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保育

2022年5月11日

運動遊びとは?ねらいやポイント、年齢別のおすすめ運動遊びを紹介

幼児期の運動遊びは基礎体力を身につけたり、コミュニケーション能力を向上させたりと、心身の成長にとても効果的です。

しかし、現代では子どもを取り巻く環境が大きく変化し、時代の進歩とともに体を動かす機会が減ってきています。そのため、子どもの運動能力が低下したり、発達に遅れが出てきたりと、さまざまな影響が出ています。

子どもに楽しく運動遊びの習慣を身につけてもらうことはとても大切です。
そこで、この記事では運動遊びのねらいやポイント、年齢別におすすめの運動遊びについて紹介します。

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1. 運動遊びとは?


運動遊びとは、体を使った遊びのことです。ボール遊びや鬼ごっこ、縄跳び、ブランコや鉄棒などの遊具を使った遊びなどがあり、幼児1人でできるものから、2人以上の人数で楽しむ運動遊びもあります。

成長著しい幼児期に運動遊びをすることで、運動能力の向上だけでなく、友達との関わりからコミュニケーション能力を身につけたり、集中力や自分で考える力を養ったりすることにも役立っています。

幼児期に楽しく運動遊びをすることは、発達や成長を促すためにもとても大切です。

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2. 運動遊びのねらい


運動遊びには、体力や運動能力を向上させるためだけでなく、さまざまなねらいがあります。目的をしっかりと理解して、子どもと一緒に楽しく運動遊びを行いましょう。

■身体を動かす楽しさを味わう

運動遊びを通じて、子どもたちに体を動かす楽しさを味わってもらうことが大切です。何回もやっていくうちにできなかったことができるようになり、達成感も味わえます。

身体能力が高まってくると、子どもたちはさらに運動遊びが楽しく、面白いものに感じます。運動遊びが楽しいとわかれば、子どもたちも意欲的に取り組んでくれるはずです。

■心身の発育に役立つ

運動遊びは心身の発育に効果的です。幼児期は心身の成長が著しい時期のため、運動遊びでさらに成長を促す効果があります。

運動能力の面では筋力、柔軟性、バランス感覚、持久力、瞬発力などさまざまな身体能力を高められます。これらは運動経験を通じて差が出てくるため、幼児期に取り組むことがとても大切です。

精神面では伸び伸びと思いきり楽しむことで、健やかな心を育てる効果があります。運動遊びでストレス発散でき、意欲や自信も生まれます。また、運動遊びで得た効果は遊びの場面だけでなく、日常生活においても積極的で強い心を育てるのに良いです。

■協調性を育む

成長とともに、鬼ごっこやドッジボールなど友達と一緒に運動遊びをする機会が増えてきます。友達同士でコミュニケーションをとりながら、ルールを守ったり、協力したりすることで、協調性が育まれます。

協調性を育むことで、相手を思いやれる、困っている人がいれば自然に手を貸せるようになるのです。

■チャレンジ精神を育む

運動遊びをするうちに、今までできなかったことができるようになってきます。できるようになった喜びから、さらにレベルの高いことにチャレンジしたいと思う気持ちが育まれます。

チャレンジ精神を育むことで、引っ込み思案だった子どもも「自分からやってみたい」「できるようになりたい」という気持ちが生まれてくるものです。また、子どもの成長に合わせて運動遊びの種類を変えてみることも大切です。

■達成感・自己肯定感を高める

運動遊びを通じて、「やりきった」という達成感を味わったり、自信をつけたりすることで自己肯定感を高められます。達成感や自己肯定感を高められれば、先を目指す意欲にも繋がり、成長スピードもアップするものです。

また、自己肯定感が高いと、「精神的に安定する」「高いコミュニケーション能力が身につく」などさまざまなメリットがあります。運動遊びの最中、周りの子どもと比較せず、ポジティブな言葉かけをすることで、子どもの達成感や自己肯定感を高めるサポートしましょう。

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3. 運動遊びをする際のポイント


幼児期の子どもは、まだまだ未熟な部分も多いため、周りのサポートが必要です。運動遊びをする際は、ポイントや注意点をおさえて子どもが楽しく取り組めるように心がけましょう。どのようなことに気をつけなければいけないのか、詳しく解説していきます。

■安全に注意する

まず、運動遊びをするときは、保育士が安全に楽しく遊べるような環境づくりをすることが大切です。ケガをしてしまっては、楽しい運動遊びを嫌いになってしまう可能性もあります。

● 個々の発達に見合ったサポートをする
● 危険な場所や物はのけておく
● 注意事項や安全な使い方を事前に説明する
● 事前に設備の安全点検をしておく
● 保育士は全体に気を配る
● 十分なスペースを確保する

ケガや事故のないように、十分注意しましょう。

■ルールを決める

運動遊びをする際は、まず子どもが楽しくできるようにルールを決めておくことが大切です。幼児期はまだ成長段階にあるため、トラブルが起きてしまうことは仕方ありませんが、事前にルールを決めておけばトラブルを最小限に抑えられます。

子どもがわかりやすいようにルールを説明してあげれば、これから行う運動遊びについての理解がより深まるはずです。

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4. 0歳児向けのおすすめ運動遊び


0歳児は成長が著しい時期なので、寝返りができるようになった子どもから伝い歩きができる子どもまで、成長段階はさまざまです。そのため、子どもたちそれぞれの発達段階をしっかりと把握して、成長を促すことが大切になります。

また、0歳児はさまざまなことに興味を持つ時期です。好奇心を尊重しながら、危険を回避できるようにサポートしましょう。

■赤ちゃん体操

赤ちゃん体操にはさまざまな種類がありますが、その子の発達に見合った体操をすることがポイントです。

5~7ヶ月であれば、寝転んだ状態から両手を持って引っ張る「起き上がり遊び」や、うつ伏せになった赤ちゃんの両手を広げて軽く持ち上げる「うつ伏せ飛行機」がおすすめです。

8~12ヶ月になるとハイハイも上手になってくるので、「待てー!」と言いながら追いかける「赤ちゃん鬼ごっこ」や、赤ちゃんの手首を持ってあげて軽く釣り上げる「釣り上げ遊び」なども良いです。歌や音楽のリズムに合わせた、ダンスのような体操もおすすめです。

0歳の頃から刺激してあげることで、脳の発達や運動能力のアップにも繋がります。触れ合うことで信頼関係の向上にも繋がるため、積極的に行いましょう。

■ぽっとんおとし

「ぽっとんおとし」とは、穴からぽっとんと物を落として楽しむ遊びのことです。穴を開けたタッパーや、ペットボトルの飲み口から物を落とします。透明だと中が見えるので、「できた」という達成感をより味わえるでしょう。

落とすものは、ペットボトルのキャップや割り箸、番号札などがおすすめです。誤飲の可能性のある小さいものは避けましょう。また、切り口が危険な場合はテープで補強しておくと安心です。

どこに落とせば良いのか考えることで観察力が鍛えられるうえに、指先のトレーニングにもなります。材料も100均や身近にあるもので揃えられるため、気軽に始められるのが魅力です。

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5. 1歳児向けのおすすめ運動遊び


1歳になると1人でも歩けるようになり、「階段の上り下り」「しゃがむ・立つ」など、さまざまな動作ができるようになります。まだ1人遊びが中心のため、友達と関わりながら遊ぶことは少ないかもしれませんが、好奇心も旺盛になってくる時期です。

■トンネルくぐり

「トンネルくぐり」は、保育士が足で作ったトンネルや、あらかじめ用意した段ボールなどで作ったトンネルをくぐり抜ける運動遊びです。保育士が、「こっちがゴールだよ」と声かけをしたり、グラグラ揺らしたりするなど変化をつけても良いです。

手や足の筋肉が鍛えられますし、バランス感覚や高さの感覚を身につけられ、総合的な運動機能の発達が期待できます。ただし、子ども同士がぶつからないように注意しながら、楽しみましょう。

■おつかいありさん

「おつかいありさん」の歌に合わせて、ありさんになりきって体を動かす運動遊びです。ハイハイしたり、ゴッツンコしたりと、色々な動きを楽しみましょう。人差し指だけを使ってリズムに合わせて遊ぶやり方もあります。

やり方によって効果は変わってきますが、リズム感覚やコミュニケーション能力の向上などが期待できます。

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6. 2歳児向けのおすすめ運動遊び


2歳になると、自由に走り回れるようになったり、高いところからジャンプできるようになったりと運動能力が向上してきます。行動範囲が広がるため、保育士はより一層注意が必要です。また、自己主張が強くなりイヤイヤ期に突入する子どもも多くなります。そのため、子どもの自主性を尊重しながら取り組みましょう。

■かけっこ遊び

「かけっこ遊び」は、“ヨーイドン”の合図で競争するシンプルな遊び方でも良いですが、レジ袋を持って走りながら空気を入れて膨らませたり、途中に障害物を置いて避けながら走ったりしても良いです。

走ることは、運動の基本。大切なのは、運動が得意な子どもも苦手な子どもも、一緒に楽しみながら取り組むことです。

かけっこ遊びでは、基礎体力の向上や、最後までやりきる強い心を育てます。2歳児はまだ視野が狭いため、子ども同士の衝突には十分気を配りながら行いましょう。

■しっぽ取りゲーム

「しっぽ取りゲーム」は、バンダナやハンカチなどの端をズボンのお尻部分に入れ、“ヨーイドン”の合図で自分のしっぽを取られないように相手のしっぽを取る運動遊びです。

時間や動き回って良い範囲などのルールを決めて行います。遊び始める前に、保育士が実際にやっているところを見せると、子どもの理解が深まりより楽しめるはずです。

しっぽ取りゲームでは、友達と一緒に体を動かす楽しさやルールを守る大切さを学べます。くれぐれも転倒や衝突には気をつけながら行いましょう。

7. 3歳児向けのおすすめ運動遊び


3歳になるとバランス感覚が養われ、片足立ちができるようになったり、後ろ向きに歩けるようになったりします。また、語彙力が増えて会話が活発になり、友達と関わる機会も増えてくる時期です。

■サーキット

「サーキット」とは、さまざまな道具を組み合わせてコースを作り、まわりながら楽しむ運動遊びです。3歳児にはマットや跳び箱、フラフープ、平均台などを組み合わせたコース設定がおすすめです。

また、個々によって運動能力に差があるため、高さの違うものを用意するなどしてみんなが楽しめるようなコース設定を心がけましょう。安全のために、危険な箇所にはマットを敷いたり、スペースを確保したりとケガのないように注意する必要があります。

サーキットはさまざまな運動遊びが楽しめるため、子どもが夢中になって取り組めますし、たくさんの体の動かし方を経験できます。雨の日が続いても室内で体を思いっきり動かせるのでおすすめです。

■だるまさんがころんだ

子どもの頃に「だるまさんがころんだ」で遊んだ方も多いのではないでしょうか。鬼のかけ声に合わせて、鬼に気付かれないように徐々に前へ進んでいく遊びです。

最初は保育士が見本を見せてあげるとわかりやすいです。てのルールを理解するのが難しい場合、鬼にタッチするところまで、などとルールを決めて楽しみましょう。

子どもたちは、いつ鬼が振り向くかわからないスリルを感じながら、バランス感覚や瞬発力が鍛えられます。

また、保育士は子どもたちが夢中になってぶつからないようにすることや、鬼に捕まった子どもがマイナスな気持ちにならないように配慮しましょう。

8. 4歳児向けのおすすめ運動遊び


4歳になると、スキップやケンケンなどより複雑な動きができるようになります。ルールもしっかりと理解できるようになり、友達と一緒に同じ目的を持って遊ぶことも多くなります。好奇心が育つ時期なので、自分からやってみたいと思えるようなさまざまな運動遊びを取り入れましょう。

■ピンポン玉運び

「ピンポン玉運び」とは、ピンポン玉をおたまに乗せて落とさないように運ぶ運動遊びです。チーム戦にして競争しながら行うとより盛り上がります。

ピンポン玉を落としたときに悔しい気持ちを経験でき、また、どうしたらうまく運べるのか考える力も育ちます。

■新聞タオルキャッチ

「新聞タオルキャッチ」は、新聞紙で細い棒を作り、2人がペアになり1人がタオルを投げ、もう1人が棒でキャッチする運動遊びです。上手にできるようになってきたら、間隔を空けてみたり、棒を短くしてみたりして難易度を上げていきましょう。

もっと高いレベルに挑戦したいという向上心が育まれますし、どうしたらできるようになるのか考える力が養われます。

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9. 5歳児向けのおすすめ運動遊び


5歳になると、ルールをしっかりと理解できるようになり、友達とも協調性を持ちながら集団で遊べるようになります。また、鉄棒で前回りができたり、跳び箱が飛べるようになったりと、運動用具を使った複雑で筋力が必要な遊びも上手にできる子どもが増えてくる時期です。

■鬼遊び

「鬼遊び」には、鬼ごっこや高鬼、色鬼、氷鬼などさまざまな遊びがあります。それぞれルールが違いますが、鬼に捕まらないように逃げる幅広い世代で親しまれている遊びです。

鬼に捕まらないためにはどのように動けば良いのか考える力や、友達とのコミュニケーションを促すねらいがあります。ルールをしっかりと理解して、お互いに声をかけ合って楽しみましょう。

■中当て・ドッジボール

「中当て」は、ドッチボールの基本的なルールである、ボールを枠内にいる友達に当てる遊びです。ドッジボールは中当てからよりルールを複雑にした遊びです。初めからドッジボールでは難しい場合もあるので、段階を追って進めていきましょう。

友達と一緒に作戦を練ったり相談したりして考える力が養われますし、ボールを投げたりキャッチしたりと複雑な体の使い方を覚えられます。

また、危険な動きはしないようにしっかりとルールを決めて、楽しく安全に行いましょう。

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10. 運動遊びのまとめ


近年、子どもたちが運動する機会は減りつつありますが、幼児期の運動遊びには身体能力の向上だけでなく、協調性やチャレンジ精神を育てるなど、心身共にさまざまな効果が期待できます。ただし、幼児期は視野が狭いため、保育士がサポートしながら、ルールを決めて安全に配慮しながら行いましょう。

また、幼児期は心身の発達が著しい時期です。そのため、年齢に見合った運動遊びを取り入れることで、より意欲的に取り組んでくれるはずです。さまざまな運動遊びを実施しながら、子どもたちの成長を温かく見守りましょう。

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小野寺和菜

求人あるあるの求人作成・記事執筆を担当。保育士。 保育士として認可保育園で5年間勤務。保育士経験に基づく求職者目線での記事作成が得意。

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