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介護

2023年2月15日

高齢者のレクリエーションってなに?その効果やおすすめのレクリエーションを紹介

介護施設では、定期的に入居者のためのレクリエーションが行われています。
レクリエーションは楽しい時間を過ごすだけでなく、心や体の健康にもつながる重要なプログラムです。この記事では、介護施設で行われている高齢者のためのレクリエーションとはどのようなものか、その目的や効果について詳しくみていきましょう。
さらに、おすすめのレクリエーションもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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1. 高齢者のレクリエーションってなに?


介護施設やデイサービス、老人ホームなどでは、高齢者の心と体の健康のために、さまざまなレクリエーションが取り入れられています。
この章では、高齢者の生活の中でとても重要な役割を果たしているレクリエーションについて説明します。

■高齢者レクリエーションの効果


高齢者の健康的な毎日に役立つレクリエーションの効果について、詳しく見ていきましょう。

・利用者同士の交流の場を作る

レクリエーションは、高齢者が利用者やスタッフなどとコミュニケーションを取る場を提供できるという重要な役割をもっています。社会とのつながりが薄くなりがちな高齢者の毎日にレクリエーションという刺激をプラスすることで、脳の活性化や生きがいにつながったり、コミュニケーション能力の向上にも一役買ったりしてくれます。

・脳機能・身体機能の維持・向上

高齢者向けのレクリエーションは利用者がより一層健康的な生活を送れるように考えられており、脳機能や身体機能の向上を目的としたプログラムも多い傾向にあります。
年を重ねると、脳の働きが衰えたり身体機能が低下したりします。楽しみながら認知症の予防や、体力・筋力アップができるレクリエーションは、高齢者の健康や快適な生活に役立つでしょう。

・食欲や睡眠のサポート

体を動かす機会がないと、食欲がわかず栄養をしっかり摂取できません。日中にレクリエーションに参加して体や頭を使うことで自然と食欲がわき、おいしく自発的に食事をとることができます。
また、体を動かすことで適度に疲れるので、睡眠の質も上がるでしょう。レクリエーションに参加することで生活リズムが整い、メリハリのある生活を送れます。

・意欲や自己肯定感の促進

レクリエーションの活動の中で、一つのことをやり遂げたり継続したりすることで得られる達成感は、暮らしの中での刺激となるでしょう。また、人との交流が少なくなる高齢者は、自己肯定感を高める機会が少なくなるため、レクリエーションはとても貴重な時間と言えます。
できることややりたいことが増えて、積極的にレクリエーションに参加するようになると、心身によい影響が期待できるでしょう。

■主な高齢者レクリエーションの種類

心身の健康に役立つレクリエーションには、さまざまな種類があります。
レクリエーションには体力アップや脳の活性化など、それぞれ目的がありますが、前提として高齢者が楽しく行えることを重要視しましょう。介護施設で行える簡単なレクリエーションをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

・運動を伴うレクリエーション


リハビリではなくレクリエーションのため、楽しみながら体を動かすことができます。

 ● ラジオ体操
 ● リハビリ体操
 ● 風船バレー
 ● お手玉
 ● 投げ輪
 ● ボウリング など

点数を競い合う要素のある運動は、利用者同士で楽しく盛り上がるでしょう。

・脳への刺激を伴うレクリエーション

仕事や勉強、家事などをする機会が減り、脳の老化が心配な高齢者にとって、頭を使えるレクリエーションはいい刺激となるでしょう。

 ● 脳トレクイズ
 ● パズル
 ● しりとり
 ● 麻雀
 ● 囲碁
 ● 将棋 など

頭や手を動かすレクリエーションには、認知機能の衰えを予防する役割があります。

・創作を伴うレクリエーション

頭と体を使って創作物を作るレクリエーションは、認知能力低下を予防する働きが期待できます。

 ● 折り紙
 ● 編みもの
 ● 書道
 ● 俳句
 ● 絵手紙
 ● 塗り絵 など

その他、料理もレクリエーションの一つとしておすすめです。

・音楽を伴うレクリエーション

音楽を活用したレクリエーションは、高齢者の不安な気持ちや緊張感を解消する効果が期待でき、ストレス発散にもつながります。

 ● 歌を歌う
 ● 音楽を聴く
 ● 演奏をする など

リラックス効果のあるクラシックはもちろん、入居者同士で思い出話が弾む懐かしい曲を聴くのもおすすめです。また、楽器を演奏することも、脳の活性化に役立つでしょう。

・外出を伴うレクリエーション

外出を伴うレクリエーションは運動になるだけでなく、脳への刺激につながります。
外の気温や風、植物などから季節を感じ、見識を高めることができるでしょう。

 ● 散歩
 ● お花見
 ● 動物園
 ● 水族館
 ● 観劇
 ● 外食
 ● 買いもの など

デイサービスの場合、レクリエーションは「機能訓練の一環」である必要があります。そのため、「娯楽目的の外出」と判断されるものは、介護保険外のサービスになるので注意しましょう。

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2. 高齢者レクリエーションを企画する際のポイント


高齢者のためのレクリエーションを企画する際には、気を付けるべきポイントがいくつかあります。

参加する高齢者が楽しい時間を過ごし、レクリエーションによるよい効果を得られるように、しっかりと計画を立てて行いましょう。

■内容や参加の仕方を工夫する

複数人が参加するレクリエーションでは、全員が楽しめるような内容を考えましょう。
たとえば、内容が簡単すぎると子ども扱いされているように感じて、高齢者の自尊心を傷つけてしまうかもしれません。かといって、ルールが難しいゲームや体力が必要な運動だと、参加できない方が増えてしまいます。
入居者の介護度や認知機能レベルから判断して、多くの人が参加できるレクリエーションを企画しましょう。
また、多くの入居者に参加してほしい場合でも、参加を強制しないようにしましょう。体調や気分によっては、参加することでストレスを感じる方もいるので、本人の意思に任せることが大切です。

■シミュレーションを怠らない

本番でトラブルが起こると大変なので、事前にしっかりとシミュレーションを行なっておきましょう。
特にチェックしておきたいのが、安全面です。ケガの危険性がないか、高齢者の体力的に難しいプログラムになっていないかなどをあらかじめ確認しておきましょう。

■進行する場合は大きな声ではっきりと

レクリエーションでは、進行役が内容を説明したり状況に応じてサポートしたりします。このときに、声が小さかったり早口だったりすると、高齢者が聞き取れずレクリエーションがうまく進行できなくなってしまいます。
なかには耳が遠い方もいらっしゃるので、できるだけ大きな声で、ゆっくりはっきりと発音することを心がけましょう。

3. おすすめのレクリエーション5選



実際の老人ホームやデイサービスでは、どのようなレクリエーションが行われているのでしょうか。この章では、おすすめのレクリエーションを5つご紹介します。

■<運動>ティッシュ箱卓球ゲーム

空のティッシュ箱をラケットの代わりにして行う卓球です。下準備として、ティッシュ箱に手を入れられるように、側面の1か所を切り取っておきましょう。

時間 15分前後
場所 テーブル
人数 6〜8人
準備するもの  ● 空のティッシュ箱(人数分)
 ● やわらかいゴムボール
進行  1. テーブルを囲むようにして座る
 2. 利き手をティッシュ箱の中に入れる
 3. 箱をラケット代わりにしてゴムボールを打つ
注意点  ● ラリーが続くことで盛り上がり、血圧が上がってしまわないように、適度に休憩を挟む。
 ● 椅子から転倒しないように、スタッフが側につく。

座ったままでもできるので、上半身の運動に効果的です。

■<脳トレ>文字並べ替えゲーム

文字を並べ替えて、正しい言葉を作る脳トレクイズです。頭だけでなく手指を使うことで、脳へ刺激を与えられます。

時間 15分前後
場所 テーブル
人数 4人1組でグループを作る
準備するもの  ● 問題にする単語を決めて、A4用紙に1文字ずつ書く
 ● 文字を書いた紙を丸める
 ● ビニール袋に丸めた紙を入れる
 (チームの数に合わせて同様に丸めた紙を入れたビニール袋を作る)
進行  1. それぞれのチームにビニール袋を選んでもらう
 2. スタートと同時にビニール袋から紙を取り出し文字を確認
 3. 4つの文字が表す言葉を考える
 4. 正解がわかったチームは挙手をして回答する
注意点 ひらがなやカタカナ4文字で、誰もがわかるような言葉を問題に選ぶ

花や動物、食べものなどのテーマを決めて問題を出すのもおすすめです。

■<創作>どら焼きづくり

包丁や火を使わないどら焼きづくりは、高齢者のレクリエーションにぴったりのメニューです。

場所 テーブル
準備するもの  ● 卵
 ● 牛乳
 ● ホットケーキミックス
 ● あんこ
 ● ホットプレート
進行  1. 生地を混ぜる
 2. ホットプレートで生地を焼く
 3. あんこを挟む
注意点 ホットプレートが熱いので火傷に注意する

あんこ以外に、ホイップクリームやカスタードなどアレンジをするのもおすすめです。

■<音楽>イントロクイズゲーム

音楽の冒頭を聞いて何の曲かを当てるイントロクイズゲームは、複数人で楽しめるレクリエーションです。

準備するもの  ● 問題に使う音源
進行  1. 曲の冒頭を流す
 2. わかった人は挙手をして回答する
注意点 高齢者が知っている曲を選ぶ

イントロから思い出そうとすることで、脳が働きます。入居者の好きな曲を事前にリサーチして問題に取り入れると、レクリエーションがより一層盛り上がるでしょう。

■<外出>車いすで鑑賞できる庭園巡り


季節を感じることができる外出レクリエーションとしておすすめなのが、庭園巡りです。

準備するもの  ● ひざ掛け
 ● クッション など
注意点 休憩スペースや遊歩道の整備状態などを事前に詳しくリサーチしておく

外出をする前に体調や気分を確認して、無理をしないように気を付けることが大切です。

4. まとめ

高齢者にとってレクリエーションは、体や心の健康につながり、入居者やスタッフとのコミュニケーションの場を提供できる大切な時間となっています。
「どんなプログラムが喜ばれるのか」「どんな企画が入居者の体や心の健康に役立つのか」を考えながら、多くの入居者が楽しめるレクリエーションを企画しましょう。

ぜひ、紹介したレクリエーションを参考にしてみてください。

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栖原大輔

求人あるあるの求人作成・記事執筆を担当。介護福祉士。福祉業界の実務経験に裏付けられた豊富な業界知識による現場目線での記事作成が得意。

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