保育でできる実験遊びってなに?やり方やポイントについても解説
実験遊びとは、科学による不思議な体験を周りの人と共有しながら、子どもの関心や思考力を育む活動ですが、実際にどのような実験が適しているのかわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、口に入れても安心な素材を使用した乳幼児向けのものや、実験らしい作業ができる幼児クラス向けのものなど、子どもの年齢に応じた実験遊びを紹介します。また、実験遊びの狙いやポイントについても解説するので、保育園やご家庭での室内遊びをご検討中の方は、日々の活動にぜひお役立てください。
1. 保育でできる実験遊びとは?
まずは、実験遊びの狙いや取り組む際のポイントを解説します。
■実験遊びの狙い
実験遊びの主な狙いは、次の通りです。
● 周りの人と実験の楽しさを共有する
● 科学現象の原理や仕組みに関心をもつ
● 日常で起こる現象に興味を示し、思考力を育む
実験に対する興味や関心を高めるために、遊びの際には子どもが理解しやすい形で声かけを行うよう心がけましょう。
■実験遊びに取り組む際のポイント
ここからは、実験遊びに取り組む際のポイントをご紹介します。
・題材選びは子どもの年齢を考慮する
実験遊びは、薬品の使用や細かい作業が必要な場合もあるため、子どもの年齢や発達段階に応じて、題材を決める必要があります。また、子どもが科学現象の原理を理解しやすいように、普段よく使用する言葉でわかりやすく説明するのも大切なポイントです。
・一度成功するかどうか検証しておく
実験遊びの題材が決まったら、実験が成功するか事前に検証しておきましょう。検証する際に確認すべきポイントは、次の通りです。
● 成功するためのポイントはあるか
● 材料の分量が適切か
成功するためのポイントを把握しておけば、実験遊びがうまく行かない場合でも、子どもに適切なアドバイスができるでしょう。また、事前に材料を計量しておくことで、実験遊びをスムーズに進められます。
・安全に十分気を付ける
実験遊びを行う際は、安全に取り組める環境を整えておきましょう。特に、薬品を使用する実験の場合は、子どもに危険が及ばないように注意する必要があります。実験遊びを行う前に、他の保育者と安全対策について話し合っておくとよいでしょう。
無料会員登録はこちら2. 保育園でおすすめの実験遊び
ここからは、保育園でおすすめの実験遊びを紹介します。用意するものや作成手順に加えて、仕組みやポイントも解説しますので、日々の活動にぜひお役立てください。
■【乳児】魔法のコップ
魔法のコップとは、水を入れたコップを利用して、物体の見え方を観察する実験遊びです。口に入れても安全な水を使用するため、乳児でも実験遊びを楽しめます。
【用意するもの】
● 水を入れたコップ
● 果物やおもちゃ、絵本など
【手順】
1. 水を入れたコップの前に観察するものを置く
2. 1の反対側からコップを見る
【仕組み・ポイント】
● 水の屈折を利用した実験
● 角度によって見え方が異なる
● 保育者の表情の変化を見せるのもおすすめ
■【乳児】乗っても割れない風船クッション
複数の風船を圧縮袋に入れて作る風船クッションは、乗っても割れない不思議な感触を楽しめます。
【用意するもの】
● 風船
● 圧縮袋
● 掃除機
【手順】
1. 複数の風船を膨らませる
2. 1を圧縮袋に隙間なく入れる
3. 2を掃除機で圧縮する
【仕組み・ポイント】
● 圧力が分散される性質を利用した実験
● 取り合いになる可能性がある場合は、複数準備しておく
● 圧縮袋の空気は十分に抜いておく
● 手早く作りたい場合は、複数人での作業がおすすめ
● 水風船を使用すれば、外遊びでも飛ばされずに使用できます
■【3歳以上の幼児】飛び出すバブル噴水
身近にある材料だけで化学反応を楽しめるバブル噴水は、3歳以上の幼児におすすめの実験遊びです。
【用意するもの】
● 水 200ml
● 食器用洗剤 大さじ3~4杯
● 重曹40~50g
● 酢 適量
● ペットボトル
● ボウル
【手順】
1. ペットボトルに水と食器用洗剤を入れて混ぜる
2. 1に重曹を入れる
3. 2に酢を入れる
【仕組み・ポイント】
● 重曹と酢が反応して、二酸化炭素が生成される性質を利用した実験
● 絵の具で色をつけるのもおすすめ
● ペットボトルの下にボウルを置いておけば、噴き出した泡が広がりにくい
■【3歳以上の幼児】自分で作る糸電話
糸電話は、子どもの探究心を刺激しながら、自由な発想を楽しめる実験遊びです。
【用意するもの】
● 紙コップ
● つまようじ 2本
● タコ糸 50cm
【手順】
1. 紙コップにつまようじで穴を開ける
2. 1にタコ糸を通す
3. タコ糸の両端につまようじを結ぶ
4. 3のつまようじを紙コップにテープでとめる
【仕組み・ポイント】
● 糸を伝って聞こえる音の性質を利用した実験
● 糸の張り方を調節すれば、音の変化が楽しめる
● ハサミを使用せずに製作できるため、3歳児にもおすすめ
● 糸が首に巻きつかないように注意する
■【4・5歳の幼児】のびるスライム
さまざまな形状や感触を楽しめるスライムは、自由自在に変形させることで、子どもたちの創造性を養うことができる実験遊びです。
【用意するもの】
● PVA配合の洗剤のり 210ml
● 洗濯用洗剤 45ml
● 洗面器
● 計量カップ
● 水性ペン
【手順】
1. 洗濯のりと洗濯用洗剤をボウルに入れる
2. 1を固まるまでよく混ぜる
3. 2を手につかなくなるまでこねる
4. 3に水性ペンで色をつける
【仕組み・ポイント】
● 洗濯のりに含まれるPVAと、洗濯用洗剤に含まれるホウ酸が反応して、ゲル状に固まる性質を利用した実験
● 材料を十分に混ぜ合わせる必要があるため、子どもの意欲が持続するように、保育者の適度な声かけを徹底する
● スライムに触れた手で、口や目を触らないように注意する
● 違った色のスライムを組み合わせたり、ラメやビーズを混ぜたりして遊ぶのもおすすめ
● 完成したスライムは、密封すれば1週間程度の保存が可能
■【4・5歳の幼児】簡単に作れるスーパーボール
スーパーボールは、材料を混ぜ合わせるだけで簡単に作れるため、4・5歳児にも取り組みやすい実験遊びの一つです。
【用意するもの】
● PVA配合の洗濯のり 50ml
● 水 50ml
● ホウ砂 2g
● 好きな色の絵の具
● ボウル 2つ
● わりばし
【手順】
1. ボウルに、洗濯のり・水・絵の具を入れ、わりばしで混ぜる
2. 別のボウルにお湯を入れ、ホウ砂を溶かす
3. 1に2を加えて混ぜる
【仕組み・ポイント】
● 洗濯のりに含まれるPVAとホウ砂が反応して固まる性質を利用した実験
● ホウ砂は薬局で入手可能
● キッチンペーパーで水分を拭き取れば、乾燥時間が短縮できるうえに、ひび割れも予防できる
● スーパーボウルの固さを変えたい場合は、ホウ砂の量を調節する
● ホウ砂には毒性があるため、保育者が準備し、誤飲がないように注意する
● スーパーボールで遊ぶ際は、広いスペースを利用する
3. まとめ
今回は、子どもの年齢に応じた実験遊びを紹介しました。実験遊びをスムーズに進めるためには、事前に実験の検証を行い、材料を計量しておくなどの準備が必要です。また、薬品を使用する場合は、保育者の目が届く範囲で、安全に配慮しながら実験遊びを楽しみましょう。
無料会員登録はこちらあなたにぴったりのお仕事がきっと見つかります!
「保育の求人あるある」はミサワホームグループのセントスタッフ株式会社が運営する保育業界に特化した転職・就職・復職のための求人サイトです。
●雇用形態から保育の求人を探す
正社員の求人はこちら
パートの求人はこちら
契約社員の求人はこちら
●職種から保育の求人を探す
保育士
幼稚園教諭
児童発達支援管理責任者
児童指導員
管理栄養士/栄養士
保育補助
事務職
調理師/調理スタッフ
管理職/管理職候補
その他
●人気のエリアから保育の求人を探す
北海道
宮城県
埼玉県
東京都
千葉県
神奈川県
愛知県
大阪府
京都府
兵庫県
広島県
福岡県
●人気の検索条件から保育の仕事を探す
土日休み
年間休日120日以上
駅近(5分以内)
小規模