覚障害の方、行動援護は知的障害や精神障害の方を対象にした支援です。外出時に同行して、必要な情報の提供や援助を行います。同行援護と行動援護を行うには、研修や経験が必要です。たとえば、同行援護は所持資格に限らず「同行援護従事者養成研修」を修了、行動援護は所持資格に限らず「行動援護従事者養成研修」を修了し、知的障害者または精神障害者の直接支援経験が1年以上必要になります。
そのため、目指す介護施設と介護内容を確認しておきましょう。
■サービス提供責任者の仕事内容
次に、サービス提供責任者の仕事内容を紹介します。主な業務は、以下の通りです。
・申し込み相談や対応
申し込み相談に来る利用者は、さまざまな疑問や不安を抱えています。そのため、正確な詳細を伝え、必要としているサービスを提供しなければなりません。そして、利用者やその家族から得た情報を基にヘルパーや環境を整えます。このように最初の窓口となる対応もサービス提供責任者の業務です。・マネジメント
サービス提供責任者は、ヘルパーのマネジメントを期待されています。たとえば、介護サービスの指示出しや技術指導などです。これらは介護計画書に沿って行われます。また、ヘルパーの職業能力を把握したうえでの配置を考えなければなりません。・訪問介護計画書の作成
訪問介護計画書はサービス内容や提供手順、提供方法などを確定するものです。どのような介護サービス提供をしていくか、具体的な計画を立てなければなりません。ケアマネジャーが立てた介護プランを基に作成し、完成後は計画書に基づきモニタリングを行います。・事務
サービス提供責任者は、サービス提供よりも事務作業が多い傾向にあります。たとえば、会議への出席や介護報酬の請求などです。そのため、電話対応やパソコン操作、お金の計算なども行わなければなりません。近年ではサービス提供責任者の負担を減らすために、事務員を配置している施設もあります。 無料会員登録はこちら2. サービス提供責任者の給与はどれくらい?
「令和2年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査 結果報告書」をもとに、サービス提供責任者の給与について紹介します。
■サービス提供責任者の平均給与
2年以上勤務しているサービス提供責任者の平均年収は、3,758,687円です。年収に対する満足度は人それぞれですが、夜勤がないから満足しているという声が多い傾向にあります。
■雇用形態別の平均給与
続いて、雇用形態別の平均給与を紹介します。
・正社員の平均給与
サービス提供責任者の給与は勤続年数や資格の有無、施設によって少しずつ異なりますが、平均月給は259,072円です。さらに、給与とは別に賞与(ボーナスや特別手当など)が加算される施設もあります。金額は施設や状況によって異なりますが、年に数回支給されるケースがほとんどです。・パート・アルバイトの平均給与
サービス提供責任者は、パート・アルバイトの雇用もあります。平均時給は1,136円です。賃金階級別にみると、時給900円以上1,000円未満の層が多い傾向にあります。パートやアルバイトは未経験でも働けるケースが多く、ライフスタイルに合わせて働きやすくなっているため、主婦やWワーカーにも人気があります。3. サービス提供責任者の給与アップに必要なこと
最後に、サービス提供責任者の給与アップに必要なことを紹介します。
■勤務歴を積む
勤務年数が増えると給与は上がっていきます。なぜなら経験を重ねるとできることが増えるからです。ただし、1年で大幅な給与アップすることは難しく、数年単位で時間をかけて目指さなければなりません。焦らず経験を重ねて給与アップを図りましょう。
■職場を変える
同じサービス提供責任者の仕事でも、職場によって待遇は異なります。そのため、より好待遇の職場に変わることで給与を上げることが可能です。また1から仕事を覚えなければなりませんが、新たな経験を積めるよい機会にもなるでしょう。
■資格を新たに取得する
介護福祉士やケアマネジャーなどの資格を取得することで、新たに手当てなどが増える可能性もあります。環境を変えずに給与アップしたい方におすすめの方法です。また、資格取得の勉強をすることで、新しい知識を習得できて仕事にも活かせます。勉強や試験の時間はかかりますが、給与アップと知識の両方を得られるでしょう。
4. まとめ
本記事では、サービス提供者の給与について紹介しました。給与は勤務年数や転職、資格の取得などで変化します。そのため、キャリアアップを図りながら働くことが可能です。サービス提供者を希望している方は、今回の記事を参考にしてみてください。
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