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介護

2022年9月2日

生活支援員とは?仕事内容や資格の有無を解説

生活支援員とは、自立した日常生活を送ることが難しい方や障害者、高齢者などの生活をサポートする職業です。
福祉施設では、福祉にかかわるさまざまな職業の方が働いていますが、生活支援員もその一つです。
今回の記事では、生活支援員の仕事内容や必要な資格などについて解説します。

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1. 生活支援員とは?


生活支援員とは、障害者や高齢者の身の回りのサポートを行う人のことです。
主に福祉関係施設で勤務しますが、事業所によっては自立支援に加えて就労のサポートなども行うことがあります。

■家庭生活支援員や地域生活支援員との違い

支援員の中には、生活支援員のほか、家庭生活支援員や地域生活支援員と呼ばれる方々がいますが、仕事内容はそれぞれ異なります。
家庭支援員は、主に子どものいる家庭と地域や行政をつなぐ役割を担っており、乳幼児や児童の生活指導を行なったり、育児相談を受けたりもします。
支援の対象が乳幼児や児童およびその家庭であることが、生活支援員との大きな違いです。
地域生活支援員は、障害者に対してサポートを行います。
障害がこの先重度化する可能性や高齢になった場合を見据えて、地域の福祉サービスや医療機関などとの連携を図って備えることが目的です。
見守りや付添いといった日常の生活支援や、施設内で直接的に支援するなど簡単な直接処遇を行う点が生活支援員との役割の違いと言えるでしょう。

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2. 生活支援員の仕事内容


生活支援員の主な仕事内容は、入浴、排泄、食事介助、調理、洗濯、掃除といった身の回りの生活のサポートから、家庭や各種関係機関との連携まで行います。
生活支援員が実際にどのような環境で働いているのか、以下でご説明しましょう。

■生活支援員の主な職場

生活支援員が働く主な職場は以下の3つです。

● グループホーム
● 就労継続支援(A型・B型)事業所
● 就労移行支援事業所


それぞれについて詳しく解説していきましょう。

・グループホーム

グループホームとは、障害のある人や高齢者が共同生活を送る福祉施設です。
生活支援員は、「介護サービス包括型」や「サテライト型」のグループホームで勤務します。
主な仕事内容は、入浴・排泄・食事介助など生活支援で、買いものや病院への同行、日誌をつけるなどの業務も行います。

・就労継続支援(A型・B型)事業所

就労継続支援(A型・B型)事業所は、障害者総合支援法に規定された障害福祉サービスの一環として運営されている事業所で、一般企業で働くことが困難な場合に、訓練や生産活動をサポートする場所です。
A型とB型の2つに分かれており、対象と支援内容、雇用形態が異なります。
事業所と雇用契約を結ぶのがA型で、最低賃金が保証されているのが特徴です。
対してB型は、A型の内容が難しい方を対象に雇用契約を結ばない非雇用という形で就労支援をしますが、A型への移行も可能であり、移行に必要な知識や能力を身に付けることができます。
生活支援員は、利用者の健康管理や作業の指導などを行います。

・就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、障害者総合支援法に規定された障害福祉サービスの一環としてある事業所です。
就労継続支援(A型・B型)事業所との大きな違いは、一般企業への就職を目指す人を支援するための事業所である点で、職業訓練や職場探し、職場定着のサポートなど自立を目指した支援を行います。
ここで生活支援員が行うのは、利用者の健康管理指導や相談業務をはじめ、サービス管理責任者の補助などです。

■生活支援員とともに働く人

生活支援員が勤める職場にはさまざまな他職種の方が働いているため、各職種の方と連携をとりながら業務にあたることが大切です。
以下では、生活支援員とともに働く職種について紹介します。

・サービス管理責任者

サービス管理責任者は、福祉関係の職場には欠かせない職業です。
施設や事業所内だけではなく、他の医療機関や行政機関などと連携を図りながら利用者や家族を包括的(ほうかつてき)に支援するのが仕事です。
就労移行支援事業所では、生活支援員も補助としてサービス管理責任者の仕事にかかわります。

・世話人

世話人は、障害者総合支援法で規定されているグループホームの人員配置基準に指定された職業です。
生活支援員が日常生活の介護や介助の業務を担うのに対し、世話人は生活するうえで管理が必要な事柄についてサポートを行います。
たとえば、利用者の生活管理や金銭管理や健康管理などを行い、さらに利用者の相談相手としてコミュニケーションをとるなどです。加えて、精神的にもサポートします。

・職業指導員

職業指導員は、障害のある人が就職する際に必要な技術や知識を指導する職業です。
主に就労移行支援事業所や、就労継続支援(A型・B型)事業所で働いています。

・就労支援員

就労支援員は、就労を目指す人を対象にサポートを行う職業です。
技術や知識を指導する職業指導員とは違い、「職場実習や就職活動の支援」「実習先や就職先の開拓」「就職後の訪問・相談」などを行います。

3. 生活支援員に資格は必要?


生活支援員は未経験でもなれる職業です。
特に必要な資格や要件もなく、福祉業界で働きたい方にはおすすめの職業と言えるでしょう。
ただし、公的な事業所や施設で働く場合には、地方公務員試験を受験し、合格しなければいけません。

■持っていると有利な資格

無資格でも生活支援員として働けますが、介護や福祉に関する知識や技術があると即戦力として働けるため、当然資格があると優遇されます。

・社会福祉士

社会福祉士は、社会福祉専門職の国家資格です。
福祉の相談援助に関する高度な専門知識・技術を証明できる資格なので、生活支援員で働くうえでも評価の高い資格と言えます。

・介護福祉士

介護福祉士は、介護に係る一定の知識や技術を証明できる国家資格です。
生活介護や介助を行う即戦力として勤務できるので、就職には有利に働くでしょう。

・社会福祉主事任用資格

社会福祉主事任用資格は、社会福祉における相談業務をするための資格です。
社会福祉に関する知識が豊富なので、相談業務のある生活支援員には役立つ資格だと言えます。

4. 生活支援員の年収


生活支援員の年収は平均的に390万円ほどです。
平均月収は321,900円で、一般的な介護職員よりは比較的多い数字となっています。

令和2年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/dl/r02_kekka.pdf

5. 生活支援員って本当にきついの?メリット・デメリット


生活支援員に限らず、介護職の仕事はきついイメージをもっている人が多いかもしれません。
では、生活支援員の仕事が本当にきついのかどうか、メリットやデメリットから考えてみましょう。

■生活支援員のメリット

生活支援員のメリットは、利用者や他職種の職員など、さまざまな境遇の方と接する機会が多いため、学べることがたくさんある点です。
介助や支援を通して直接触れ合うことも多く、やりがいを感じやすいのも生活指導員のメリットと言えるでしょう。
また、国家資格取得につながることもキャリアアップを考えるうえでポイントと言えます。

■生活支援員のデメリット

生活支援員のデメリットとしては、福祉業界は常に人手不足な点です。さらに、担う業務も多くて体力も必要なわりに、給与面は十分とは言えません。
そのため、生活支援員にかかわらず介護職はきついと言われやすい傾向にあります。
しかし、介護職についてメディアで広く取り上げられ始めているほか、実際に2022年から厚生労働省による賃上げ政策が行われるなど、改善の兆しもみえるので、今後に期待したいところです。

6. 生活支援員の将来性


障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律で、第87条第1項の規定に基づき作成された「障害福祉計画」により、障害者支援が拡充される見込みです。
障害者の地域生活を支援するためのサービスがどの程度必要かを数値化し、目標を明確にすることで、利用者や施設で働く職員にとっての環境が整備されていくことが期待されています。

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7. まとめ

生活支援員は高齢者施設や障害者施設において、なくてはならない職業です。
福祉や介護に関する資格を取得している場合は特に重宝されるのでため、資格のある方には有利な職業ですが、未経験でも挑戦できる点が大きな魅力です。
「介護の求人あるある」では、介護に関するさまざまな求人をご用意しています。
資格を生かした仕事がしたい方や、無資格・未経験から現場で経験を積みたい方まで、お気軽にお問い合わせください。

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