高齢者向けの座ってできるレク6選!ジャンル別に詳しく解説!
介護施設で毎日欠かさず行うレクリエーションですが、高齢者向けの座ってできるレクリエーションには、どのようなものがあるのでしょうか。座ってできるレクリエーションは簡単に行えるので、毎日手軽に取り入れられるうえ、運動系のレクリエーションなら運動能力向上にも役立つでしょう。
この記事では、高齢者向けレクリエーションの目的や、座ってできるレクリエーションを6つ紹介します。利用者とのレクリエーションを、より楽しいものにしたい方はぜひ参考にしてください。
1. 高齢者向けレクリエーションの目的
高齢者向けレクリエーションの目的について、こちらで詳しく解説していきます。
■利用者を楽しませる
高齢者向けのレクリエーションをする目的は、利用者を楽しませることです。
レクリエーションを行うことで他の利用者との交流やストレス発散など、心身ともに安定する効果が得られます。利用者がレクリエーションに飽きないように、日頃から工夫を凝らすとよいでしょう。
■利用者同士の交流を増やす
グループや多人数のレクリエーションを行うことで、他の利用者との交流が増え、コミュニケーションが活発化します。
レクリエーションによってはチームワークが求められるものもあるため、交流を通じて気軽に話せる人が増えると、施設内の雰囲気もよくなるでしょう。
■身体機能の低下を防ぐ
体を動かすレクリエーションを定期的に行えば、利用者の身体機能の低下を防止したり高齢者が寝たきりになるリスクを減らしたりすることが可能です。
施設内の生活では体を動かす機会があまりないため、レクリエーションでしっかり運動することを促しましょう。
■認知症を予防する
脳トレや工作系のレクリエーションには、高齢者の認知症を予防する効果があります。頭を使うしりとりや手先を使う折り紙など、脳を刺激するレクリエーションを行うとよいでしょう。
■規則正しい生活リズムを促す
高齢者向けのレクリエーションを実施することで、適度な疲労感から食欲が増し、上質な睡眠によって適切な生活リズムを促せます。
日頃体を動かす機会が少ない傾向にある利用者は、ごはんを食べなかったり夜更かししたりしがちなので、レクリエーションによって規則正しい生活を整えてあげましょう。
2. 高齢者向けの座ってできるレク6選!
ここからは、高齢者向けの座ってできるレクリエーションを6つ紹介します。「脳トレ」「運動系」「日常生活補助」の3つに分けていますので、ぜひ参考にしてください。
■【脳トレ】お題しりとり
【効果】
- 言語機能
- 記憶力の向上
【手順】
- お題を決める
- お題に沿った言葉でしりとりをする
【ポイント】
- お題を決めるときは、「食べもの」や「4文字の言葉」など、参加者全員が理解しやすいものを選ぶとよいでしょう。
- 「赤色のもの」など、連想しやすい言葉もおすすめです。
■【脳トレ】お手玉崩し
【効果】
- 集中力向上
- 手先の器用さ向上
【手順】
- 大きめの箱にお手玉を詰め、別途用意した幅10cm、高さ20~30cm程度の箱の中に旗を立て、詰めたお手玉の中心に置く
- 2人1組のペアを組み、順番にお手玉を取り出していく
- 先に旗が崩れる、もしくは箱の外に飛び出したほうが負け
【ポイント】
- 介護スタッフが応援などで盛り上げると、利用者も楽しくレクリエーションを行えます。
- 他の利用者も観戦できるようにすると、より盛り上がるでしょう。
■【運動系】リズム合わせ体操
【効果】
- 運動能力の向上
【手順】
- 体操に使う曲を選ぶ
- 座ったままでできる振り付けを考える
- 健康運動指導士やスポーツインストラクターなどの専門家を呼び、振り付けを指導してもらうとより効果が期待できます。
- ネット上やDVDを参考に、専門家が考案した振り付けを参考にしてもよいでしょう。
■【運動系】ペットボトル倒し
【効果】
- 足の筋力の向上
【用意するもの】
- ペットボトル
- スリッパ
【手順】
- ペットボトルを特定の位置に置く
- 座った状態で、スリッパを足で飛ばしてペットボトルを倒す
【ポイント】
- まずは近い距離から始めて、徐々に遠くしていきましょう。
- 思わぬ方向に飛ぶこともあるため、広い場所で行なってください。
■【日常生活補助】衣服着脱トレーニング
【効果】
- 手先の器用さ向上
- 脳の活性化
【用意するもの】
- フェルト生地
- 紐(ひも)
- ボタン2つ
- ハサミ
【手順】
- フェルト生地を4cmほどの大きさにカットする(8枚用意)
- フェルト生地にボタンが入るくらいの切り込みを入れる
- ボタン2つを30cmほどの紐でつなぐ
- ボタンをフェルト生地に通す
- ボタンを通したらフェルト生地から外していく
【ポイント】
- 高齢者に苦手意識をもたせないように、少量のフェルト生地からトレーニングを始めてみてください。
- 慣れてきたらフェルト生地の量を増やしてみましょう。
■【日常生活補助】割りばしつかみ競争
【効果】
- 手先の器用さ向上
- 脳の活性化
【用意するもの】
- 割りばし
- コットンやフェルト生地を丸めたもの
- お皿
【手順】
- 使うものは2人分以上用意する
- 割りばしで丸めたものをお皿に移していく
- 先にすべてお皿に移し終わったほうの勝ち
【ポイント】
- 1人ずつ行なってもよいですが、競争方式にすると先に勝つために機敏に動くので、より器用さの向上につながり、脳も活性化します。
- 参加者が慣れてきたら小豆やピーナッツなど、固いものでもチャレンジしてみましょう。
3. まとめ
この記事では、レクリエーションの目的と、座ってできる高齢者向けのレクリエーションを6つ紹介しました。
レクリエーションは、利用者を楽しませながら認知症や身体機能の低下を防ぎ、心身ともに健康でいるための重要な方法です。また、高齢者向けの座ってできるレクリエーションは、「脳トレ系」「運動系」「日常生活補助」と豊富にあります。
座ってできるレクリエーションは手軽に行えるので、まずは簡単なものから始めてみましょう。