高齢者施設での頭の体操には脳トレ系レクリエーションがおすすめ!脳トレの効果についても解説します
高齢者施設では、心身の健康維持のためにさまざまなレクリエーションを定期的に実施しています。頭を使う脳トレ系のレクリエーションは認知症予防に効果的と言われていますが、実際にはどのような効果があるのでしょうか。 この記事では、高齢者施設で頭を使う脳トレ系レクリエーションを行うメリットや、楽しみながら取り組めるおすすめ脳トレを紹介します。
1. 高齢者施設で脳トレ系レクリエーションを行う効果とは?
加齢とともに脳の機能は低下し、認知機能の低下が進むと言われています。脳トレ系レクリエーションは脳内の血流を促進し、認知症予防に効果的です。継続しながら脳トレを行うことで、脳機能の維持や改善に役立ちます。また、1人でできるものだけでなく、他者とコミュニケーションをとりながら行うことも効果的です。
■脳トレとは?
脳トレは、クイズやなぞなぞのほか、漢字や計算問題などに取り組むことで、記憶力や思考力などの認知能力を向上させることにあります。手軽にできるため、高齢者施設でもさまざまな種類の脳トレが活用されています。脳トレを実施する際は、正解を求めるのではなく、利用者が楽しみながら取り組めるように実施しましょう。
無料会員登録はこちら2. 高齢者施設でおすすめの脳トレ系レクリエーション
脳トレと聞くと、難しい計算問題を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、高齢者向けの脳トレは簡単で、気軽に楽しめものがたくさんあります。以下では、高齢者施設でよく行われている脳トレやクイズを紹介します。
■計算問題
計算問題は、足し算や引き算など簡単なものから、クロス足し算や穴埋めなどがあります。答えも数字を記入する以外に、〇をつけて選択できる選択式などさまざまです。問題もインターネットで無料ダウンロードできるものも多くあるので、手軽に取り入れられるでしょう。また、鉛筆を使うことで指の刺激にもなります。
■なぞなぞ
1人でも複数人でも楽しめるなぞなぞは、人気の脳トレ系レクリエーションです。なぞなぞでは脳が普段とは違う働きをするため、想像力を養い、頭の回転が速くなるなどの効果が期待できます。また、答えがわかったときの心地よさや面白さが、脳に刺激を与えストレス発散にもなるでしょう。季節に関するなぞなぞやひらめきなぞなぞ、4択で楽しめるなぞなぞなど、たくさんの種類が楽しめるのも魅力です。
【出題例】
「いす」は「いす」でも春を知らせてくれる「いす」は何でしょう?
答え:ウグイス
■漢字問題
漢字を使用した脳トレには、四字熟語や穴埋め、同じ読みの漢字、間違い探し、難読漢字など幅広い例題があり、飽きることなく続けられます。日常では使用していない漢字や語彙(ごい)を記憶の中から探す必要があり、記憶力や想像力を養うことに役立ちます。簡単なものから難易度の高いものまで幅広く作ることができるので、取り組む方のレベルに合わせて問題を作りましょう。
【出題例】
共通する1つの漢字で□を埋めて、二字熟語を完成させましょう
都□ 朝□ □民 □街
答え:市
【出題例】
□に漢数字を入れて四字熟語を完成させましょう
□石二鳥
答え:一
【出題例】
次の漢字の読みは何でしょう?
無花果
答え:いちじく
■後出しじゃんけん
後出しじゃんけんは、一般的なじゃんけんとは違い、手や足、口を動かして行うじゃんけんです。ルールは、先に相手が「勝って」「負けて」と言って手を出し、そうなるように自分が出す手を選びます。後だしじゃんけんは、考える力と反射神経が鍛えられるでしょう。足や口でじゃんけんをすることもできるので、全身運動にもなって脳トレに効果的です。
【説明の例】
相手が「勝ってください」と言って、先に手を出します。相手がグーを出したら、あとからパーを出して勝ちます。反対に、「負けてください」と言われたら、負ける手を出しましょう。
■オノマトペクイズ
オノマトペとは、擬音語・擬態語・擬声語のことです。日本語はオノマトペが多く、他の言語の2~5倍の数があるとも言われています。動物の鳴き声や擬音を使ったオノマトペのクイズは、利用者にも楽しんで参加してもらえるでしょう。
【出題例】
〇〇に入る言葉を選んでください
小さい子どもが転んで〇〇〇〇泣いていた
A. ぴくぴく
B. がーがー
C. しくしく
答え:Cのしくしく
【ポイント】
● 高齢者施設でオノマトペクイズを作る場合、利用者に馴染みのある言葉を使った問題にしましょう。
■都道府県当て
都道府県クイズは、いくつかヒントになるものを揃え、どこの都道府県かを当てるクイズです。都道府県クイズは昔のことを思い出し、記憶を掘り起こす「回想法」へのアプローチになるでしょう。
【出題例】
以下から連想できる都道府県はどこでしょう?
● リンゴの生産が日本一
● 大間産のマグロ
● 日本三大美林のヒバの生産地
答え:青森県
【出題例】
県名に川が入っている都道府県を答えてください
答え:神奈川、石川、香川
【ポイント】
● 前もって3~5つのヒントを用意しておき、ヒントを小出しにするなど、難易度を工夫しましょう。
● ホワイトボードを使用するなどして、わかりやすいようにするのもおすすめです。
■クロスワード
クロスワードは、場所を選ばず気軽にできるため、人気がある脳トレです。ヒントをたよりに、縦と横に交差したマス目に共通した言葉を考えて問題を解いていきます。日頃からクロスワードに取り組むことで、普段使わない脳の活性化や記憶力、思考力の向上に効果が期待できます。
■思い出しゲーム
思い出しゲームは、昭和を題材としたさまざまなクイズゲームです。昔を懐かしみながら行う思い出しゲームは、複数人でわいわいと思い出話をしながら楽しむことができます。記憶を掘り起こすことで、脳へのよい刺激となり、認知症の予防につながります。
【出題例】
昭和33年に完成した東京のシンボルは何でしょう?
1. 東京ドーム
2. 東京スカイツリー
3. 東京タワー
答え:3の東京タワー
幅が広い年代の問題を作ることができますが、面白い問題を作るように心がけましょう。
3. まとめ
高齢者向けに脳トレを行うときは、楽しみながらクイズに取り組めることが大切です。難しすぎないように程よいレベルのものを企画し、取り入れましょう。幅広くさまざまな種類の脳トレをすることが、認知症の予防にも効果的です。
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