デイサービスの脳トレはどんな効果があるの?注意点やおすすめの脳トレを紹介
デイサービスでは、日常生活を健やかに送るためにさまざまな種類のレクリエーションを実施しています。身体機能の維持や向上、認知症の予防効果などさまざまなメリットがあるレクリエーションですが、なかでも頭を使う脳トレ系のレクリエーションは、手軽に行いやすいことが人気の理由です。
今回は、デイサービスで実施される脳トレ系レクリエーションの効果や、おすすめの脳トレゲームを紹介します。
1. デイサービスで実施される脳トレの効果とは?
脳トレは、老若男女関係なく楽しめるレクリエーションです。さまざまな問題を解きながら行う頭の体操なので、現在デイサービスでも重要視されつつあります。
■認知症予防になる
クイズやなぞなぞ、ゲームといった脳トレは、普段と違う脳の使い方が異なります。脳トレをすることで脳内の血流が促進し、認知機能の低下を防ぐことが可能です。記憶力や思考力、認知能力の向上が脳の活性化につながるため、多くの高齢者施設で注目を集めています。
■生活の質を高める
デイサービスや介護施設におけるレクリエーションの意義は、生活の質を高めることです。適度な運動や脳トレは気分転換やリフレッシュになり、心身ともにリフレッシュすることで、睡眠の質が向上し規則正しい生活が送れるようになるでしょう。
■利用者同士の交流を図る
脳トレ系レクリエーションを利用者と一緒に行うことで、同じ時間を共有し仲間意識が生まれるきっかけを作ります。脳トレを通して利用者同士が交流する機会が増えることで、会話の頻度も増加し認知症の予防効果につながるでしょう。
無料会員登録はこちら2. 脳トレは簡単なものを継続して行うことが大切
デイサービスで脳トレを効果的に実施するには、簡単なものを継続して行うことが大切です。そのため、以下の点に注意しましょう。
● 高齢者のプライドを傷付けないようにする
● 時間にゆとりをもって行う
● 利用者に合わせて簡単な問題から難しい問題まで幅広く用意する
レクリエーションの選び方として、なぞなぞやしりとりといった簡単なものから取り入れるのがおすすめです。また、他の利用者と一緒に取り組めるものなども用意すると交流の機会が増加するため、より効果が得られやすいでしょう。脳トレを行うときは、たとえ答えが間違っていても、本人が自信を失ってしまうような言葉や態度を見せることは避けてください。
3. 記憶力を高められるおすすめの脳トレ
ここでは、記憶力を高められるおすすめの脳トレを紹介します。
■私は誰でしょう?クイズ
「私は誰でしょう?クイズ」は、複数のヒントから誰なのかを当てるクイズです。人物に限らず、動物や食べものでもクイズにできます。
【問題例】
私はアメリカの海軍の軍人です。
私は黒船に乗って日本にやって来ました。
私は日本へ開国を求めました。
【答え】
ペリー
このクイズは記憶力や知識力を必要とするため、脳の活性化につながるでしょう。
■昭和クイズ
「昭和クイズ」は、昭和に関する問題を題材にしたクイズで、高齢者にとっては昔のことを懐かしみながら記憶力の向上が期待できます。
【問題例】
1970年頃に、男女ともにプロが活躍した大ブームとなったスポーツは次のうちどれでしょうか?
1. ボーリング
2. バレーボール
3. プロレス
【答え】
ボーリング
昭和クイズは、昔のことを話したり記憶を呼び起こしたりすることで、認知症の予防効果が期待できます。
■思い出掘り起こしクイズ
「思い出掘り起こしクイズ」は、記憶力を高めることを目的とした脳トレです。特に正解はなく、お題に沿った答えを自分で考えます。
【問題例】
今まで行ったところで、一番楽しかった場所はどこですか?
頭を使うだけでなく手を使って紙に書くことも、身体機能の向上につながり脳が活性化します。それぞれ書いた答えを発表することで、利用者同士楽しい時間を共有することができるでしょう。
4. 注意力を高められるおすすめの脳トレ
ここでは、注意力を高められるおすすめの脳トレを紹介します。
■間違い探しクイズ
間違い探しクイズは、集中力や観察力、注意力の向上などが期待できるクイズです。ゲーム感覚ででき、2枚の絵から違う箇所を探していくものや、同じ絵がたくさん並んでいる中で1つ間違いがあるパターンなどがあります。
■順番並べ替えクイズ
「順番に並べ替えるクイズ」は、問題に沿って順番に並び変えて答えていきます。題材は、歴史や都道府県に関することが答えやすくおすすめです。
【問題例】
日本には、たくさんの川があります。次の3つの川を長い順に並べ替えましょう。
1. 信濃川
2. 利根川
3. 四万十川
【答え】
1.信濃川→2.利根川→3.四万十川
その他、バラバラになったひらがなを並び変えるなどの文字クイズもあります。
■迷路ミッションクイズ
迷路は、目標に向かって道筋を考え分岐などを見落とさないようにすることが必要なため、注意力のトレーニングとして有効です。シンプルな迷路以外に、途中落ちているものを拾いながらゴールまで進まなければならない、一度通った道は通れない、などのルールを決めると難易度も上がるでしょう。また、迷路を進みながら指定された動物を探したりクイズを解いたりするものも人気があります。
さまざまな迷路を解いていくことで、注意力の他にも理解力や集中力が鍛えられるため、おすすめです。
5. 思考力を高められるおすすめの脳トレ
ここでは、思考力を高めることができる脳トレを紹介します。
■音読遊びゲーム
音読遊びは、日記風に書かれた簡単な文章を声に出して読むゲームです。口を動かし声を出すことで口腔機能が向上し声が出やすくなります。また、発声することで、昔のことを思い出すきっかけにもなるでしょう。
■クロスワードゲーム
場所を選ばず1人でもできるクロスワードゲームは、人気のあるレクリエーションです。ヒントを頼りに、空いたマス目に共通した言葉を考えます。初級~上級まで幅広くあるので、レクリエーションでも取り入れやすいでしょう。クロスワードをすることで、普段使わない脳が刺激され、思考力の向上や記憶力の向上に役立ちます。
■連想ゲーム
連想ゲームやなぞなぞは、思考力を高められる脳トレゲームです。1つの言葉から連想される単語を次々に答えていく形式や、ヒントから答えを連想するものがあります。連想することで発想力や思考力が鍛えられ、チームでも楽しめますが、参加者全員が答えられるように連想しやすいお題にしましょう。
6. まとめ
高齢者向けの脳トレゲームにはさまざまな種類があり、継続していくことが認知症の予防効果につながります。この記事を参考に、利用者が積極的に参加できるゲームを企画し、全員が楽しめるものを実施していきましょう。