【例文あり】障害者施設で働きたい!履歴書に志望動機を書くときのポイントを解説
障害者施設での採用を目指すなら、「なぜ障害者施設で働きたいのか」「障害者施設で働くためのどんな資質があるのか」といった志望動機を明確にしておく必要があります。志望動機がはっきりしていると、面接にも困りません。
この記事では、障害者施設で働きたい人が志望動機を書くときに役立つポイントを例文付きで紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1. 障害者施設の志望動機を書くときのポイント
障害者施設で働くための志望動機を書く際は、以下の4つのポイントに注意しましょう。
● 障害福祉に就きたい理由
● その施設を志望する理由
● 仕事に活かせる強み
● 志望動機に書かないほうがよいこと
これらのポイントを曖昧にせず、しっかりと認識することで面接対策としても役立ちます。
■障害福祉に就きたい理由
障害福祉に就きたい理由は、志望動機に盛り込むべき大前提の内容です。まずは、障害福祉に就きたいと思ったきっかけや経緯を一度思い返してみましょう。そこから熱意や意欲の伝わる文章に組み立てていきます。
■その施設を志望する理由
数ある障害福祉施設の中から、「なぜその施設を志望するのか」という理由は非常に大切です。「他の施設でもよいのでは?」と思われないように、この施設で働きたい理由を明確に記載しましょう。そのためにはまず、施設の特徴やサービスの違いなどを理解しておく必要があります。ホームページなどに目を通しておくと、企業理念や運営方針について理解できるため、具体的に挙げることで、志望先に意欲が伝わりやすくなります。
■仕事に生かせる強み
障害福祉の現場で生かせる強みも、積極的に志望動機に書きましょう。たとえば、強みが「体力には自信があります」ではありきたりで採用担当者に刺さりません。自身が学んできたことや、前職やアルバイト、ボランティアなどの経験から得た資質などを、具体的に示すようにしましょう。以下の3点は障害福祉現場で必要とされる資質の例です。
● コミュニケーション能力
● 判断力/問題解決能力
● 責任感
これらを具体的な理由とともに書けば、強みとして現場で活かせることが伝わります。
■志望動機に書かないほうがよいこと
障害福祉施設で働くことは、利用者の命を預かることです。それを自覚して、志望動機に以下の2つの内容を書くのは避けましょう。
● 知識がないことのアピール
● 責任感の薄さを感じさせる文言
たとえば、障害福祉施設で働くのが未経験なら、当然経験値は少ないでしょう。ですが、知識や責任感は日常生活の中で身に付けることができます。
知識が少ないと感じる場合は、自分なりに学ぶなどしてカバーするように努力しましょう。
2. 【例文】障害者支援施設に応募する際の志望動機
ここからは、障害者支援施設への志望動機の例文をご紹介します。経験者・未経験者別の例文もご紹介するので、自身に合ったものを参考にしてください。
■志望動機の例文①【履歴書】
【例文】
私が貴社を志望した理由は、貴社の整った環境設備と施設運営方針に共感したためです。なかでも、季節の行事やイベントに力を入れておられ、利用者やその家族が楽しく過ごせるようにと利用者目線の姿勢に魅力を感じました。
私は、障害者支援に関する経験はありませんが、学生時代に支援学校にボランティアに行かせていただいた経験があります。さまざまな障がいがある子ども達と触れ、介護の難しさを感じたのと同時に、この子たちが必要としている支援の力になりたいと強く思いました。
人と接することが得意なので、コミュニケーション能力も活かせると考えています。貴社でも利用者の方に寄り添いよい関係を築きながら、精神的な面においてもサポートをしていきたいです。
【解説】
こちらの志望動機の例文では、まず志望先の魅力に感じたポイントを具体的に伝えています。次に学生時代の介護や障害者福祉に関する経験を述べたうえで、最後に志望先の方針にのっとって、自身の経験を活かせることをアピールした志望動機となっています。
■志望動機の例文②【介護・福祉が未経験の場合】
【例文】
大学では障害者福祉を中心に勉強し、介護福祉士の資格を取得。卒業したら障害者施設で働きたいと思い、在学中には障害者とかかわるボランティアにも積極的に参加してきました。ボランティアを通して障害者、健常者関係なく同じ人間同士の付き合いをすることで、楽しさや喜びを感じたのが印象に残っています。
介護の仕事が未経験の私ですが、貴社の研修体制が整っていることに非常に魅力を感じ、ぜひチャレンジしたいと思い、応募させていただきました。
これからは、仕事として障害者への支援や介助を通して、自分の経験や知識を発揮したいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【解説】
未経験の場合の志望動機は、自身のこれまでの経験と入職後の職務内容などとの共通点をピックアップするとよいでしょう。また、資格取得に取り組んだ経緯や障害者とかかわった経験などがある場合は、積極的にアピールしていくのがおすすめです。
■志望動機の例文③【介護・福祉の経験がある場合】
【例文】
私は、介護の専門学校を卒業し、障害者向け入所施設で介護福祉士として5年間勤務してきました。障がいの種類も年齢もさまざまな利用者の支援を通して、専門職としてもっと成長したいと考えるようになり、転職を決意しました。この度は、貴社の障害者とその事業に対する取り組みや人材育成の方針に感銘を受け、応募させていただきました。これまで経験してきた障害者支援の取り組みを活かして、貴社に貢献できればと思っております。ぜひよろしくお願いいたします。
【解説】
経験者が転職する場合の志望動機は、転職を決めた理由がポイントです。マイナスなイメージになるような内容は控え、自身のスキルアップなどポジティブな理由を挙げましょう。また、前職場と志望先との違いを述べる場合は、具体的にどこが異なるのかを添えて書くようにすると熱意も伝わりやすいです。
3. 障害者支施設のサービス一覧
障害者施設を志望するにあたり、施設とサービスについて知っておきましょう。働き方や就業先を選ぶ際の参考にしてください。
■施設入所支援
施設入所支援は施設の入所者に対して、主に夜間の食事や入浴、排泄といった身体的介助を行う施設です。加えて、日常生活の支援や相談業務も行うため、生活介護や自立訓練などのサービスを受けられます。
■短期入所(ショートステイ)
短期入所(ショートステイ)は、在宅介護を行う家族が何らかの理由で介護をできない場合、夜間を含めた短期間の入所ができるサービスです。
■生活介護
生活介護は、施設において食事や入浴などの身体的介助、調理や洗濯などの生活支援、創作活動のサポートを行います。
■療養介護
療養介護は、障がいのある方が病院内で医療介護の必要な場合を対象に行うサービスです。医学的管理のもとで、機能訓練、医療ケアや介護を行います。日中のサポートが中心です。
■共同生活援助(グループホーム)
共同生活支援(グループホーム)は、主に夜間の食事・入浴・排泄などの身体介助を行います。また、共同生活を送るうえでの日常生活の支援も可能です。
■訓練・就労系などのサービス
訓練・就労系などのサービスは、訓練や就労を希望する方に対して行うサービスです。
自立訓練では、自立した日常生活を送るための支援や訓練を通して、身体機能や生活能力の向上を図ります。また、長期間の入所・入院後の知的障がいや精神障害者に対してもサービスを提供します。
就労支援は、実際に生産活動や職場実習などを通して、就労に必要な能力や技術の向上を図るサービスです。そこから本人の適正に合った職場の紹介など、就労相談援助も行います。
4. まとめ
障害者施設に向けた志望動機の書き方のポイントについてご説明してきましたが、大切なことは自分の考えを伝えることです。「なぜこの仕事に就きたいのか?」「どうしてこの職場がよいのか?」という具合に、なぜ?どうして?を自分自身に問いかけてみましょう。志望動機がしっかり作られていると、意欲や熱意が伝わりやすく面接でも必ず役に立つはずです。