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介護

2023年7月31日

椅子に座ったまま楽しくできる体操5選!体操の効果や目的についても紹介

高齢者の健康を守るためには、定期的な運動が必要です。その中でも椅子に座りながらできる運動は、体を動かすのが難しい高齢者でも楽しんでできるため、たくさんの介護施設で取り入れられています。
今回は多くの利用者に楽しんでもらえる椅子を使った体操を、5つご紹介します。安全に、楽しみながら健康を維持できる運動を取り入れたいと考えている方は、ぜひご覧ください。

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1. 高齢者向けの体操の効果と目的


この章では、高齢者向けの体操の効果と目的について解説します。

■身体機能の維持や向上

体操は普段使う筋肉だけでなく、日常生活ではあまり使わない筋肉を刺激することで、筋力や体力の維持・向上に役立ちます。
また、運動で得た刺激は脳を活性化させる効果があるため、脳の働きを高めることで、認知症を予防する効果も期待できるでしょう。

■日常の楽しみ

複数人で一緒に体操をすることで、日常生活において以下のような効果を得られます。

  • 一体感を感じられる
  • 孤独感の解消
  • リラックス効果
  • ストレス解消効果
仲間と一緒に行動し、ストレスを解消する効果のある体操は、高齢者の日常を彩る重要な要素と言えます。

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2. 体操で使う椅子の選び方と注意点


さまざまな効果が得られる体操ですが、椅子を使って行う際には、椅子の選び方などいくつか注意が必要です。

■椅子の選び方

椅子の選び方は、座っている姿勢を保てる方と、座っている姿勢をキープするのが難しい方で、それぞれ違います。

・座っている姿勢を保てる方


座っている姿勢を保てる方には、背もたれや肘掛けがないものを選びましょう。背もたれや肘掛けがあると、姿勢を保つのにそれらに頼ってしまって運動の効果が満足に得られないことがあります。
また体操の動きにより、背もたれや肘掛けがあるとかえって動きにくい状態になることもあるため、注意しましょう。

・座っている姿勢をキープするのが難しい方


座っている姿勢をキープできない方が、背もたれや肘掛けがない椅子に座ってしまうと、転倒の危険性が増すため、注意しましょう。転倒を避けるためにも、姿勢を支えられる機能のついた椅子を用意することが重要です。

■椅子を使った体操の注意点

椅子を使って行う体操のポイントとして、利用者に合った椅子を用意すること以外にも、以下の点に注意してください。

  • 無理をしない範囲で体操を行う
  • 週に2~3日のタイミングで行う
  • 体操の前に体を動かしても問題ないか確認する
特に、参加すると具合が悪くなってしまう可能性が考えられる際は、注意が必要です。体操直前の脈拍が10秒間で20回以上超えていないかを参加目安として、明らかに体調が悪そうな場合や、脈拍がいつもより早い場合などは、参加を避けましょう。

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3. 椅子に座ったまま楽しくできる体操5選


椅子に座ったままできる体操の効果や注意点を押さえたところで、実際の内容を確認しましょう。
この章では、椅子に座ったままでも楽しめる体操を、5つ紹介します。利用者の体調や身体能力に合わせてご活用ください。

■首の体操

首の柔軟性を鍛える体操です。肩こりの解消や、嚥下(えんげ)・咀嚼(そしゃく)機能の維持、バランス能力の維持に役立ちます。また、誰でも参加しやすい体操のため、準備体操として行うのもおすすめです。

【やり方】

  1. 首を前に倒す
  2. 天井を見るように首を後ろに倒す
  3. 左右をゆっくり向く
  4. 首を右横・左横にそれぞれ倒す

【ポイント】

  • それぞれ10回ずつ繰り返します。
  • 体の筋を伸ばすように、ゆっくり動かすのがポイントです。

■肩こり解消体操

肩を動かす体操は、肩の筋肉をやわらかくすることで、肩こり解消に役立ちます。すべての動作を必ず行う必要はなく、自分が動けそうな動作から取り組むよう指導しましょう。

【やり方】

  1. vv両肩を上にあげ、すとんと降ろす
  2. 両腕を前に出してゆっくりと腕を後ろにもっていく
  3. 右手を上から、左手は下から背中側に伸ばし両手で握手する
  4. 左手を上から、右手を下から背中側に伸ばし両手で握手する
  5. 両肩を持ち肩で円を描くように肘と一緒に前まわし・後ろ回しをする

【ポイント】

  • それぞれ10回前後を1〜3セット、ゆっくり時間をかけながら行います。
  • 利用者の体調や身体能力に合わせて動かすようにしましょう。

■つま先の体操

つま先は足を踏ん張るときに必要な部位なので、つま先を鍛えておくと転倒防止に役立ちます。

【やり方】

  1. 椅子に座り、左足を前に伸ばしながら足首を曲げる
  2. 天井に足を向けたままつま先をギュッと握る
  3. 右足も同じ動作を行う

【ポイント】

  • いきなり動かすと足をつってしまうことがあるため、ご注意ください。
  • 歩くのが苦手だったり普段歩く習慣がなかったりする方でも、体操で足の力を鍛えられます。

■腰の体操

腰も柔軟性を高めると痛みを軽減できるため、ストレッチを行なって腰の柔軟性を維持できるようにしましょう。

【やり方】

  1. 椅子に浅く腰掛け、足を揃える
  2. 左肩を後ろに引き、顔も後ろに向けて腰をひねる
  3. 10~20秒その体勢をキープしたらゆっくり元に戻る
  4. 右側でも同じ手順を行う

【ポイント】

  • ゆっくり筋を伸ばすように行いましょう。
  • 痛みを我慢して強くひねろうとするとかえってケガの原因になるため、注意してください。

■指先の体操

指先の動きは、脳によい刺激を与えます。外出先でもできるため、日常生活に取り入れられる体操です。

【やり方】

  1. 両手のひらをパーの状態で前に出す
  2. 親指から小指まで、1本ずつ数えながら折り曲げる
  3. 小指まで折り曲げたら、小指から指を開くように折り返していく
  4. 同じ動作を3セット繰り返す

【ポイント】

  • こちらの体操は、手だけでなく足でもできます。
  • 足の機能を鍛えたい場合は、同じ動作を足で行うよう指導しましょう。

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4. 体操に必要なもの


基本的に椅子さえあれば座った態勢で体操ができますが、より楽しんで参加してもらうために役立つ道具もあります。実際に行う際は、以下のものも用意しておきましょう。

■動きやすい服

体操の際は、伸縮性があり動きやすい生地でできた服装を用意しましょう。動けば汗をかくため、吸水速乾性に優れた洋服も有効です。
動きにくい服装だと、体を動かそうとしても思うように動かせない可能性があるため、事前に体操用の服を用意しておくのも一つの手でしょう。

■音楽

体を動かすときに音楽があると、リズムに合わせて運動できるため、気持ちが明るくなったりリラックスしたりする効果が期待できるでしょう。
ただし、体操をする際に用意する音楽は、体操の内容に合わせてください。ストレッチやクールダウン時にはヒーリング音楽を、通常の体操や強度を上げた運動をするときは、適度にアップテンポな音楽がおすすめです。

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5. まとめ

高齢者の身体機能の維持には、体操が有効です。なかでも、椅子に座ったままできる体操は、高齢の方でも簡単かつ楽しく参加できるものがたくさんあります。いつまでも健康に過ごしてもらうためにも、利用者が楽しんで取り組めるような体操を積極的に活用しましょう。

栖原大輔

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栖原大輔

求人あるあるの求人作成・記事執筆を担当。介護福祉士。福祉業界の実務経験に裏付けられた豊富な業界知識による現場目線での記事作成が得意。

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