デイサービスの季節の行事を月別に紹介!イベントを企画する際の注意点も併せて解説
デイサービスでは、利用者が単調な日常に飽きてしまうことを避けるため、季節行事やイベントを取り入れた活動が欠かせません。
そこで、本記事では月ごとの行事と注意点を紹介し、利用者の生活にメリハリをもたらすアイデアを提案します。併せて季節のイベントを企画する際の注意点についても紹介するので、ぜひ利用者の心を豊かにするイベント企画の参考にしてください。
1. 【月別】デイサービスの季節の行事
デイサービスでは、季節ごとにさまざまな行事が行われています。ここでは、デイサービスでよく行われている行事を月別に紹介します。
■【1月】新年会
1月の新年会では、利用者の家族を招待して交流の機会を設けることで、利用者と家族の絆を深められます。リラックスして過ごしたり家族とふれあったりなどの楽しい時間が、利用者の心に温かさと喜びをもたらすでしょう。
■【2月】節分
2月の行事である節分は、デイサービスのスタッフが鬼の役割を担い、利用者が豆まきを楽しめます。
また、豆まきは投げる動作によって機能訓練やストレス発散の効果のほか、利用者が生まれ育った地域の風習を思い出す回想法の効果も得られるため、おすすめです。
■【3月】ひな祭り
ひな祭りでは、伝統文化や手作りの楽しさを通じて、利用者に有意義な時間を提供できます。
折り紙や紙コップを使って製作するひな人形作りは、利用者同士で一緒に作り上げる楽しさや、作品の完成に喜びを共有する楽しい体験となるでしょう。細かい作業を通じて指先や頭の運動効果も期待できるため、健康促進にも役立ちます。
■【4月】お花見
4月のお花見は、あたたかな風と春の日差しを浴びながらの散策が楽しめる貴重な体験です。利用者は季節を肌で感じながら、美しい桜の花を眺めながらのんびりと過ごせます。
また、ピクニックや屋外での食事を楽しみながら、利用者同士やスタッフとの交流を深められるでしょう。自然とのふれあいを通じてリフレッシュできる機会は、積極的に設けることをおすすめします。
■【5月】端午の節句
端午の節句では、利用者さんと一緒に折り紙や紙粘土を使って鯉のぼりを手作りしたり、端午の節句に関する豆知識クイズ大会を開催したりできます。
イベントを通じて日本の伝統文化を楽しみつつ、利用者同士の交流を深める貴重な機会を提供できるでしょう。
■【6月】キャンドルナイト
6月は夏至が訪れ、1年で最も明るい日が訪れます。近年、節電やスローライフの推進にちなんでキャンドルナイトなどのイベントが注目を集めています。
デイサービスでも、キャンドルを灯してリラックスした雰囲気の中で過ごすキャンドルナイトイベントを企画する施設が増えてきており、キャンドルの美しい光とともにゆったりとした時間を過ごすことで、心地よいひとときを楽しむ企画となるでしょう。
■【7月】七夕
七夕の行事では、難易度の異なる笹飾りなどの工作レクリエーションを通じて、指先の機能訓練を行うよい機会となるでしょう。
また、笹飾り作りを通じて、七夕の由来や願いごとの意味について話し合いながらコミュニケーションを深めることに加えて、自己表現や集中力の向上が期待できます。
■【8月】夏祭り・花火
8月は、夏祭りや花火大会が開催される季節です。デイサービスでは、スタッフがヨーヨーつりやボールすくいなどの簡易的な屋台を準備し、利用者が客として参加します。
利用者は屋台の活気やお祭りの雰囲気を感じながら、夏の風物詩を存分に味わえるでしょう。また、デイサービス周辺で安全に花火を楽しむことで、夏の夜のすてきなひとときを提供できます。
■【9月】敬老の日
デイサービスや介護施設では、高齢の利用者を敬い慰安するために敬老会が開催されます。
特に、利用者や家族、スタッフが一堂に集まり、感謝の気持ちを伝える重要な場です。そのため、敬老の日には敬意と感謝の気持ちを示し、ともに喜びを共有できる場を提供しましょう。
■【10月】ハロウィン
デイサービスでは、ハロウィンイベントを通じて利用者に楽しさと刺激を提供できます。また、調理活動に取り組むことで、利用者の創造性や自己表現力を高めることも可能です。
ハロウィンの楽しみを取り入れながら、利用者さんが充実した時間を過ごせるようなイベントを計画しましょう。
■【11月】紅葉狩り
11月には、利用者と一緒に美しい紅葉が広がる場所へお出かけし、散策を楽しめます。
美しく色づいた紅葉を眺めながらの散歩は、自然の中でのリラックス効果やストレス解消に役立ちます。また、自然の移り変わりを感じながらの散策は、脳への刺激となり認知機能の維持や活性化にもつながるでしょう。
■【12月】クリスマス
デイサービスでは、利用者と一緒にクリスマス会を開催し、ツリーやリースの飾り付けを行う施設が多い傾向にあります。
クリスマス前には、オーナメントを選んだり飾りつけをしたりすることで雰囲気も盛り上がります。クリスマスソングを流しながらの交流やプレゼント交換など、心温まるひとときを過ごせるようなクリスマス会を企画しましょう。
2. 季節のイベントを企画する際の注意点
季節のイベントを企画する際には、以下の注意点に留意することが大切です。
■機能訓練に関連していなければならない
デイサービスの目的の一つは、利用者の心身の機能を維持・向上させることです。そのため、イベントや季節の行事も、機能訓練に関連している必要があります。
利用者の体力や認知機能を刺激しながら、健康や生活の質を向上させるために、機能訓練に焦点を当てた季節のイベントを企画しましょう。
■屋外へ外出する際は条件を満たす必要がある
屋外への外出は、利用者にとって新鮮な刺激や気分転換として大切ですが、安全を確保するためには以下の点に注意する必要があります。
- 天候条件
- 利用者の健康状態
- 必要な補助具の準備
- 付き添いの確保
- 目的地のアクセシビリティ
■声の大きさ・トーンに配慮する
イベントの進行やルール説明では、利用者に配慮してはっきりと大きな声で話します。
ただし、急かすような話し方や語尾のきつさは避け、優しく落ち着いた口調を心がけましょう。また、相手の反応や表情に注意しながら、適切なコミュニケーションを取ることも重要です。
■利用者の体調を常に気にかける
利用者の体調管理は、イベント企画で常に考慮すべき重要な要素です。特に、季節の変わり目や暑い夏、寒い冬などのイベントでは、利用者の体調変化に気をつけなければなりません。
そのため、適切な温度調整や快適な環境づくりを心がけ、イベント中に体調不良や異変が見られた場合には、迅速に対応することが重要です。
3. まとめ
デイサービスの季節の行事は、利用者の心身の健康促進やコミュニケーションの活性化に役立ちます。
機能訓練や楽しみながらの思い出作りを通じて、豊かな日常を提供することが大切です。注意点を押さえながら、利用者の笑顔と幸せがあふれる季節のイベントを企画しましょう。