高齢者のリハビリにおすすめの簡単な折り紙製作4選!折り紙で期待できる効果とは?
高齢者のリハビリの一つとして、さまざまな世代の方が簡単に取り組めるものが折り紙です。昔から多くの方が経験した折り紙には、身体機能や脳の活性化などのよい効果がたくさんあることをご存じでしょうか。
今回は、リハビリに折り紙がなぜ有効なのかを解説します。おすすめの折り紙も4つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1. 高齢者のレクリエーションで折り紙が取り入れられている理由
初めに、折り紙のレクリエーションとしての効果を確認していきましょう。
■誰にでも簡単に取り組める
折り紙は、子どもの頃に多くの方が体験したことがあり、詳しい説明をしなくても取り組める遊びなのではないでしょうか。その分リハビリとして、年齢を重ねた方でも抵抗感がなく、比較的簡単に取り入れられます。
また、折り紙は折り方によって難易度がさまざまであるため、手先がうまく動かない方でも作品を仕上げられます。簡単に取り組める折り紙は、リハビリにおいて重要なポイントと言えるでしょう。
■コミュニケーションのきっかけになる
折り紙は、利用者と一緒に折りながらコミュニケーションができる遊びです。作品作りを通したふれあいは、会話のきっかけにもなり、コミュニケーション能力の維持にも役立つでしょう。
また、高齢者のコミュニケーション不足による孤独感の解消にも役立ちます。
■達成感が得られる
折り紙は根気強く取り組めば、自分の手で美しい作品をつくり出せます。自分自身の手で作品を完成させた喜びは、大きな自信につながるでしょう。
自信をもてるようになれば、高齢者が自分から積極的に動くきっかけとなり、他のリハビリへの参加や自立への一歩を踏み出せます。
■準備や後片付けが簡単
レクリエーションの中には、のりやハサミが必要な工作や、ゲームのようにリハーサルなどが必要なものがあります。その点、折り紙は紙を用意すればすぐにでき、他の道具を使わないため、ケガをする心配もありません。また、場所や時間を問わずでき、片付けも簡単です。
他のレクリエーションよりも取り組みやすい点が、折り紙が広くリハビリに取り入れられている理由と言えるでしょう。
2. 折り紙で期待できる効果
折り紙で得られる効果は、実にさまざまです。レクリエーションの一環として折り紙を取り入れるなら、折り紙から得られる効果についても知っておくことで、それぞれにあったリハビリを提供できるでしょう。
■リハビリになる
折り紙は、手や指を動かして紙を変形させ、形を作る細かい作業です。山折り、谷折りなどさまざまな方法で紙を折るたびに手や指を動かすため、手先のリハビリ効果が期待できるでしょう。
また、作品作りや作業を通してコミュニケーションを取ることから、参加者も楽しみながらの作業できます。普通のリハビリだと参加に抵抗を感じる方でも、折り紙なら取り組みやすいでしょう。
■脳の活性化
折り紙は、紙の折り方や向きなどを考えながら作品を作る遊びです。頭を使いながら手を動かすため、手だけでなく、脳を活性化させる効果が期待できるでしょう。
また、紙の質感や色なども脳によい刺激を与えるため、同じ作品でも折り紙を変えて取り組めば、以前とは違う刺激を与えられます。脳の活性化を促す刺激を与えてくれる折り紙は、脳機能を鍛えるのに有効なリハビリです。
■認知症の予防
折り紙による手や脳への刺激は、認知症の予防や進行を抑えるのに役立ちます。特に、折り紙を作るときは作品作りに集中して落ち着いた状態をつくり出せるため、認知症の方が精神的に安定した時間を過ごす機会を与えられるでしょう。
無料会員登録はこちら3. ゲームにも使える!高齢者のリハビリにおすすめの簡単な折り紙製作4選
この章では、レクリエーションのゲームにも使える折り紙を4つ紹介します。折り紙で作品を作った後にレクリレーションで体を動かせば、リハビリ効果を溜めるのに役立つため、レクリレーションのアイデアとしてもご活用ください。
■紙飛行機
折り紙で紙飛行機を作ったら飛ばし合いをして、飛行距離を競うレクリエーションができます。
【折り方】
- 白い面を上にして、縦半分に折り筋をつける
- 一度開き、折り筋に向かって2か所下から三角に折る
- 中心線に向かって2か所、下から折る
- 左から右へとピッタリ重なるように折って合わせる
- 細くとがっているほうを右側に向ける形で置く
- 左側の端を持ち、折り紙の底辺に向かって折る(この際に上下が重なるようにして折るのがポイント)
- 裏返したら、6と同じように折る
- 両翼の折った部分を羽のように広げて完成
■トントン相撲
15cm四方だと小さくなってしまい折りにくいため、大きめの折り紙を使いましょう。2つ以上作り、空き箱などの上に置けば、トントン相撲ができます。
【折り方】
- 角を折って一度開き、もう一度別の角を折ることで折り目が十字になるようにする
- 十字の折り目の中心に合わせるように、角を折り正方形にする
- さらに中心に合わせるよう正方形に折る
- 裏返して左右の角を、後ろの部分を折らずに引き出しながら中心に合わせるように折る(後ろの部分を折らないことでひし形ができる)
- できたひし形の上の角を下の角に合わせるように折る
- 再度裏返して下の角を後ろと重なる部分まで折る(折った部分が三角形になる)
- 6でできた三角形の上の角を折り、下の辺に重なるように左右折り目をつける
- 重なった折り目ができたら、全体を半分に折る
- 後ろに出っ張りができるように折る
■ぴょんぴょんカエル
後ろ部分を押すと、ピョンと跳ぶようになっているカエルです。少し難しいですが、折った後もカエルを飛ばして遊べます。
【折り方】
- 折り紙を半分に折り、さらにもう半分に折る
- 半分に折ったら縦長になるように開き、折り目に向かって上部分折り再度開く
- 左右の端を真ん中の折り目に合わせて三角形に折り「×」の折り目を作る
- 折った線に沿って、三角形になるように折りたたむ
- 下部分を真ん中まで折り上げる
- 下半分の両端を真ん中に合わせて折る(この際、上の三角形を折ってしまわないように注意する)
- 三角形の両端を折り、カエルの前足を作る
- 下側を半分に折った後、上の両角を真ん中に向けて折り三角形を作る
- 8で折った部分を開き、両角をつまみながら引き出す(船のような形になる)
- 作った船の形を下に引き下げ三角形を2つ作る
- 斜めに折り、カエルの後ろ足を作る
- 後ろ足を含む下半分を半分に折り、さらにもう一度半分に折る
■風船
折った後、空気を入れればそのままお手玉のようについて遊べる紙風船です。千代紙などを使うと、よりきれいな作品が作れます。
【折り方】
- 折り紙を真ん中で半分に折り、次に四つ折りして折り目をつける
- 手前の四角をめくるように折り、三角形を作る
- 裏側も同様に折る
- 三角形の両角を、頂点に向かって折る
- 4でできたひし形の横の角を中心に向かって折る
- 4でできたひし形の上の角を三角形に合わせるように中心に向けて折る
- 6でできた三角形のうち中心線に近い頂点を持ち、5でできた三角形のポケットに差し込んでいく
- 反対側も同じような手順で折る
- 紙風船の片側に空気を入れる穴ができるので、そこに息を吹き込んで風船の形にする
4. まとめ
折り紙を用いたリハビリには、手指の運動や認知症の予防などさまざまな効果が期待できます。また、遊びとして取り組むことで、リハビリが苦手な方でも参加しやすく、自分で作った作品を利用して他のレクリエーションをすることも可能。
高齢者にとってなじみ深く簡単に取り組めるというメリットもあるので、この記事を参考に折り紙をリハビリとして取り入れてみてください。